北上線

東日本旅客鉄道の鉄道路線 From Wikipedia, the free encyclopedia

北上線(きたかみせん)は、岩手県北上市北上駅秋田県横手市横手駅を結ぶ、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線地方交通線)である。

日本の旗 日本
所在地 岩手県秋田県
起点 北上駅
終点 横手駅
概要 北上線, 基本情報 ...
北上線
錦秋湖沿いの第一和賀川橋梁を渡るキハ100系気動車による列車(2021年11月 ほっとゆだ駅付近)
錦秋湖沿いの第一和賀川橋梁を渡る
キハ100系気動車による列車
(2021年11月 ほっとゆだ駅付近)
基本情報
日本の旗 日本
所在地 岩手県秋田県
起点 北上駅
終点 横手駅
駅数 15駅(信号場を除く)
電報略号 オコセ(横黒線時代)[1]
開業 1920年10月10日
全通 1924年11月15日[2]
所有者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
運営者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
日本貨物鉄道(JR貨物)
使用車両 キハ100系
路線諸元
路線距離 61.1 km
軌間 1,067 mm
線路数 単線
電化方式 全線非電化
最大勾配 20.0 
閉塞方式 特殊自動閉塞式(軌道回路検知式)
保安装置 ATS-Ps(北上駅構内)
ATS-SN
最高速度 85 km/h[3]
路線図
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路線データ

