マンムーティ

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本名 ムハンマド・クッティ・パナパランビル・イスマーイール(Muhammad Kutty Panaparambil Ismail)
生年月日 (1951-09-07) 1951年9月7日(74歳)
マンムーティ
Mammootty
Mammootty
ドバイ国際金融センターザ・リッツ・カールトンで開催されたカイラリTVビジネス・アワード授賞式に出席するマンムーティ(2022年)
本名 ムハンマド・クッティ・パナパランビル・イスマーイール(Muhammad Kutty Panaparambil Ismail)
生年月日 (1951-09-07) 1951年9月7日(74歳)
出生地 インドの旗 インド トラヴァンコール・コーチン州英語版チャンディルール英語版(現ケララ州アラプラ県英語版
職業 俳優映画プロデューサー
ジャンル マラヤーラム語映画
配偶者 スルファト・クッティ(1979年-現在)
著名な家族 ドゥルカル・サルマーン英語版(息子)
マクブール・サルマーン英語版(甥)
アシュカル・サウダン英語版(甥)
事務所 マンムーティ・カンパニー
主な作品
CBIシリーズ英語版
ダラパティ 踊るゴッドファーザー
従属する者英語版
受賞
フィルムフェア賞
マラヤーラム語映画部門主演男優賞英語版
1985年Adiyozhukkukal
1986年Yathra
1991年Mathilukal
1993年Amaram
1998年Bhoothakkannadi
2001年Arayannangalude Veedu
2005年『Kaazhcha
2007年『Karutha Pakshikal
2010年『Paleri Manikyam: Oru Pathirakolapathakathinte Katha
2011年『Pranchiyettan & the Saint
2015年『Varsham
2016年『Pathemari
2024年Nanpakal Nerathu Mayakkam
2026年Bramayugam
南インド映画部門特別賞英語版
2007年
その他の賞
国家映画賞
主演男優賞
1990年『Mathilukal』『Oru Vadakkan Veeragatha
1994年『Ponthan Mada』『従属する者』
2000年『Dr. Babasaheb Ambedkar
栄典
パドマ・シュリー勲章(1998年)
ケララ・プラバ賞英語版(2022年)
パドマ・ブーシャン勲章(2026年)
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マンムーティ(Mammootty、1951年9月7日 - )は、インド俳優映画プロデューサーマラヤーラム語映画を中心にタミル語映画テルグ語映画カンナダ語映画ヒンディー語映画、英語映画で活動しており、50年以上のキャリアを通して400本以上の映画に出演している。これまでに国家映画賞フィルムフェア賞 南インド映画部門ケララ州映画賞英語版ケララ映画批評家協会賞英語版を受賞したほか、長年にわたる映画界への貢献を認められ、インド政府からパドマ・ブーシャン勲章パドマ・シュリー勲章ケララ州政府英語版からケララ・プラバ賞英語版を授与されている。また、CNNニュース18英語版の「インド映画を変えた男」の一人にも選出され[1]、2007年には過去に様々な媒体に寄稿した短編エッセイをまとめた書籍『Kazhchapadu』が出版された[2][3]

1951年9月7日にチャンディルール英語版で暮らすムスリムの中流家庭に生まれ[4][5]、現在のケララ州コーッタヤム県英語版にあるチェンプ英語版で育った。父のイスマーイールは衣料品やコメの卸売業を営むほか稲作業にも携わっており、母のファーティマーは専業主婦をしていた。マンムーティは長男であり、弟が2人(イブラーヒーム・クッティ、ザカリヤ)、妹が3人(アミーナ、サウダ、シャフィーナー)がいる[6][7]

幼少期はコーッタヤム県クラシェーカラーマンガラム英語版の公立学校で初等教育を受け[8]、1960年代に一家がコーチに移住したことに伴い、エルナクラム英語版の公立学校に転校した。初等教育を終えた後はセイクリッド・ハート・カレッジ英語版で大学準備コースを修了し[9]マハーラージャー大学英語版に進学した[10]。また、エルナクラム公立法科大学英語版で法学博士号を取得し[10]、2年間マンジェリ英語版で弁護士として働いていた[7][11]

キャリア

1971年 - 1982年

ラヴィンドラ・バーラティ英語版で開催されたカイラリ・ピープル・イノテック・アワード授賞式でスピーチするマンムーティ(2018年)

