メジャーリーグサッカー

アメリカのサッカー1部リーグ From Wikipedia, the free encyclopedia

メジャーリーグサッカー英語: Major League Soccer、略称: MLS)は、北アメリカのプロサッカーリーグである。アメリカ合衆国サッカー連盟によって認可されており、アメリカ合衆国の27クラブとカナダの3クラブで構成されている。

加盟国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国(27チーム)
カナダの旗 カナダ(3チーム)
創立 1993年12月17日 (32年前) (1993-12-17)[1]
開始年 1996年
概要 加盟国, 大陸連盟 ...
  • メジャーリーグサッカー
  • Major League Soccer
加盟国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国(27チーム)
カナダの旗 カナダ(3チーム)
大陸連盟 北中米カリブ海サッカー連盟
創立 1993年12月17日 (32年前) (1993-12-17)[1]
開始年 1996年
カンファレンス
参加クラブ 30
リーグレベル 第1部
国内大会
国際大会
最新MLSカップ優勝 ロサンゼルス・ギャラクシー(6回目)
(2024)
最新MLS首位 インテル・マイアミ(1回目)
(2024)
最多MLSカップ優勝 ロサンゼルス・ギャラクシー(6回)
最多MLS首位 (4回)
最多出場選手 ニック・リマンド(514試合)
最多得点選手 クリス・ウォンドロウスキ(171得点)
テレビ局 MLSシーズンパス
Apple TV
  • アメリカ:
  • Fox Sports
  • カナダ:
  • TSN, RDS
公式サイト mlssoccer.com
2025年のメジャーリーグサッカー
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歴史

アメリカ合衆国のプロサッカーリーグは19世紀から数多く興っては解散してきた。その中で最も有名なものは1967年から1984年まで存在した「北米サッカーリーグ(NASL)」で、ペレヨハン・クライフフランツ・ベッケンバウアーといったヨーロッパや南米の主力選手を擁して人気獲得を図った。しかし、球団間の実力・財政力の不均衡や、アメリカ人のスタープレイヤーが1人も育たなかったなどの理由から興行としては失敗に終わり、NASLは解体した。

しかし、1994年のFIFAワールドカップ開催国がアメリカに決定したことを起爆剤に、再度1部リーグとしてのプロサッカーリーグを開催する機運が発生し、ワールドカップ開催の2年後の1996年に10クラブによる「メジャーリーグサッカー(MLS)」が発足。当初は1995年発足の予定であったが資金難のために開幕が1年遅れ、1996年に開幕した。1998年から12クラブとなるが予算難から2002年に10クラブに戻す。2005年からエクスパンションが始まり、2009年には15クラブ、2010年には16クラブ、2012年には19クラブまで拡大し、2015年にニューヨーク・シティFCオーランド・シティSCが参入することとなった。2026年現在は、30クラブが所属している。現在下部リーグとの入れ替え制度は行われておらず、USL(2010年までの2部相当のリーグ)やNASL(2011年創設の2部相当のリーグ)等のクラブがMLSに参入する場合は既存のクラブを母体に新設されたエクスパンションチームとして加盟する形となる。

開幕から30年以上が経過し、人気や規模は徐々に拡大している[2]2026年現在は、北米4大プロスポーツリーグNFLMLBNBANHL)と同水準の30クラブが所属しており、シーズン観客動員数や資産価値も増加傾向にある[2]。近年では、「北米5大プロスポーツリーグ」として、MLSを含めることが増加している[3][4][5]。全米におけるサッカー人気そのものも拡大しており、2025年の人気スポーツの調査結果によると、サッカーは野球やアイスホッケーを上回り、全米で3番目に人気のあるスポーツに浮上している[6][7]ウォール・ストリート・ジャーナルは「かつてのアメリカ人はサッカーを冷ややかな目で見ていたが、今では野球より人気がある」と評価した[8]ワシントン・ポストは「現在のアメリカはサッカーの国だ。サッカーは完全に定着し、アメリカ文化に深く根付いている。」と結論づけた[9]アメリカ合衆国サッカー連盟の発表によると、アメリカのサッカー競技人口は2026年に2900万人、2031年には3400万人まで増加すると予測されている[10]。また、カナダでもサッカーの人気が高まっており、2024年の同国の世論調査では、「観戦するのが好きなスポーツ」としてアイスホッケーに次ぐ2位であり、バスケットボールや野球を上回った[11]。特にZ世代での人気ではアイスホッケーを上回り首位となっている[11]

インテル・マイアミCFに所属するリオネル・メッシ(2025年)

