ブイトレラプトル

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ブイトレラプトル
生息年代: 94 Ma
カナダ、ロイヤルオンタリオ博物館に展示される復元骨格
地質時代
後期白亜紀
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 竜盤目
亜目 : 獣脚亜目 Theropoda
階級なし : テタヌラ類 Tetanurae
階級なし : コエルロサウルス類 Coelurosauria
階級なし : デイノニコサウルス類 Deinonychosauria
: ドロマエオサウルス科 Dromaeosauridae
亜科 : ウネンラギア亜科 Unenlagiinae
: ブイトレラプトル属 Buitreraptor
学名
Buitreraptor
Makovicky, Apesteguía & Agnolin, 2005

ブイトレラプトルBuitreraptor)は白亜紀後期に現在のアルゼンチンに生息していたドロマエオサウルス科肉食性獣脚類恐竜の属の一つである。

2005年にMakovicky、 ApesteguíaおよびAgnolin記載され、タイプ種Buitreraptor gonzalezorumである。ニワトリほどの大きさで、頭部は細長く、多数の小さな歯があった。

羽毛

ヒトとの大きさ比較

ブイトレラプトルは比較的小型な種で、2010年のグレゴリー・ポールによる推定では体長1.5 m、体重3 kgである[1]

ヴェロキラプトルのような北の大陸のドロマエオサウルス類とは異なる身体的な特徴がいくつかある。

吻部は細く、平らで、非常に伸張している。歯は数が多く、小型で肉を引き裂いたり、刻んだりするための鋸歯がなく、溝があり、大きく曲がり、平たい[2][3]。この特徴から記載者であるMakovickyらは最初、この恐竜が他のドロマエオサウルス類の様に大型の動物を狩るのではなく、トカゲや哺乳類のような獲物を狩っていたと結論した。前肢は長く、手には3本の指がある。指は他のドロマエオサウルス類のものより比較的短く、基本的に3本とも同じ長さで、それぞれ長さが異なり、第二指がかなり長い他のドロマエオサウルス類と異なっている。

胸郭が狭く、体全体が細長い。鎌状の鉤爪がついた第二趾は比較的短く、幅が広い。

復元図

ブイトレラプトルの化石からは羽毛は見つかっていない。しかし、ミクロラプトルシノルニトサウルスといった近縁種では羽毛の保存された化石が知られている。近縁種が羽毛を持っていたことから、ブイトレラプトルにも羽毛があった可能性が高い。Apesteguiaに拠れば、これは現在の猿に毛が生えているので、古代の猿も毛が生えた姿で復元するのと同じことである[4]

古生物地理学

ブイトレラプトル以外では、南の大陸から知られているドロマエオサウルス類は(2005年以前に発見された)南アメリカのネウケンラプトルNeuquenraptor)、アウストロラプトルAustroraptor)、ウネンラギアとマダガスカルのラホナヴィスRahonavis)(かつて真鳥類と考えられた)と未同定のオーストラリアのドロマエオサウルス類に似た歯のみである。この南半球での発見によりドロマエオサウルス科がかつて考えられていたよりも広範で世界中に分布していたことを明らかにした。この発見から、ドロマエオサウルス類が全ての大陸が現在よりも互いに近かったジュラ紀に出現したことが示唆される。Makovickyらはブイトレラプトルの発見からドロマエオサウルス類が出現したのはパンゲアが分裂する前の約1億8000万年前だと提案している[5][6]。しかし、他の研究者は後続の研究によりドロマエオサウルス科が出現したのは1億6000万年前であるとしている[7]

南半球のドロマエオサウルス類は北の種にはない独特の特徴を共有しており、ドロマエオサウルス科は北の古代の大陸ローラシアで出現し、白亜紀に南のゴンドワナに移住したという別の可能性もある。発見地のLa Buitreraでは陸生のワニ翼竜、既知で最大の喙頭類、肢のあるヘビ、イグアナ類のトカゲ、ヘビクビガメ類、哺乳類、ハイギョの化石も発見されている[5]

系統と飛翔能力に関する議論

フィールド自然史博物館のブイトレラプトル(前)、デイノニクス(後)の骨格キャスト

ブイトレラプトルにはドロマエオサウルス科、トロオドン科アヴィアラエの特徴がモザイク状に見られる。2005年にはドロマエオサウルス科に分類された。記載者による系統解析の結果ではドロマエオサウルス科のウネンラギア亜科Unenlagiinae)であることが示された。

ブイトレラプトルの発見はまた、鳥類とドロマエオサウルス類の飛行能力が独立して進化してきたものか、あるいは飛行能力のある共通の祖先から生じたものかという疑問の議論の対象となっている[8]。ブイトレラプトルの近縁種であるラホナヴィスは飛ぶことができたとする研究者もいる。しかし、飛行の証拠は他のドロマエオサウルス科のでは明確になっておらず、もし本当にラホナヴィスが飛ぶことが出来たのならドロマエオサウルス科は鳥類とは独立に進化したものであると提案されている。

発見と命名

参照

外部リンク

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