20歳の時にK・S・セードゥマーダヴァン英語版の『Anubhavangal Paalichakal』にエキストラ出演し、スクリーンデビューを果たした[12]。1973年にはK・ナーラーヤナン英語版の『Kalachakram』に端役出演し[13]、俳優として初めて台詞を与えられた[14]。1975年は舞台演劇『Sabarmathi』に出演し[15]、1976年にマハーラージャー・カレッジを卒業して弁護士業を開始した。この期間中、後に映画界の師となるM・T・ヴァスデーヴァン・ナーヤル英語版と出会い[16]、1979年に彼が手掛ける『Devalokam』で主要キャストに起用されたものの[17]、資金面の問題やスタッフ・キャスト間の意見対立が原因で企画は白紙化された。その後、1980年に彼が手掛けた『Vilkkanundu Swapnangal』で再びキャストに起用され、キャリアの中で初めて名前がクレジットされた[18]。また、同作の撮影中に共演者のシュリーニヴァーサン英語版と親交を深めている。

1980年に『Mela』で初めて主要キャストを務めたが、これは監督のK・G・ジョージ英語版が「賢くてハンサムな新人」を探しているのを知ったシュリーニヴァーサンがマンムーティを推薦したことが起用のきっかけになったという[19]。1981年は『Sphodanam』に出演したが、監督のP・G・ヴィシュワンバーラン英語版から「"マンムーティ"という名前は俳優として相応しくない」と判断されたため、「サジン(Sajin)」とクレジットされている[20]。同年には『Thrishna』で初めて主演を務め、同作はフィルムフェア賞 マラヤーラム語映画部門作品賞英語版を受賞するなど高い評価を得ている。また、I・V・サシ英語版の『Ahimsa』ではケララ州映画賞 第2位男優賞英語版を受賞している[21]。1982年は『Yavanika』に出演し、バーラト・ゴーピ英語版演じる行方不明になったタブラ奏者を捜索する警察官を演じた[22]。続いて『モンテ・クリスト伯』を原案とした『Padayottam』で悪役を演じ[23]、『John Jaffer Janardhanan』でも主要キャストに起用されている。続けて出演した『Ee Nadu』はブロックバスターを記録し、同年公開の南インド映画の中で最も興行的な成功を収めた作品の一つとなった[24]。この年だけでマンムーティは23本の映画に出演しているが、その大半は助演キャストとしての出演だった[25]

1983年 - 1986年

マラヤーラム映画俳優協会の年次総会に出席するマンムーティ(2007年)

1983年に入ると主演俳優として出演する機会が増え、主演を務めた『Visa』では興行的な成功を収めている[26]。続いて出演した『Sandhyakku Virinja Poovu』ではシーマ英語版演じる医療過誤の罪に問われた医師の弁護を担当する弁護士を演じ、上映日数が250日間を超えるヒット作となった。同作での演技について『インディアン・エクスプレス』は「バーラ医師を演じたシーマの演技は際立っており、特に感情が高ぶった時の演技は圧巻である。そして、彼女にも負けないくらいの演技を見せてくれたのが、ジャヤモーハン弁護士役のマンムーティだ」と批評しており[27]、2017年には『ザ・タイムズ・オブ・インディア』が「マンムーティが演じた特筆すべき弁護士役の一つ」と評している[28]。マンムーティのキャリアにおいて、『Sandhyakku Virinja Poovu』は主演俳優としての地位を確立した記念碑的作品に位置付けられている[29]。続いて出演した『Pinnilavu』も上映日数が150日間を超えるヒット作となり[29]、『Lekhayude Maranam Oru Flashback』ではプレーム・ナジール英語版をモデルにしたスター俳優プレーム・サーガル役を演じている。同作での演技について『インディア・トゥデイ』は「マラヤーラム語映画界で最も注目を集める俳優であるマンムーティは、プレーム・サーガルという役柄において、プレーム・ナジールの挙動を見事に再現している」と批評している[30]

パドマラージャン英語版の『Koodevide』ではアンチヒーローのトーマス大尉役を演じて興行的な成功を収めたほか、ケララ州映画賞 大衆訴求力と芸術的価値を有する映画賞英語版を受賞している[31]。同作での演技について『インディアン・エクスプレス』は「この作品でマンムーティは様々な感情を見事に表現して見せたが、特に印象深いのは恋人の教師アリスが教え子との間で築いた親密な関係(母と子を思わせる絆)を恋愛関係と誤解したことで生じた嫉妬の感情だ。マンムーティは、トーマスが悪の道に進む過程を見事に演じ切り、その不気味な雰囲気や、アリスの愛情を独占するために手段を選ばない姿を見事に表現している」と批評している[32]。同作でアリス役を演じたスハーシニとのコンビは人気を博し、これ以降『Ente Upasana』など多くの作品で共演するようになった。続いてジョーシー英語版の『Aa Raathri』に出演し、興行的な成功を収めた[33]。同作の評価は混合的なものだったがサウンドトラックは高い評価を得ており、作曲を手掛けたイライヤラージャー英語版がマラヤーラム語映画界で認知されるきっかけになった作品としても知られている[34]。批評家からはクッティ・ペティ映画(お涙頂戴の家族ドラマ)の先駆的作品と評されており、このジャンルでは「安定した職業に就く主人公と若い妻、3-4歳の娘という家族が人間関係のトラブルに巻き込まれて悲劇の道に進んでいく」というスタイルが定番化していくことになる[35]。このほかには『Eettillam』『Iniyengilum』に出演しており、『Iniyengilum』での演技について『インディア・トゥデイ』は「悪徳政治家を演じたマンムーティの演技は、ほかのキャストよりも際立つものだった」と批評している[36]