2007年には当時32歳で世界的なスター選手だったデビッド・ベッカムロサンゼルス・ギャラクシーに加入し、国内及び世界的なMLSの注目度を高める要因となった[12]。「ベッカム・ルール」と呼ばれる特別指定選手制度 が導入され、海外のスター選手を獲得しやすいきっかけを作り、その後のティエリ・アンリカカズラタン・イブラヒモビッチなどのMLS加入に繋がった。2023年にはベッカムが共同オーナー兼会長を務めるインテル・マイアミCFに、史上最高のサッカー選手の一人と称されているリオネル・メッシが加入した[13]。2023年から2026年に実施された世論調査によると、メッシはNBAレブロン・ジェームズなどを上回り、「アメリカで最も人気のあるプロスポーツ選手」に複数回に渡って選出された[14]。また、2026年のフォーブスの調査によると、メッシの年収は1億4000万ドル(約222億円)であり、北米4大プロスポーツリーグに所属する全ての選手を上回った[15]

アメリカのスポーツメディアの調査によると、2022年シーズンの全28クラブの総収入は16億ドルと予測されており、高い成長を続けている[16]。リーグ優勝決定戦のMLSカップはさほど注目度が高いとは言えず、全米視聴率は0%台が続いている[17]。所属クラブ数が拡大したこともあり、シーズン観客動員数などは増加傾向にある。2015年のレギュラーシーズンの観客動員数は730万人を超えており、1試合当たりの平均観客動員数はNBAやNHLを上回る2万1546人である[18]。また一部のチームはアメフトやカナディアンフットボールとの兼用の関係で、人工芝の競技場を本拠地としているチームもある(他にロシア・プレミアリーグの例もある)。日本人では木村光佑が2007年にコロラド・ラピッズへ入団し、2010年には日本人として初となるMLSカップ出場およびリーグ優勝を経験、ニューヨーク・レッドブルズに移籍した2013年にはレギュラーシーズン1位となるサポーターズ・シールドを獲得した。

特色

ドラフト会議

選手契約金の高騰を避けるため、新人選手は他のメジャースポーツと同様にドラフト会議で獲得する。現在では各クラブが独自にスカウティング活動を行っている。2004年にワシントン・DCユナイテッドに入団したフレディー・アドゥーは同リーグの史上最年少出場選手記録(1989年生まれ・14歳 アメリカのプロスポーツマンを通してもこの100年で史上最年少)だけでなく、MLSの史上最高年俸・推定約5200万円、並びに史上最年少ゴールを達成して話題になった。

特別指定選手制度

2007年に初の特別指定選手となったデビッド・ベッカム

選手の給与は、現在費用対効果の観点から、リーグから支払われるシステムになっているが、そのため欧州に比べると水準が低く、著名選手を獲得できない理由のひとつとされていた。このリーグ運営方法を「シングル・エンテティ・システム」と呼び、他のプロスポーツリーグもこの制度を導入している。ただ、2007年よりリーグからの給与とは別に、各チームが二人まで(この枠をトレードして最高で三枠まで獲得できる)予算を独自に決定しても良い特別指定選手制度(Designated Player Rule)と言う制度が導入された。これによってデビッド・ベッカムフレドリック・ユングベリティエリ・アンリラファエル・マルケスなど大型スター選手たちが続々とメジャーリーグサッカーに移籍してきている。このうちベッカムの契約は5年契約で、その総収入額は2億5000万ドル(約300億円)に達すると言われる。

2026年時点でのMLSの最高年俸はインテル・マイアミCFリオネル・メッシである。ESPNの報道によると、メッシに支払われる年間給与は7000万ドルから8000万ドルであり、2026年時点の為替レートで100億円を大きく超えている[19]。一般の選手の給料はサラリーキャップ制を採用しており、2026年時点での調べによると、平均年俸は68万8816ドル(約1億1000万円)である[20]

外国人枠

一シーズン毎に外国人選手の出場枠を他クラブに売る事が可能[21]。これにより買い取ったクラブは戦力増強が可能になり、売ったクラブはそれを元手にクラブ運営が出来るという双方にメリットがある。

マーケティング

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順位 チーム 市場価値
1 インテル・マイアミCF 13億5000万ドル
2 ロサンゼルスFC 13億2000万ドル
3 ロサンゼルス・ギャラクシー 10億800万ドル
4 ニューヨーク・シティFC 10億200万ドル
5 アトランタ・ユナイテッドFC 10億ドル
出典: フォーブス2026年[22]
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2002年に自前のサッカー専門のマーケティング会社『サッカーユナイテッドマーケティング社』を設立し、アディダス社との総額1.2億ドルなどの大型契約を締結するなど、近年著しくビジネスの側面が急速に成長してきている。富豪のオーナーによってインフラ整備は進み、各クラブ、自前のサッカー専用スタジアムを保有することで経営の安定と成長を図っている。

アメリカの経済誌フォーブスによると、2023年シーズンにおける1クラブ当たりの市場価値は5億7900万ドルである[23]。また、MLSで最も市場価値の高いクラブはロサンゼルスFCであり、10億ドルと算定されている[23]。ヨーロッパのビッグクラブがシーズンオフにアメリカへ渡ってMLSのチームと試合をするツアーも近年は多く組まれ、記録的な観客数を集めている。

所属クラブ

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