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停車場・施設・接続路線
  • キロ程の*は旧線経由
  • T…トンネル
  • Br…橋梁
STRq STRq
東北新幹線
STRq ABZq+l
0.0 北上駅
STR
東北本線
STR
和賀軽便軌道
BHF uexSTR
2.1 柳原駅
SKRZ-Au uexSTR
東北自動車道
BHF uexSTR
5.2 江釣子駅
BHF uexSTR
8.4 藤根駅
BHF uexSTR
12.1 立川目駅
hKRZWae uexhKRZWae
尻平川Br 尻平川
BHF uexSTR
14.3 横川目駅
uexSTR+l uexSTRq emKRZ uexSTRr
uexSTR WASSER+l hKRZWae
第5和賀川Br 和賀川
uexSTR2
BHF
18.1 岩沢駅
uexSTR+4 STR
WABZgl uexWBRÜCKE2 WBRÜCKE2
滝ノ川Br 水沢
WABZgl uexWBRÜCKE2 WBRÜCKE2
蛇走沢Br 岩沢
WASSER uexSTR TUNNEL1
岩沢T
WASSER uexKHSTe BHF
20.3 和賀仙人駅 (2) 1962-
WASSER
eABZgr
旧線 (一部水没)-1962
WASSER exSTR TUNNEL1
第2仙人T(曲森T) 625m
WASSER exBHF STR
21.6* 和賀仙人駅 (1)-1962
WASSER exSTR
第1仙人T 1514m
WRESVGDe
tSTR
仙人T 1453m
WDOCKSlf
tSTRe
湯田ダム 1964-
hKRZWae
大荒沢Br 81m
TUNNEL2
第1大荒沢T 174m
hKRZWae
小荒沢Br 104.21m
tSTRa
第2大荒沢T 628m
tSTRe
25.3* 大荒沢駅 -1962
eDST
26.4 大荒沢信号場 1962-1970
TUNNEL2
第3大荒沢T 128.5m
板敷野T 1321m
tSTR
小繋沢Br
tSTR
第4和賀川Br
tSTR
第3和賀川Br
tSTRe
本内T 381m
STR
本内Br
hKRZWae
南本内川Br 144.97m
BHF
28.8 ゆだ錦秋湖駅
1962-
陸中大石駅(2)
hKRZWae
岩滑沢Br 100.41m
STR
第2和賀川Br (1)-1962
hKRZWae
鷲の巣川Br 153.35m
STR
29.8* 陸中大石駅 (1)-1962
WASSERq
STR
無地内川Br
TUNNEL1
椿T 555m
hSTRa
第2和賀川Br (2) 506.19m
和賀川錦秋湖
hSTRe
eABZg+l
hKRZWae WFILL
廻戸川Br 204.22m
TUNNEL2 WFILL
川尻T 280m
WASSERq hKRZWae WDOCKSe
第1和賀川Br 248.46m
BHF WASSER
35.2
34.4*
ほっとゆだ駅
SKRZ-Ahl hRAoWeq
秋田自動車道
TUNNEL1 WASSER
向山T
WASSER+l WABZq+l hKRZWae WASSERr
第4鬼瀬川Br 鬼ヶ瀬川
WASSER WASSERl WBRÜCKE1 WASSER+r
第3沢入川Br 沢入川
WASSER WASSER+l WBRÜCKE1 WASSERr
第2沢入川Br 沢入川
WASSER WASSERl WBRÜCKE1 WASSERq
第1沢入川Br 沢入川
WASSER TUNNEL2
大臺野T
WASSERl WASSERq
WASSER+r
第3鬼瀬川Br 鬼ヶ瀬川
BHF WASSER
39.1 ゆだ高原駅
WASSER+l WBRÜCKE1 WASSERr
第2鬼瀬川Br 鬼ヶ瀬川
WASSERl WBRÜCKE1 WASSERq
第1鬼瀬川Br 鬼ヶ瀬川
STR+GRZq
岩手県 / 秋田県
BHF WASSER+l
44.3 黒沢駅
WASSER+l hRAoWa hKRZWae WASSERr
第12黒沢Br 黒沢川
WASSER
SKRZ-Ah
秋田自動車道
WASSERl WASSERq hKRZWae
第11黒沢Br 黒沢川
WASSER+l hKRZWae
第10黒沢Br 黒沢川
WASSERl hKRZWae
第9黒沢Br 黒沢川
WASSER+l hKRZWae WASSERr
第8黒沢Br 黒沢川
WASSERl hKRZWae WASSER+r
第7黒沢Br 黒沢川
WASSER+l hKRZWae WASSERr
第6黒沢Br 黒沢川
WASSER TUNNEL2
岩剥T
WASSERl hKRZWae WASSER+r
第5黒沢Br 黒沢川
WASSER+l hKRZWae WASSERr
第4黒沢Br 黒沢川
WASSERl hKRZWae WASSER+r
第3黒沢Br 黒沢川
WASSER+l hKRZWae WASSERr
第2黒沢Br 黒沢川
WASSER TUNNEL2
小松川T
WASSER BHF
49.6 小松川駅
WASSERl hKRZWae WASSER+r
第1黒沢Br 黒沢川
eBHF WASSER
51.6 平石駅 1963-2022
TUNNEL2 WASSER
岩瀬T
BHF WASSER
53.4 相野々駅
WASSER+l hKRZWae WABZqr
第3旭川Br 横手川(旭川)
WASSERl hKRZWae WASSER+r
第2旭川Br 横手川(旭川)
eBHF WASSER
56.6 矢美津駅 1963-2022
WASSERq hKRZWae WASSERr
第1旭川Br 横手川(旭川)
STR
奥羽本線
ABZqr STRq
61.1 横手駅
exSTR+r
羽後交通横荘線
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  • 路線距離(営業キロ):61.1 km[2]
  • 管轄(事業種別):東日本旅客鉄道(第一種鉄道事業者)・日本貨物鉄道第二種鉄道事業者
  • 軌間:1,067 mm
  • 駅数:15(起終点駅含む)[4]
    • 北上線所属駅に限定する場合、起終点駅(北上駅は東北本線、横手駅は奥羽本線の所属[5])が除外され、13駅となる。
  • 複線区間:なし(全線単線
  • 電化区間:なし(全線非電化
  • 閉塞方式:特殊自動閉塞式(軌道回路検知式)
  • 保安装置
    • ATS-Ps(北上駅構内)
    • ATS-SN(北上駅 - 横手駅間)
  • 最高速度:85 km/h[3]
  • 運転指令所:盛岡総合指令室 (CTC)
    • 準運転取扱駅(入換時は駅が信号を制御):北上駅・ほっとゆだ駅・横手駅
  • 最急勾配:20.0 (和賀仙人駅 - ゆだ錦秋湖駅間など)
  • IC乗車カード対応区間:なし

北上駅 - ゆだ高原駅間が盛岡支社、黒沢駅 - 横手駅間が秋田支社の管轄であり、ゆだ高原駅 - 黒沢駅間に支社境界がある[6]

