ボルボ・EX90
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EX90(Volvo EX90 )は、スウェーデンの自動車メーカーのボルボ・カーズが、製造・販売するバッテリ電気自動車のフルサイズSUVである。
| ボルボ・EX90 | |
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フロント | |
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リア | |
| 概要 | |
| 製造国 |
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| 販売期間 | 2022年 - |
| ボディ | |
| 乗車定員 | 6または7名 |
| 駆動方式 | 後輪駆動/全輪駆動 |
| プラットフォーム | SPA2 |
| パワートレイン | |
| モーター | 永久磁石式電気モーター(1または2基) |
| 最高出力 |
333 PS / 245 kW(シングル) 456 PS / 335 kW(ツイン) 680 PS / 500 kW(パフォーマンス) |
| 最大トルク |
480 N・m(シングル) 670 N・m(ツイン) 870 N・m(パフォーマンス) |
| 変速機 | オートマチック |
| 車両寸法 | |
| ホイールベース | 2,985 mm |
| 全長 | 5,037 mm |
| 全幅 | 1,964 mm |
| 全高 | 1,747 mm |
| 車両重量 |
2,481 kg(シングル) 2,650 kg(ツイン) 2,650 kg(パフォーマンス) |
概要
2022年11月9日(スウェーデン・現地時間)、ボルボ社は、ストックホルムにて、新型のBEVフラッグシップSUVとしてEX90を発表した[1]。
上記発表イベントは、ダウンタウンで午後3時(CET)から行われ、模様はライブストリーミングで配信された[2]。
「スカンジナビアン・デザインの新しいインスタント・クラシックであるボルボEX90は、機能が形をつくるという原則を定義しています。この車は、多用途でスタイリッシュなファミリーカーであり、現代的なプロポーションを持ち、コアコンピューティング、コネクティビティ、電動化などの最先端技術と組み合わせて、安全性、効率、デザインを最適化」[3]したと公式発表では謳われており、最新のテクノロジーなどを売りにしている。
ボルボ社は2030年までに全ラインナップをEV化することを2017年に宣言しており、このEX90の発表から毎年一台EVを発表する予定となっている[3][4]。
また、同じフルサイズSUVとしてXC90が存在するが、両車は当面並行して販売されることとなる[5]。加えて、販売は好調で、需要に供給が追い付かないことから一時的に受注を停止することにまで至っている[6]。
上記の公開当初、米国のサウスカロライナ州、チャールストン郊外に位置するボルボ社の工場で2023年からの生産が予定されていたが、ソフトウェアの開発が原因で生産が遅れ、2024年に開始となった[7][8]。また、今後は中国の成都でも生産が行われる[1][6]。
日本国内での販売についてであるが、詳細は未発表であるものの、プレスリリース内では2026年中を予定しているとのことである[9]。
構造・パワートレイン
EX90のプラットフォームには新しい「SPA2」を初めて採用している。このSPA2は、収納スペースを最大限に確保するために、バッテリーの配置を最適化する設計がなされている。また、ボディーには約15%の再生スチール、約25%の再生アルミニウム、加えて48kgの再生プラスチックとバイオベース材料が使われている[10][11][12]。
パワートレインに関しては、上記発表当初はシステム最高出力380kW・最大トルク910N・mを発生するツインモーターを搭載するAWDモデルが紹介されており、プレスリリース及びメディア各社もこの数値で発表していた[1]。
しかし、その後何らかの仕様変更があり、現在(2026年2月時点)では、3種類のパワートレインが用意されている[注釈 1][13]。
- シングルモーターでは、システム最高出力333PS・最大トルク480Nmを1基のモーターが発揮し、後輪を駆動(RWD)する。バッテリーは92kWhのものを使用する。
- ツインモーターでは、システム最高出力456PS・最大トルク670Nmを2基のモーターが発揮し、全輪を駆動(AWD)する。バッテリーは106kWhのものを使用する。
- ツインモーター・パフォーマンスでは、システム最高出力500PS・最大トルク870Nmを2基のモーターが発揮し、全輪を駆動(AWD)する。バッテリーは106kWhのものを使用する。
さらに、最高速度はいずれも180km/hであり、バッテリーの10%から80%の充電時間は350kWのDC充電器を使用すれば22分で完了すると公表されている[13]。
テクノロジー
EX90には最新のテクノロジーを搭載しており、安全性により磨きがかかっている。

カメラやレーダーに加え、ルーフの前端に設置されている「LiDAR(ライダー)」と呼ばれる最新センサーを搭載している。これらと高性能コアコンピューターを組み合わせ、AI用のNVIDIA DRIVEプラットフォームでボルボ社のソフトウェアが実行され、リアルタイムに360度ビューを作り出す。さらに、この情報は、運転情報の提供や危険回避に役立てられており、車線変更時のステアリング操作のサポートや「パイロットアシスト」と呼ばれる運転支援機能の信頼性や性能の向上に寄与している。また、LiDARは、昼夜問わず、高速道路であっても数百m先の小さな物体も捉えることができるほどの性能である[1][10][14][15]。
また、ドライバーを捉える2台のカメラとハンドルのセンサーを組み合わせ、運転者している人の注意レベルを判断する。そのドライバーが危険な状態になった場合には、システムは路肩に車両を停止させ、ハザードランプを点灯させることが可能となっている[14]。
さらに、車載レーダーは、車内に取り残された子供やペットを検知するように設計されており、システムが子供やペットを検知すると、警告を表示し、ドアがロックされないようにし、車内の温度を維持するためにエアコンを作動させることができる[14]。
EX90のEVアーキテクチャは、双方向充電機能を備えている。これにより、停電時に住宅に電力を給電したり、アクセサリーや他のボルボ車に給電したりすることが可能となっている[14]。
不具合
2024年には生産が始まり、納車も同年開始することができたが、ソフトウェアの開発に苦戦し、その不具合が原因となり、運転支援システムやLiDAR機能、Apple CarPlay、スマート充電・双方向充電などの一部機能が搭載されないまま納車が開始された。この問題は後にアップデートなどを通じて解決された[16]。
2025年には、先述のとおりNVIDIAのDrive AGX Orinプロセッサを搭載しているが、1基であるため、ES90と同じように2基に増やし、性能向上のために無償のハードウェアのアップデートを行った。LiDARセンサーの機能が強化されたり、ソフトウェアの不具合が改善されたりするといった内容であった。こういった一連のソフトウェア関連の問題に関して、ボルボ社の最高エンジニアリング・テクノロジー責任者のアンダース・ベル氏が謝罪するまでに至った[17][18]。