大統領の理髪師
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あらすじ
1959年、韓国で理髪店を営むソン・ハンモは、店の従業員のミンジャに手をつけた。妊娠し、結婚を余儀なくされるミンジャ。ハンモの住むヒョジャ町(孝子洞)には大統領官邸があり、町の人々は政治に熱心だった。ただし彼らの知識はおぼつかなく、口の達者な者に扇動されたハンモ達は、翌1960年の選挙で大量の敵対票を違法に破棄して李承晩を当選させた。この不正に怒った学生たちは4月17日に大規模なストを決行し、李承晩は失脚した。この日にミンジャは出産し、生まれた男の子はナガンと名付けられた。単純に「有名な革命」の日に生まれたと自慢するハンモ。
ナガンが10才になった頃に、ハンモの理髪店に政府の関係者が現れた。彼は、スパイが今晩、店の近所に現れると話し、気づいたら警察に通報しろとハンモに命じて立ち去った。男の言葉通りのスパイを見かけて、警官と共に捕えるハンモ。
逮捕された男は実は政府の情報部員だった。中央情報部長に恥をかかせるために、情報部とライバル関係にある官邸の警護室長が仕組んだ嫌がらせだったのだ。ともあれ、ハンモは国の為に通報した立派な市民として大統領と面会し、表彰状を賜った。
官邸で大統領の散髪を担当することになるハンモ。側近は大統領の顔を「竜顔」と呼び、決して傷つけるなと命じた。ハンモが大統領の訪米に専属理髪師として同行したために、店は大繁盛した。
数年後、北朝鮮の工作員が韓国に潜入した。工作員は重度の下痢を患っており、韓国内で下痢の者は「工作員と接触した証拠」として逮捕される事態となった。まだ子供のナガンも下痢のために逮捕され、拷問された。釈放はされたが足が萎え、立てなくなるナガン。
ナガンを背負い、国中の漢方医を訪ね歩くハンモ。人里離れた山奥で出会った仙人のような医者は、「竜の目を削り、菊の茶に入れて飲ませろ」と不思議なお告げをした。
1979年、ナガンが青年になった頃に、情報局部長が大統領と警護室長を射殺する事件が起きた。大統領の国葬の前夜に巨大な遺影に忍び寄り、目を削ってナガンに飲ませるハンモ。官邸はハンモに次の大統領の散髪も命じたが、ハンモは無礼な言動をし、殴られて帰された。息子のナガンはやがて回復し、自転車にも乗れるようになった。