リン酸一アンモニウム

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リン酸一アンモニウム[1]
Crystals of Ammonium Dihydrogen Phosphate
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChEBI
ChemSpider
EC番号
  • 231-764-5
UNII
性質
H6NO4P
モル質量 115.025 g·mol−1
外観 白色結晶
匂い 無し
密度 1.80 g/cm3
融点 190 °C (374 °F; 463 K)
(g/dL)
28 (10 °C)
36 (20 °C)
44 (30 °C)
56 (40 °C)
66 (50 °C)
81 (60 °C)
99 (70 °C)
118 (80 °C)
173 (100 °C) [2]
溶解度 エタノールに不溶
アセトンに不溶
屈折率 (nD) 1.525
構造
正方晶系
熱化学
標準生成熱 fH298)
−1445.07 kJ/mol[3]
危険性
GHS表示:
急性毒性(低毒性)
Warning
H319
P261, P264, P271, P280, P302+P352, P304+P340, P305+P351+P338, P312, P321, P332+P313, P337+P313, P362, P403+P233, P405, P501
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
NFPA 704 four-colored diamondHealth 1: Exposure would cause irritation but only minor residual injury. E.g. turpentineFlammability 0: Will not burn. E.g. waterInstability 0: Normally stable, even under fire exposure conditions, and is not reactive with water. E.g. liquid nitrogenSpecial hazards (white): no code
1
0
0
致死量または濃度 (LD, LC)
5750 mg/kg (rat, oral)
関連する物質
その他の
陰イオン
リン酸アンモニウム
リン酸二アンモニウム
その他の
陽イオン
リン酸二水素ナトリウム
リン酸二水素カリウム
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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リン酸一アンモニウム: Monoammonium phosphate, MAP)、またはリン酸二水素アンモニウム: Ammonium dihydrogen phosphate, ADP)は化学式(NH4)(H2PO4)で表される化合物である。農業用肥料や粉末消火器の主成分であり、その他光学分野や電子工学分野でも用いられる。

水に可溶であり、水から無水塩として正方晶系の細長い柱状または針状結晶として析出する[4]エタノールにはほとんど不溶である[5]。200℃までは安定しているが、この温度を超えると、気体のアンモニアと溶融したリン酸に分解する[6]。125℃におけるアンモニアの分圧は0.05 mmHgである[7]。溶液は酸性であり、0.1%濃度でpH 4.7、5%濃度でpH 4.2となる。

調製

工業的にはリン酸とアンモニアを適切な比率で反応させることによる発熱反応により製造される。

NH3 + H3PO4NH4H2PO4

その後、結晶性のリン酸一アンモニウムが析出する。

用途

農業

リン酸一アンモニウムの最大の用途は農業分野であり、肥料の成分としての広く用いられる。これは植物が利用可能な形で窒素リン土壌に供給する。肥料のNPK表示は12-61-0 (12-27-0)であり、これは質量比で12%の窒素と五酸化リンとして61%(元素リンとしては約27%)を含むことを意味している。

消火剤

ABC粉末消火器に用いられる成分の一つである。

光学

リン酸一アンモニウムは複屈折性を有するため、結晶材料として光学分野において広く用いられている。正方晶系の結晶構造に由来して負の一軸性光学特性を示し、可視光領域における屈折率は一般にno = 1.522 および ne = 1.478 程度である[4]

電子工学

リン酸一アンモニウムの結晶は圧電効果を示し、一部のソナートランスデューサーに利用される。1950年代には、石英ロッシェル塩に代わりってリン酸一アンモニウムの結晶が広く利用されるようになった。これは石英より加工が容易であり、またロッシェル塩のような潮解性を示さないためである[8]

天然物

脚注

関連項目

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