六韜
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第一巻
- 「文韜」 - 戦争をするための国の治め方と、政治の在り方を講じている。
- 「武韜」 - 戦争前の自国を有利にし、敵国を不利にするための国家戦略を講じている。
第二巻
- 「龍韜」 - 軍隊組織の構築と、将軍将校の任命を講じている。
- 「虎韜」 - 基本的戦場(平野)での戦術、指揮、部隊の陣形、兵士の武具を講じている。最も実用的な書とされている。虎の巻の語源。
第三巻
- 「豹韜」 - 特別な戦場(森林・山岳・谷間・湖水)での応用的な戦術、指揮、部隊陣形、武器防具を講じている。
- 「犬韜」 - 歩兵・騎兵・弓兵・戦車の部隊編制方法と、各兵科の訓練作法を講じている。
内容の特徴
寡戦の講説
『孫子』では寡戦(小勢で大勢と戦うこと)を説かないが、『六韜』では寡戦を説く部分が見られ、これが戦闘姿勢に対する違いといえる。
将軍への全権委任
『六韜』「立将篇」では、君主が戦争の全権を将に移譲する儀礼を行い、口出しさせない誓いを立たせているが、このスタイルはクラウゼヴィッツの『戦争論』と対比される。『戦争論』では、戦争は政治の一手段であり、軍はあくまで政治家の管轄下(シビリアンコントロール)とされる。『孫子』を初めとする中国兵法において、君主が軍事行動に口を出さない思想があったのは、古代中国において、政治家と軍人が未分離の状態であったためとされ、将軍が政治にも精通していたためとされる[1][注釈 2]。
歩騎兵力の換算
『六韜』における用兵論の一つとして、「平坦な土地」においては、1騎に対し、歩兵8人で対抗できると記し、山間など「険しい土地」では、1騎に対し、歩兵4人で戦えると記述されており、土地柄によって歩兵で騎兵を相手にできる人数を説いている。