歴史

西横黒軽便線東横黒軽便線として開業し、1924年大正13年)11月15日の全線開業の際に横黒線(おうこくせん)となった[7]。「横黒」は、横手と黒沢尻(現在の北上)の頭文字を取ったものである[7]

黒沢尻駅は1954年昭和29年)3月25日に北上駅に改称されたが、横黒線が北上線に改称されたのは1966年(昭和41年)10月20日であった[7]。これは、田沢湖線の開通の際に秋田県側の地名である「田沢湖」を付ける代わりとして、岩手県の要望で岩手県側の地名である北上を採用することになったものだとされる[8]

1962年(昭和37年)には、沿線で湯田ダムが建設されるのに伴い、岩沢 - 陸中川尻間の15 kmほどでルート変更を行っている(ダム完成は1964年[7]。この際に大荒沢駅のみは信号場に変更となり、駅は廃止された[7]。現在でも旧線の遺構は和賀仙人駅周辺や湯田ダムのダム湖である「錦秋湖」の湖底に残っており、錦秋湖の渇水期にはトンネルロックシェッドなどが湖面に現れることもある[9]

現在は地域輸送が需要の中心となっているが、東北本線奥羽本線を結ぶ路線の中でも線形が良く、陸羽東線電化前の田沢湖線と異なりD60形DD51形といった大型機関車が入線できたことから、勾配区間の多い奥羽本線の輸送力を補う目的で東北本線直通の貨物列車が運転されていたほか、東北新幹線開業前は、仙台 - 秋田間の最短ルートとして広域輸送を担い、特急「あおば」、急行「きたかみ」といった優等列車も運転されていた。また、東北新幹線開業後にも山形新幹線の工事が始まった1990年平成2年)以降は臨時夜行急行「おが」が当線を経由する形で上野 - 秋田間に1994年(平成6年)まで運転され、秋田新幹線工事による田沢湖線運休時には特急「秋田リレー号」が北上 - 秋田間で運転されていた。

災害や事故発生時などには優等列車、特に夜行列車の迂回経路として用いられることも多く、過去には主として特急「あけぼの」に代表される奥羽本線経由の列車が横手以南の不通時に通過したほか、東北本線の全線電化前には特急「はくつる」・「ゆうづる」といった東北本線経由の列車が当線に迂回したこともあった [10][11]。秋田新幹線開業(1997年)や山形新幹線の新庄延伸(1999年)によって仙山線や田沢湖線経由での直通迂回運転が不可能になる中で、東北本線と日本海側との数少ない連絡路線として使用されている。2011年8月10日 - 12日には、平成23年7月新潟・福島豪雨によって運休となっていた特急「あけぼの」が、東北本線・北上線経由にて迂回運転されている[12]

東横黒軽便線→東横黒線

  • 1921年大正10年)
    • 3月25日東横黒軽便線黒沢尻駅 - 横川目駅間 (14.3 km) が開業[7]。藤根駅、横川目駅が新設される[7]
    • 11月18日:横川目駅 - 和賀仙人駅間 (7.3 km) が延伸開業[7]。岩沢駅、和賀仙人駅が新設される[7]
  • 1922年(大正11年)9月2日:路線名が東横黒線に改称される[7][13]
  • 1923年(大正12年)4月15日:江釣子駅が新設される[7]
  • 1924年(大正13年)10月25日:和賀仙人駅 - 大荒沢駅間(3.7 km)が延伸開業[7]。大荒沢駅が新設される[7]

西横黒軽便線→西横黒線

  • 1920年(大正9年)10月10日西横黒軽便線横手駅 - 相野々駅間 (7.7 km) が開業[7]。相野々駅が新設される[7]
  • 1921年(大正10年)11月27日:相野々駅 - 黒沢駅間 (9.1 km) が延伸開業[7]。黒沢駅が新設される[7]
  • 1922年(大正11年)
    • 9月2日:路線名が西横黒線に改称される[7][13]
    • 12月16日:黒沢駅 - 陸中川尻駅間 (9.1 km) が延伸開業[7]。陸中川尻駅が新設される[7]