1984年はI・V・サシの『Athirathram』で密輸業者ダラダースを演じて興行的な成功を収め、若い観客の間でダラダースのキャラクターが人気を集めた。また、同作の成功により、マンムーティはマラヤーラム語映画界においてドル箱スターとしての地位を不動のものにし、2006年には『Balram vs. Tharadas』で再びダラダース役を演じている[37]。続いて『あしながおじさん』を原作にした『Kanamarayathu』に出演し、一回り以上年下である孤児の少女に恋する大企業の御曹司を演じている。同作はインドの社会的慣習である年齢差の大きいカップルについて問題提起する内容となっており興行的な成功を収めたほか批評家からも絶賛されており[38]、マンムーティもケララ映画批評家協会賞 主演男優賞英語版を受賞している[39]。『Kanamarayathu』は長年にわたりカルト的な人気英語版を集めており、現在ではマラヤーラム語映画における古典的名作としての地位を確立している[40]。続いて出演した『Ithiri Poove Chuvannapoove』では警官役を演じ、批評家から高い評価を得ている[41]

アート映画の『Akkare』では海外在住のマラヤーリ英語版のイスマーイール役を演じ[42]、『Adiyozhukkukal』では恋人を奪った男への復讐を誓う漁師カルナン役を演じて興行的な成功を収め、ケララ州映画賞 主演男優賞英語版フィルムフェア賞 マラヤーラム語映画部門主演男優賞英語版を受賞した[31]。同作での演技はマンムーティの初期出演作品の中でも最高の演技の一つに挙げられており、マンムーティがモーハンラール、I・V・サシと共同経営しているカジノ・プロダクションが製作を手掛けている[43]。続いて出演した『Aalkkoottathil Thaniye』でも興行的な成功を収め、同作について映画研究家のヴァサンティ・シャンカラーナーラーヤナンは「『Aalkkoottathil Thaniye』は現代のマラヤーラム語映画における女性のイメージの変化(弱くて抑圧された姿から、強くて自立した姿へ)を描いた作品だ」と批評しており[44]、2009年にはDCブックス英語版から同作の脚本が書籍化されている[45]。その後は『Sandarbham』『Koottinilamkili』『en:Chakkarayumma』など複数のクッティ・ペティ映画に出演し、いずれも批評家からの評価は芳しくなかったものの興行的には成功を収めている。現在ではクッティ・ペティ映画はマンムーティの代名詞になっており、「マンムーティ・クッティ・ペティ映画(Mammootty-Kutty-Petty film)」とも呼ばれている[46]

1985年にはラジオドラマ『Ammaykku Vendi』を原作とした『Thinkalaazhcha Nalla Divasam』に出演し、母親を老人ホームに入所させるために先祖代々の屋敷を売り払う息子ゴーパン役を演じた。同作は都市文化の浸透によって脅かされる農村地域の複雑な家族関係を描いており、国家映画賞 マラヤーラム語長編映画賞英語版を受賞するなど高い評価を得ている。続いて出演した『Anubandham』も批評家から絶賛され、ケララ州映画賞を4部門を受賞し、『Karimpinpoovinakkare』では誤解から親友を殺したことを悔いる男を演じて興行的な成功を収めている[47][48]。『Nirakkoottu』では妻を殺して死刑判決を受けた大富豪ラヴィ・ヴァルマ役を演じて興行的な成功を収めたほか[49]、批評家や観客から好評を博し、フィルムフェア賞マラヤーラム語映画部門作品賞を受賞した[50]。続いて出演した『Yathra』ではナクサライトと間違えられ投獄される森林管理官を演じた。同作は非常事態令英語版が敷かれた時代に横行していた警察・刑務所における人権侵害を描いた作品であり、日本映画『幸福の黄色いハンカチ』を原案としている[51]。『Yathra』は批評家から絶賛され、ケララ州映画賞大衆訴求力と芸術的価値を有する映画賞を受賞したほか、上映日数が200日間を超えるヒット作となった[52][53]。また、マンムーティは『Yathra』でケララ州映画賞主演男優賞を受賞したほか、『Yathra』『Nirakkoottu』の演技でケララ州映画賞 審査員特別賞英語版を受賞している[54][55]。1986年は『Mazha Peyyunnu Maddalam Kottunnu』でのカメオ出演を含めて35本の映画に出演した。I・V・サシの『Aavanazhi』ではバルラーム警部役を演じ、後年に製作された『Inspector Balram』『Balram vs. Tharadas』でも引き続きバルラーム警部役を演じている。『Aavanazhi』は上映日数が200日間を超えるヒット作となり、タミル語・テルグ語・ヒンディー語でそれぞれリメイク版が製作された[56][57]

