リュウキュウイノシシ

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リュウキュウイノシシ
リュウキュウイノシシ
リュウキュウイノシシ
Sus scrofa riukiuanus
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 鯨偶蹄目 Cetartiodactyla
: イノシシ科 Suidae
: イノシシ属 Sus
: イノシシ S. scrofa
亜種 : リュウキュウイノシシ
S. s. riukiuanus
学名
Sus scrofa riukiuanus Kuroda, 1924[1]
シノニム
  • Sus leucomystax riukiuanus
    Kuroda, 1924[2]
和名
リュウキュウイノシシ[3]
英名
Ryukyu wild boar[4]
Ryukyu islands wild pig[5]

リュウキュウイノシシ(琉球猪、学名:Sus scrofa riukiuanus)は、南西諸島に分布するイノシシ固有亜種である。

名称

ニホンイノシシ英語版)の亜種Sus leucomystax riukiuanus」として、1924年黒田長礼によって記載された[2]。その後は岸田久吉今泉吉典が独立種(S. riukiuanus)とみなしたこともあるが[3]、近年はイノシシの亜種(S. s. riukiuanus)とすることが一般的である[1][4][5][6]

リュウキュウイノシシは、イノシシの亜種とされるが、頭蓋骨の形状の違い等から別種の原始的なイノシシと考える研究者もいる[7][8][9]

西表島及び石垣島の個体群は、沖縄本島及び奄美群島の個体群とは遺伝的に塩基配列が異なる。また、形態上も、上顎骨にある涙骨や口蓋裂の形状が異なるとともに、乳頭の数や位置も相違する。このため、西表島及び石垣島の個体群を独立した亜種とすることが提唱されている[10][6]

琉球語(琉球方言)の各方言では以下のように呼ばれる。

分布

南西諸島において、以下の島に分布する[10][15]。模式産地は石垣島川平[2]

このうち奄美群島では、もともと奄美大島と徳之島に分布していたが、海を渡って加計呂麻島請島与路島に分布を拡大したと考えられている[15]。この中で、加計呂麻島の個体群は1609年頃に琉球侵攻を経て絶滅したが、第二次世界大戦後に復活した可能性がある[15]

また、慶良間諸島[6]宮古島[10]にも人為的に移入されて以降はいわゆる国内外来種となっている。

特徴

泥浴び英語版をする個体(東村)。

体型は生息する島によって異なるが、ニホンイノシシと比較すると概して小さく、頭胴長は50 - 110センチメートル、体重は20 - 50キログラム程度である[6][16][17]。このような小型化は、ベルクマンの法則島嶼化現象によるものと考えられている[14]

食性は雑食性であり、シイの実やタケノコ柑橘類サツマイモサトウキビ等の農作物、昆虫ミミズカタツムリネズミヘビ等の小動物を食物とする[17]。奄美群島や八重山列島では、近年はイノシシによるウミガメの卵の食害が問題になっている[18][19][20]

ニホンイノシシの繁殖期が通常年1回であるのに対して、リュウキュウイノシシの繁殖期は年に2回(10 - 12月、4 - 5月)である[17][9]。近年は、イノシシの家畜種であるブタや、イノシシとブタの雑種であるイノブタとの交雑が進んでおり、遺伝子攪乱が懸念されている[6][16][21]

人間との関係

鍋物(シシ汁)、焼肉刺身チャンプルー等として食用とされる[22][23][24]沖縄県島尻郡八重瀬町にある旧石器時代港川遺跡港川人の発見で知られる)からは、食用と考えられる多数のイノシシの骨が出土している。ただし、出土した骨の大きさはニホンイノシシに近く、島嶼化の兆候も見られるものの、現生のリュウキュウイノシシとの関係は明らかになっていない[25]。奄美群島では、縄文時代からリュウキュウイノシシが食用とされてきた[26]。近年個体数が増え、道路や民家周辺にも頻繁に現れるため、 捕獲して、食肉への加工、流通も盛んとなっている。西表島でも古くから食用とされてきたが、近年、観光客や人口の増加に伴ってリュウキュウイノシシ肉の需要が増大して、狩猟圧が高まっており、生息数の減少が懸念されている[7][24]

保全状態評価

  • 沖縄県版レッドデータブック - 絶滅危惧II類(VU)[6][21]
過去のIUCNレッドリストでも危急種(VU)として掲載されたが[5]、2019年時点では亜種単独での評価は掲載されていない[27]
徳之島の個体群
徳之島は、もともと山地が少ない上に農業開発が進んでおり、リュウキュウイノシシの生息に適した森林が減少している。また、狩猟や有害駆除の対象にもなっており、徳之島の個体群は環境省レッドリストで「絶滅のおそれのある地域個体群(LP)」に指定されている[17]
絶滅のおそれのある地域個体群環境省レッドリスト[4]

脚注

関連項目

外部リンク

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