全通後

  • 1924年(大正13年)11月15日:大荒沢駅 - 陸中川尻駅間 (9.1 km) が延伸開業し、黒沢尻駅 - 横手駅間が全通[7]。西横黒線が東横黒線に編入され、路線名が横黒線に改称される[7]。陸中大石駅が新設される[7]
  • 1948年昭和23年)12月25日:岩手湯田駅が新設される[7]
  • 1951年(昭和26年)
    • 4月:小松川仮乗降場が新設される[7]
    • 12月25日:小松川仮乗降場が駅に変更され、小松川駅となる[7]
  • 1954年(昭和29年)11月10日:黒沢尻駅が北上駅に改称される[7]
  • 1961年(昭和36年)6月28日:鷲之巣鉄橋(原文ママ)建設現場で橋桁が落下する事故。作業員10人が死亡、2人が重傷[14]
  • 1962年(昭和37年)
    • 3月25日:一部の列車が気動車化[15]
    • 12月1日湯田ダム建設により、岩沢駅 - 陸中川尻駅間の線路が付け替えられる[7]。これにより同区間が改キロされ (+0.8 km)、和賀仙人駅と陸中大石駅が移転される[7]。また、大荒沢駅が廃止され、大荒沢信号場が新設される[7]
  • 1963年(昭和38年)
    • 5月15日:柳原駅、立川目駅が新設される[7]
    • 7月15日:平石駅、矢美津駅が新設される[7]
  • 1966年(昭和41年)10月20日:路線名が北上線に改称される[7]
  • 1967年(昭和42年)3月19日:この日のD60形を最後に、蒸気機関車運転が廃止される[7]
  • 1970年(昭和45年):大荒沢信号場が廃止される[7]
  • 1986年(昭和61年)10月30日:翌日からのダイヤ改正に伴う貨物列車の廃止・経路変更により、2往復が設定されていた貨物列車が廃止される[16]
  • 1987年(昭和62年)
  • 1989年平成元年)10月1日:貨物列車を通年運転の臨時列車へ移行[17][19]
  • 1990年(平成2年)
  • 1991年(平成3年)
  • 1994年(平成6年)10月1日:全線が特殊自動閉塞(軌道回路検知式)CTC化される。これにより、和賀仙人駅・黒沢駅が無人化、相野々駅が簡易委託化される。
  • 1996年(平成8年)
  • 1999年(平成11年)12月4日:快速「きたかみ」廃止[22][24]
  • 2010年(平成22年)3月14日:貨物列車の運行を休止。
  • 2013年(平成25年)3月16日:全列車がワンマン運転となる。
  • 2014年(平成26年)3月15日:下り最終列車が北上発横手行きからほっとゆだ行きに短縮。
  • 2016年(平成28年)12月1日:平石駅・矢美津駅が冬季期間(12月1日 - 翌年3月31日)全列車通過となる[25]
  • 2017年(平成29年)3月4日:快速列車(愛称なし)運転開始[26]
  • 2022年令和4年)3月12日:平石駅、矢美津駅が廃止[27]
  • 2023年(令和5年)
    • 3月18日:下り最終列車の北上21時45分発ほっとゆだ行きが廃止、21時発の快速横手行きが下り最終列車となる。以後8月の北上・みちのく芸能まつり時には廃止列車相当の臨時列車を運行する。
    • 6月12日:北上市、西和賀町、横手市の3市町で構成する「JR北上線沿線自治体首長会議」が北上市で初会合[28]
    • 7月20日:大雨の影響で、ゆだ高原駅近くの線路脇で幅35メートル、高さ6メートルに亘って、法面が崩れているのが発見され、ほっとゆだ駅 - 横手駅間が当面運休となる[29][30]
    • 8月7日:ほっとゆだ駅 - 横手駅間が運転再開[31][32][33]
    • 11月9日 - 12日:全線を運賃無料で利用できるキャンペーンを実施。事前に無料乗車票6,500枚分が配布された[34][35][36][37]
  • 2024年(令和6年)5月31日:全線開通100周年記念事業の一環として、JR北上線利用促進協議会により「JR北上線ポータルサイト」が開設される[38]

運行形態

小松川駅を通過する快速列車と、各駅に停車する普通列車が設定されている。キハ100系気動車によるワンマン運転を行っている。日中には不定期に車掌が乗務し切符回収などを行う。