1987年 - 1990年

撮影現場でのマンムーティ、ラーマチャンドラ・バーブ英語版シャジ・クルプ英語版(2007年)
イベントに出席するアミターブ・バッチャン、マンムーティ(2010年)
イベントに出席するモーハンラール、カマル・ハーサン、マンムーティ(2013年)

1987年に出演した『New Delhi』では冤罪を着せてきた政治家たちに復讐するジャーナリストのG・クリシュナムールティ役を演じ[58][59]、当時のマラヤーラム語映画歴代興行成績を塗り替えるヒットを記録した[60][61]。同作の成功を受けてラジニカーントがヒンディー語リメイク権を取得するため脚本家のデニス・ジョセフ英語版と交渉したものの、すでに別の映画製作者にリメイク権を売却していたため、ラジニカーントのリメイク企画は実現しなかったという[62]。続いて出演したシビ・マライル英語版の『Thaniyavarthanam』では迷信を信奉じるあまり社会から孤立する教師バーラゴーパーラン役を演じ[63]、フィルムフェア賞マラヤーラム語映画部門作品賞を受賞したほか[64]、マンムーティも批評家から演技を絶賛された[65]

1988年はデニス・ジョセフの『Manu Uncle』でモーハンラール、スレーシュ・ゴーピと共演し[66][67]、同作は国家映画賞 児童映画賞英語版を受賞するなど高い評価を得たほか[68][69]、『CBIシリーズ英語版』の第1作目となる『Oru CBI Diary Kurippu』ではCBI局員英語版セードゥラーマ・アイヤル英語版役を演じ[70]、ケララ州とタミル・ナードゥ州で興行的な成功を収めている[71][72][73]。また、フレデリック・フォーサイスの小説『ジャッカルの日』を原作とした『August 1』にも出演し[74][75]、タミル・ナードゥ州では当時としては破格の金額で配給権が売却された[76]。このほか、I・V・サシが手掛けた『Abkari』『Mukthi』『1921』にも出演し[77]、『1921』では第一次世界大戦に従軍した後にマラバールの反乱英語版に参加する退役軍人カーディル役を演じており、製作費1200万ルピーに対して興行収入2000万ルピーを記録するヒット作となった[76]。さらに、ジョーシーが手掛けた『Sangham』『Thanthram』にも出演し、いずれも興行的な成功を収めている[60]

1989年にはイギリス映画『生きていた男英語版』を原作とした『Charithram』でラフマーン英語版ショーバナと共演し[78][79]、続いて出演した『Adikkurippu』は批評家から「マラヤーラム語映画史上最高の犯罪スリラー映画」と絶賛されるなど、高い評価を得ている[79]ハリハラン英語版とM・T・ヴァスデーヴァン・ナーヤルが手掛けた叙事詩的映画『Oru Vadakkan Veeragatha』ではチャンドゥ・チェカヴァル英語版を演じ[80]国家映画賞を4部門(主演男優賞=マンムーティ、脚本賞英語版=M・T・ヴァスデーヴァン・ナーヤル、美術賞英語版衣裳デザイン賞英語版P・クリシュナムールティ英語版)を受賞したほか、ケララ州映画賞でも7部門を受賞し、さらにフィルムフェア賞マラヤーラム語映画部門作品賞も受賞している[81][55]。また、上映日数が300日間を超えるなど興行的にも成功を収め[82]、2013年に『IBN Live』がインド映画100周年を記念して実施した「史上最高のインド映画」では第3位にランクインしている[83]ダフニ・デュ・モーリエの短編小説『No Motive』を原作とした『Utharam』ではスクマーラン英語版と共演して「マラヤーラム語映画史上最高のミステリースリラー映画」と絶賛され[84][85]、続いて出演した『CBIシリーズ』の第2作目『Jagratha』も高い評価を得ているほか[84]、シーマと共演した『Mahayanam』も観客から好評を博している[86][87]。このほか、猟師ヴァルンニ役を演じた『Mrugaya』を含めた『Oru Vadakkan Veeragatha』『Mahayanam』でケララ州映画賞主演男優賞を受賞している[55]

