一様可積分性
From Wikipedia, the free encyclopedia
一様可積分性(いちようかせきぶんせい、英: uniform integrability)とは、数学の実解析、関数解析学および測度論の分野における重要な概念で、ルベーグ可積分性の概念を拡張し、条件付き期待値やマルチンゲールの理論の発展のために重要な役割を担うものである。確率変数の収束において、この性質は、確率の意味において収束する確率変数が
の意味において収束するための必要十分条件を与える。
次のような結果がある。
- 上の一つ目の定義は、次のような極限を用いることで書き換えられる:

- 確率変数
の列を考える。
と定義する。すべての n に対して
であるため、明らかに
である。しかし、上の一つ目の定義に従えば
であることから、この数列は一様可積分ではない。すなわち、ルベーグ可積分ではあるが、一様可積分ではない。
一様可積分でない確率変数列の例。図の黒帯(strip)の部分は、
としても
へと向かう。
- 上の二つ目の定義によれば、
が有界でないときにはその第一箇条目は成立しないことが分かる。もし
が一様可積分な確率変数であれば、
と区分し、それぞれを上から抑えることにより、その確率変数は
に含まれることが分かる。また、任意の
確率変数は、上の二つ目の定義の第二箇条目を満たすことが分かる。
- 確率変数
のどのような列も、ある可積分な非負の
によって支配されているなら、すなわち、任意の ω と n に対して、
が成立しているなら、確率変数
のクラス
は一様可積分である。
(
) において有界な確率変数のクラスは、一様可積分である。
- 確率変数
のクラスが一様可積分であるための必要十分条件は、それが弱位相において相対コンパクト(英語版)であることである。
- 族
が一様可積分であるための必要十分条件は、ある非負の増加凸関数
で
および
を満たすようなものが存在することである。
- 数列
が
ノルムにおいて
へと収束するための必要十分条件は、それが
へと測度収束し、かつ一様可積分であることである。
- 確率の意味において収束する確率変数列が、期待値の意味においても収束するための必要十分条件は、それが一様可積分であることである。