2023年3月18日改正ダイヤでは[39]、快速列車は北上駅 - 横手駅間で下りが3本、上りが1本運転されている。2017年3月4日ダイヤ改正での設定当初は下りが4本と上り2本で、そのうち上り1本は北上駅から東北本線一ノ関駅まで乗り入れていた(東北本線内は普通列車)が、2018年3月17日のダイヤ改正で早朝の下り1本が廃止、上り列車の東北本線直通運転も取りやめになった[40](この改正で東北本線直通列車はなくなったが、横手発北上行き上り始発列車が北上駅到着後、同駅で40分停車したのち東北本線一ノ関行きとして運転されるようになっている)。さらに2020年3月14日のダイヤ改正で、昼の上り1本が普通列車化された。

普通列車は北上駅 - 横手駅間の列車が下り4本・上り5本、北上駅 - ほっとゆだ駅間の列車が下り1本・上り2本、休日運休の北上駅 - 藤根駅間の列車が1往復運転されている。

なお、平石駅・矢美津駅は2022年3月12日に廃止されるまで快速列車の通過駅であり、冬期(12月1日 - 翌年3月31日)は普通列車も通過していた。

臨時列車

岩手・秋田県際交流事業実行委員会の主催で、2002年から2004年までの秋に蒸気機関車D51 498牽引で「SL錦秋湖号」が運転された。また、2006年には「びゅうコースター風っこ」を使用したトロッコ列車も運転された。

運転実績

貨物輸送

仙台 - 秋田間の最短輸送ルートを構成することから、国鉄時代は東北本線と奥羽本線を短絡・直通する貨物列車が設定されていたが、末期には、車扱直行貨物列車の廃止や当線の閉塞区間統廃合・機関車運用削減等の合理化により、1986年(昭和61年)11月に一旦当線の貨物列車は廃止となった[16]。その後国鉄分割民営化を経て、好景気下で鉄道貨物の利用が増加に転じたことから、JR貨物は1987年(昭和62年)10月に季節列車として当線を経由する宮城野駅(現・仙台貨物ターミナル駅) - 秋田貨物駅間の夜間のコンテナ貨物列車1往復を設定して貨物輸送を再開し、1989年(平成元年)10月に通年運転の臨時列車へ移行した後、1990年(平成2年)3月のダイヤ改正で定期列車とした[17][18]

この列車の主要輸送品目に、宮城・福島両県下のビール工場(キリンビール仙台工場:仙台西港駅発送・サッポロビール仙台工場:名取駅発送(当時)・アサヒビール福島工場:郡山貨物ターミナル駅発送)の東北各県向け発送製品と返送ビール瓶があり、下り列車でビール類等の製品が日本海側発送先へ向けて輸送され、上り列車でビール瓶が返送された[42][43]。他に、上り列車では、秋田臨海鉄道向浜駅から発送される東北製紙(現・日本製紙秋田工場)の紙製品や、米等の農産品等の輸送も行った[42][43]

当線経由の貨物列車の運行は2010年(平成22年)3月まで続けられたが、輸送量の減少と牽引機関車の老朽化から、同月のダイヤ改正で経路が東北本線・東青森駅・奥羽本線経由に変更され、当線の貨物輸送は休止となった[44]。ただ、JR貨物の第二種鉄道事業許可は2023年(令和5年)現在も継続しており、貨物営業キロも設定され、運賃計算上の経路としては当線を適用可能である[45]

使用車両

駅一覧

  • 普通列車は全ての駅に停車。快速列車は小松川駅(▽)を除く全ての駅に停車。
  • 線路(全線単線) … ◇・∨・∧:列車交換可、|:列車交換不可
さらに見る 駅名, 営業キロ ...
駅名 営業キロ 接続路線 線路 所在地
駅間 累計
北上駅 - 0.0 東日本旅客鉄道:■ 東北新幹線東北本線 岩手県 北上市
柳原駅 2.1 2.1  
江釣子駅 3.1 5.2  
藤根駅 3.2 8.4  
立川目駅 3.7 12.1  
横川目駅 2.2 14.3  
岩沢駅 3.8 18.1  
和賀仙人駅 2.2 20.3  
ゆだ錦秋湖駅 8.5 28.8   和賀郡
西和賀町
ほっとゆだ駅 6.4 35.2  
ゆだ高原駅 3.9 39.1  
黒沢駅 5.2 44.3   秋田県
横手市
小松川駅 5.3 49.6
相野々駅 3.8 53.4  
横手駅 7.7 61.1 東日本旅客鉄道:奥羽本線
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2022年度の時点で、JR東日本自社による乗車人員集計[46]の対象駅は、北上駅・ほっとゆだ駅・相野々駅・横手駅である。それ以外の駅は完全な無人駅のため集計対象から外されている。