1990年に出演した『Kottayam Kunjachan』は興行的な成功を収め、年間興行成績第3位にランクインしている[88][89]。同作はムッタトゥ・ヴァールキー英語版の小説『Veli』からインスピレーションを得ており、マンムーティは同作に登場する敵役クンジャチャン役を演じている[90]。続いて出演した『Mounam Sammadham』でタミル語映画デビューし[91][92][93][94]、『インディアン・エクスプレス』から「マンムーティは威厳と冷静さ、そして気品を兼ね備えた実直な主人公を好演している」と批評された[95]アドゥール・ゴーパーラクリシュナンが手掛けた『Mathilukal』でも演技を絶賛され、『Oru Vadakkan Veeragatha』と共に国家映画賞主演男優賞を受賞したほか[96]、映画自体もマラヤーラム語映画史上最高の映画の一つに挙げられている[97]。また、2013年には『フォーブス・インディア』が実施した「インド映画史上最高の演技ベスト25」に同作での演技が選出されている[98]。ギャング映画『Samrajyam』ではギャングのアレクサンダー役を演じ[99]、ケララ州(上映日数200日間)とアーンドラ・プラデーシュ州(上映日数400日間)で興行的な成功を収めたほか[72][100]、モーハンラール主演作『No. 20 Madras Mail』では本人役でカメオ出演している[101]

1991年 - 1999年

セレブリティ・クリケット・リーグ英語版の試合を観戦するマンムーティ(2011年)
第62回フィルムフェア賞南インド映画部門授賞式に出席するマンムーティ(2015年)

1991年に出演した『Amaram』では娘を医者にするために教育を受けさせる無学な漁師アチョーッティ役を演じてフィルムフェア賞マラヤーラム語映画部門主演男優賞を受賞し[102]マニラトナムの『ダラパティ 踊るゴッドファーザー[103]K・バーラチャンダル英語版の『Azhagan』に出演して、いすれも興行的な成功を収めた[104]。また、I・V・サシが手掛けた『Inspector Balram』『Neelagiri』も興行的な成功を収めている[105]。1992年は『Kauravar』でカンナダ俳優のヴィシュヌヴァルダンと共演し[106]、『Soorya Manasam』では母親と暮らす知的障害者の息子を演じている。同作はジョン・スタインベックの小説『二十日鼠と人間』を原作とした作品であり[107]ソウカル・ジャーナキ英語版が母親役を演じている[108]ファーシル英語版が手掛けた『Pappayude Swantham Appoos』も批評家から高く評価され、上映日数が200日間を超えるヒット作となった[109]。このほか、K・ヴィシュワナートの『Swathi Kiranam』でテルグ語映画デビューを果たしている[110][111]。1993年はヴィクラムのマラヤーラム語映画デビュー作となった『Dhruvam』で主演を務め、興行的な成功を収めた[112][113]。その後は『Vatsalyam』『Ponthan Mada』『従属する者英語版』に出演し[114]、『Ponthan Mada』『従属する者』で国家映画賞主演男優賞を受賞している[115]。このほかにタミル語映画『Kilipetchu Ketkavaa』にも出演し[116]リシ・カプールと共演した『Dhartiputra』でヒンディー語映画デビューしている[117]

1995年に出演したカマル英語版の『Mazhayethum Munpe』では大学教授ナンダクマール・ヴァルマ役を演じ[118][119]、『The King』では厳格な県長官英語版テヴァリパランビル・ジョセフ・アレックス役を演じ、当時のマラヤーラム語映画歴代興行成績を塗り替えるヒット作となった[120]R・K・セルヴァマニ英語版が手掛けたタミル語映画『Makkal Aatchi』では偶然手に入れた大金を元手に政界進出を目指す男セードゥパティ役を演じ、同作は『Ente Naadu』のタイトルでマラヤーラム語吹替版も製作されている。『Makkal Aatchi』はタミル・ナードゥ州ではラジニカーント主演作『ムトゥ 踊るマハラジャ』と同時期に公開され、興行収入で『ムトゥ 踊るマハラジャ』を上回るヒットを記録している[104]。1996年はカマルの『Azhakiya Ravanan』に出演し[121]、『Hitler』では高圧的な振る舞いから「ヒトラー」と呼ばれ恐れられている男マーダヴァンクッティ役を演じ、同作は上映日数が300日間を超えるヒットを記録し、『The King』の記録を塗り替えて当時のマラヤーラム語映画歴代最高興行成績を打ち立てた[122]。このほか、テルグ語映画の『Surya Putrulu』にも出演している[110]