廃駅・廃止信号場

  • 大荒沢信号場:和賀仙人駅 - 陸中大石駅(現在のゆだ錦秋湖駅)間。1970年廃止。
  • 平石駅:小松川駅 - 相野々駅間。2022年3月12日廃止。
  • 矢美津駅:相野々駅 - 横手駅間。2022年3月12日廃止。

利用状況

平均通過人員

各年度の平均通過人員(人/日)は以下のとおりである。

さらに見る 年度, 平均通過人員(人/日) ...
年度 平均通過人員(人/日) 出典
全区間 北上 - ほっとゆだ ほっとゆだ - 横手
1987年度(昭和62年度) 1,147 1,413 813 [47]
1992年度(平成4年度) 1,157 1,421 797
1997年度(平成9年度) 874 1,087 584
2002年度(平成14年度) 499 656 287
2007年度(平成19年度) 456 640 205
2009年度(平成21年度) 408 588 164 [48]
2010年度(平成22年度) 387 563 149
2011年度(平成23年度) 399 580 154
2012年度(平成24年度) 397 578 152
2013年度(平成25年度) 379 543 155
2014年度(平成26年度) 335 484 132 [49]
2015年度(平成27年度) 323 465 131
2016年度(平成28年度) 315 458 122
2017年度(平成29年度) 297 424 126
2018年度(平成30年度) 311 442 134
2019年度(令和元年度) 306 435 132 [50]
2020年度(令和02年度) 219 327 72
2021年度(令和03年度) 209 314 67
2022年度(令和04年度) 250 368 90
2023年度(令和05年度) 266 388 101 [51]
閉じる

収支・営業系数

各年度の収支(運輸収入、営業費用)、営業係数、収支率は以下のとおりである。▲はマイナスを意味する。

さらに見る 年度, 収支(百万円) ...
北上駅 - ほっとゆだ駅間
年度 収支(百万円) 営業
係数
(円)
収支率 出典
運輸
収入
営業
費用
2019年度(令和元年度) 49 1,137 ▲1,087 2,283 4.4% [52]
2020年度(令和02年度) 29 1,140 ▲1,110 3,805 2.6%
2021年度(令和03年度) 31 1,004 ▲972 3,205 3.1% [53]
2022年度(令和04年度) 38 961 ▲923 2,502 4.0% [54]
閉じる
さらに見る 年度, 収支(百万円) ...
ほっとゆだ駅 - 横手駅間
年度 収支(百万円) 営業
係数
(円)
収支率 出典
運輸
収入
営業
費用
2019年度(令和元年度) 17 614 ▲597 3,466 2.9% [52]
2020年度(令和02年度) 8 611 ▲602 7,016 1.4%
2021年度(令和03年度) 9 532 ▲523 5,859 1.7% [53]
2022年度(令和04年度) 12 522 ▲509 4,244 2.4% [54]
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和賀軽便軌道

和賀軽便軌道は、1907年から1922年まで黒沢尻(現北上駅)と仙人(現和賀仙人駅付近)の間で運行されていた軌間762mmの軽便鉄道である。途中に、北鬼柳、江釣子、大坊、野中、曲屋敷、土堀、下村、鳥谷森および水沢の各停留所があった[55]雨宮敬次郎が運営する仙人鉱山・仙人製鉄所の貨物運送を主な目的として開業した。開業当初は人が車両を押す人車鉄道であり、のちに馬を動力とする馬車鉄道に変更された。軌道は主に平和街道上の併用軌道であった。北上市立博物館に当時の有蓋車が静態保存されている。

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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