1997年に出演した『Bhoothakkannadi』ではフィルムフェア賞マラヤーラム語映画部門主演男優賞を受賞した。マンムーティによると元々はラジニカーントを主演に迎え、自身が監督を務める構想を抱いていたものの、交渉が不調に終わり実現しなかったという[123]。このほかに2本のタミル語映画(『Pudhayal』『Arasiyal』)にも出演している。1998年には『The Truth』で警察官を演じたほか[124]ラール・ジョーズ英語版の監督デビュー作『Oru Maravathoor Kanavu』にも出演している[125]。『Harikrishnans』ではモーハンラール、ジューヒー・チャーウラーと共演しており、彼とモーハンラールの人気に配慮して2種類のクライマックスシーンが製作され、地域ごとの2人の人気に応じて異なるバージョンが上映された[126]。また、同作にはシャー・ルク・カーンも出演する予定だったが、交渉が不調に終わったため実現しなかった[127]。このほか、G・V・アイヤル英語版が手掛けたヒンディー語映画『Swami Vivekananda』にゲスト出演している[128]。1999年はインド国立映画開発公社が製作した『Dr. Babasaheb Ambedkar』でビームラーオ・アンベードカル役を演じて国家映画賞主演男優賞を受賞しており[129]プリヤダルシャン英語版が手掛けた『Megham』では興行的な成功を収めている[130]

2000年 - 2009年

『Twenty:20』の大ヒット御礼イベントに出席するマンムーティ、ジャヤラーム、プリトヴィラージ・スクマーラン(2009年)
第40回インド国際映画祭英語版閉幕式でウニー・ルコント英語版監督賞英語版を授与するマンムーティ(2009年)

2000年にはモーハンラール主演作『Narasimham』にカメオ出演し、興行的な成功を収めた[131]。同作の成功後、監督のシャジ・カイラス英語版はマンムーティを主演に起用した『Valliettan』を製作し、こちらも興行的な成功を収めている[132]。この年はマンムーティのキャリアの中で最も興行面で成功を収めた年であり、両作の成功に続いて『Dada Sahib』『Kandukondain Kandukondain』でもブロックバスターを記録したほか[133][134]、『Arayannangalude Veedu』ではフィルムフェア賞マラヤーラム語映画部門主演男優賞を受賞している[135]。2001年もヒットを記録し続け、ヴィナヤン英語版が手掛けた『Rakshasa Rajavu』で興行的な成功を収めたほか[136]N・リングサミー英語版の監督デビュー作『Aanandham』でも興行的な成功を収め、批評家からも高い評価を得ている[93]。2003年に出演した『Chronic Bachelor』は観客から好評を博して興行的にも成功を収めたものの[137]、続いて出演した『Pattalam』の興行成績は平均的な結果に終わっている[138]。2004年には『CBIシリーズ』の第3作目『Sethurama Iyer CBI』に出演し、年間興行成績第2位にランクインするヒットを記録した[139]。続いてブレッシー英語版の監督デビュー作『Kaazhcha』に出演してフィルムフェア賞マラヤーラム語映画部門主演男優賞とケララ州映画賞主演男優賞を受賞するなど、批評家から高い評価を得ている[140]。このほか、ランジット英語版が手掛けた『Black』では警察官を演じて興行的な成功を収めており[140]、『Vesham』ではイノセント英語版インドラジート・スクマーラン英語版と共演している[141]

2005年は『Thommanum Makkalum』『Thaskaraveeran』『Rajamanikyam』『Rappakal』『Nerariyan CBI』『Bus Conductor』に出演し、いずれも興行的な成功を収め、この年の興行ランキングを独占した[142]。2006年は『Thuruppugulan』でブロックバスターを記録したのを皮切りに、『Balram vs. Tharadas』でカトリーナ・カイフと共演したほか[143]、『Karutha Pakshikal』ではフィルムフェア賞マラヤーラム語映画部門主演男優賞を受賞している[144]。また、『Palunku』では興行的な成功を収めており、最終的に同年のマラヤーラム語映画のヒット作のうち、8割をマンムーティとモーハンラールの主演作が占める結果となった[145]。2007年は『Kaiyoppu』に出演した後、シャーフィ英語版が手掛けた『Mayavi』で主演を務め、同作は年間興行成績第1位にランクインするヒット作となった[146]。続いてアマル・ニーラド英語版の監督デビュー作『Big B』に出演し、興行成績は平均的な結果に終わったものの、上映日数が100日間を超えるなど人気を集めた。また、同作はマラヤーラム語映画におけるアクション映画の様式を一変させた作品に位置付けられており、劇中でマンムーティが披露したスローモーションの歩行シーンも批評家から高い評価を得ている[147]。カメオ出演した『Katha Parayumpol』では興行的な成功を収め、3本のリメイク版(『Kuselan』『Billu Barber』『Kathanayakudu』)が製作されたものの、いずれも興行成績は振るわなかった[148]

2008年は『Roudram』に出演し、続いて出演した『Annan Thampi』では興行的な成功を収め、テルグ語吹替版の配給権は当時として破格の金額で売却された[149]。その後は『Parunthu』『Mayabazar』に出演した後、プリトヴィラージ・スクマーラン主演作『One Way Ticket』にカメオ出演したが、興行成績は振るわなかった。続いてジョーシーが手掛けた『Twenty:20』ではモーハンラール、スレーシュ・ゴーピ英語版ジャヤラームディリープ英語版といったマラヤーラム語映画のスター俳優と共演した[150]。同作はマラヤーラム俳優の福祉制度を維持するための資金調達の一環としてマラヤーラム映画俳優協会英語版が主導した作品であり、マンムーティを始めとする主演俳優たちは無償で出演している[151][152]。2009年には叙事詩的映画『Kerala Varma Pazhassi Raja』で主人公パラッシ・ラージャ役を演じ、興行収入4億9000万ルピーを記録するヒット作となった[153]。また、『Kerala Cafe』『Paleri Manikyam: Oru Pathirakolapathakathinte Katha』にも出演しており、『Paleri Manikyam: Oru Pathirakolapathakathinte Katha』ではフィルムフェア賞マラヤーラム語映画部門主演男優賞、ケララ州映画賞主演男優賞を受賞している[154][155]。このほか、『Chattambinadu』『Loudspeaker』『Daddy Cool』にも出演し、いずれも興行的な成功を収めている[156]

2010年 - 現在

カイラリ・ピープル・イノテック・アワード授賞式に出席するK・T・ラーマ・ラーオ英語版ナーヤーニ・ナラシンハー・レッディ英語版、マンムーティ(2018年)
カイラリ・ピープル・イノテック・アワード授賞式でカタックダンサーと写真撮影するマンムーティ(2018年)

2010年は『Drona 2010』『Yugapurushan』『Pramani』『Pokkiri Raja』『Kutty Srank』『Pranchiyettan & the Saint』『Best of Luck』『Best Actor』に出演し[157][158][159][97][160][33][161][162]、2011年には『August 15』『Doubles』『The Train』『Bombay March 12』『Venicile Vyapari』に出演した[163][164][165]。また、2012年には『The King & the Commissioner』『Shikari』『Cobra』『Thappana』『Jawan of Vellimala』『Face to Face』『Bavuttiyude Namathil』に出演し[166][167][168]、2013年は『Proprietors: Kammath & Kammath』『Immanuel』『Kadal Kadannu Oru Maathukutty』『Kunjananthante Kada』『Daivathinte Swantham Cleetus』『Silence』に出演している[169][170][171]。2014年には『Balyakalasakhi』『Praise the Lord』『Gangster』『Manglish』『RajadhiRaja』『Varsham』に出演し[172][173][174][175]、2015年は『Fireman』『Bhaskar the Rascal』『Acha Dhin』『Utopiayile Rajavu』『Pathemari」に出演している[176][177]。また、2016年は『Puthiya Niyamam』『Kasaba』『White』『Thoppil Joppan』に出演しており[178]、2017年には『The Great Father』『Puthan Panam』『Pullikkaran Staraa』『Masterpiece』に出演した[179]

2018年は『Parole』『Uncle』『Abrahaminte Santhathikal』『Oru Kuttanadan Blog』に出演した後[180]ラーム英語版が手掛けたタミル語映画『Peranbu』に出演した[181][182]。同作では痙性脳性麻痺英語版を患う娘の育児に奔走するシングルファーザーを演じて批評家から演技を絶賛され[183][184]ロッテルダム国際映画祭第21回上海国際映画祭英語版第49回インド国際映画祭英語版でも上映された[185]。2019年には『Pokkiri Raja』のスピンオフ作品『Madhura Raja』に出演し、これまでのキャリアの中で最高額となる10億4000万ルピーの興行収入を記録した[186]。『Unda』では議員選挙を無事に行うため、ナクサライトの妨害に対処する警官隊のリーダーを演じ[187]、『Pathinettam Padi』では対立する2つの学生グループを指導する大学教授を演じている。このほか、マーマーンカム英語版を題材にした歴史映画『Mamangam』や『Ganagandharvan』『Shylock』にも出演しており[188][189][190]マーヒー・V・ラーガヴ英語版が手掛けた伝記映画『Yatra』ではY・S・ラージャシェーカラ・レッディ英語版を演じ、20年振りにテルグ語映画に出演した[191][192]

2021年は『The Priest』でマンジュ・ワーリヤル英語版と共演し[193]、政治スリラー映画『One』ではケララ州首相を演じた[194]。2022年は『Bheeshma Parvam』に出演してブロックバスターを記録し[195]、続いて出演した『CBI 5: The Brain』でも興行的な成功を収めている。2023年はテルグ語映画『Agent』でアキル・アッキネーニ英語版と共演し[196]、『Nanpakal Nerathu Mayakkam』ではフィルムフェア賞マラヤーラム語映画部門主演男優賞、ケララ州映画賞主演男優賞を受賞したほか[197]、『Christopher』『Kannur Squad』『Kaathal: The Core』にも出演している[198][199][200]。2024年には『Abraham Ozler』『Turbo』『Bramayugam』に出演したほか[201][202]、『Yatra』の続編『Yatra 2』にも出演している[203]。2025年は『Dominic and the Ladies' Purse』『Bazooka』に出演したものの[204][205]、いずれも興行成績は振るわなかった[206]。また、『Lokah Chapter 1: Chandra』ではボイスオーバーを務めたほか[207]、『Kalamkaval』でも安定した興行成績を記録している[208]。2026年には、2024年に出演したラーフル・サダーシヴァン英語版の『Bramayugam』がアカデミー映画博物館で特別上映され、国際的な注目を集めた[209]

俳優以外の活動

実業家

第40回インド国際映画祭閉幕式でスピーチするマンムーティ(2009年)

1980年代にモーハンラール、I・V・サシ、シーマ、センチュリー・コチュモンと共同で映画製作会社カジノ・プロダクションを設立し、『Nadodikkattu』『Gandhinagar 2nd Street』『Adiyozhukkukal』『Karimpin Poovinakkare』などを製作した[210]。また、1990年代にはテレビ番組製作会社メガバイトを立ち上げ、『Jwalayay』を手掛けている[211][212]。このほか、映画配給会社マンムーティ・テクノテインメントを経営しており[34]、2009年には映画配給会社プレイハウスの経営を始め、同社を通じて自身の主演作を配給している[213]。後にプレイハウスは映画製作にも進出し、『Jawan of Vellimala』『Street Lights』を製作している[214][215]。2010年にはマラヤーラムTV、カイラリTV英語版、カイラリ・ニュース、チャンネル・ウィーなどのテレビ局を経営するマラヤーラム・コミュニケーションズの会長に就任し[216][217]、2021年には新たな映画製作会社マンムーティ・カンパニーを設立して『Rorschach』『Nanpakal Nerathu Mayakkam』などを製作している[218][219]

2007年にはM・A・ユスフ・アリー英語版と共にドバイ・インターネット・シティ英語版の役員と会談し、コーチのスマートシティ構想英語版への投資を呼びかけており[220]、2021年にはUAEゴールデン・ビザ英語版を取得している[221]

慈善活動

セイクリッド・ハート・カレッジ学長プラサント・パラッカピリーと談笑するマンムーティ(2013年)

マンムーティは末期癌患者の生活の質の向上を目指すコーリコードの慈善団体「疼痛・緩和ケア協会」の活動を支援しており[222]、2018年にはケララ州各地の癌患者の緩和ケアを推進するためのプロジェクトを立ち上げた[223]。また、社会的不平等の解消を目指す慈善団体「ケア&シェア国際財団」の活動も支援しており、小児患者の心臓手術のための募金活動をソーシャルメディア上で行い、一日で1000万ルピーの募金を集めた[224]。また、児童労働や児童貧困の解消を目指す慈善活動「ストリート・インディア・ムーブメント」の親善大使を務めており[225]、同時にケララ州政府英語版が主導する情報技術普及プログラム「アクシャヤ・プロジェクト英語版」の親善大使も務めているほか[226][227][228]、ケララ州飲料公社が推進する薬物乱用防止キャンペーン「 Addicted to Life」も支援している[229]

2014年8月にはアイス・バケツ・チャレンジを模倣したマイ・ツリー・チャレンジを実施した。このチャレンジは実業家アブドゥル・マナフと写真家イムティアズ・カディールが考案したもので、挑戦を受けた人は苗木を植えることになっており、モーハンラールとシャー・ルク・カーンに参加を呼びかけた[230][231]。また、マンムーティ・ファン福祉協会と『マンムーティ・タイムズ』が主催する慈善事業「カルチャ」に取り組んでおり、リトル・フラワー病院・研究センター、ケララ州アイバンク協会と共同で眼科診療・眼科治療を無料で行っている。また、同活動を通して児童への眼鏡の無料配布や各地での眼科検診も実施しており、インド大統領府からの特別基金を活動資金に充てている[232]

家族

1979年にスルファト・クッティと取り決め結婚英語版し、1982年に娘スルミが生まれ、1983年には息子ドゥルカル・サルマーン英語版が生まれている[233]。マンムーティの家族はマラヤーラム語映画で活動しており、彼や息子ドゥルカル・サルマーン、弟イブラーヒーム・クッティ、甥マクブール・サルマーン英語版アシュカル・サウダン英語版は俳優として活動している[234]

評価

出典

外部リンク

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