最低降下高度 From Wikipedia, the free encyclopedia 最低降下高度(さいていこうかこうど、英: Minimum Descent Altitude)とは、航空機が非精密進入によって着陸しようとする時にあらかじめ定められた高度。滑走路を目視できるまで、その高度を下回ってはいけない。 「MDA」とも呼ばれる[1]。 日本では、国土交通省航空局が定める「航空保安業務処理規程 第5管制業務処理規程」において定義されており、「非精密進入及び周回進入において定める、進入継続に必要な目視物標を視認することなくそれ未満へ降下してはならない高度(平均海面を基準)をいう。「進入継続に必要な目視物標」とは、通常の場合、滑走路を指す[2]。 類似の概念に、「最低降下高」というものがあり、「飛行場(空港)標高又は滑走路末端標高」を基準とする点で、最低降下高度と異なっている[2]。 航空事故 誤った最低降下高度に基づいて降下したことによる航空事故 アメリカ空軍IFO-21便墜落事故では、アメリカ国防総省の定める安全基準値を満たしていない航空図が使用され、高度2,822フィート (860 m) であるべき最低降下高度が、2,150フィート (660 m) となっていたことが事故の一因となった。 滑走路を視認しないまま最低降下高度を下回ったことによる航空事故 上述のように、非精密進入においては滑走路を視認できないまま最低降下高度未満に降下することは禁止されているが、そのルールに反して降下したことにより、滑走路周辺の山や丘などに衝突する航空事故が後を絶たない。そのように、航空機が完全に制御を保ったまま地上に衝突する事故は、一般にCFITと呼ばれ、悪天候や夜間など視界が悪い時に特に起こりやすい。 最低降下高度未満に降下したことによる主なCFIT事故は以下の通り。 1970年代 イベリア航空602便墜落事故 アリタリア航空112便墜落事故 ナショナル航空193便着水事故 1980年代 ナイジェリア航空250便墜落事故 マレーシア航空684便着陸失敗事故 ウガンダ航空775便墜落事故 インディペンデント航空1851便墜落事故 フライング・タイガー・ライン66便墜落事故 1990年代 ノースウエスト・エアリンク5719便墜落事故 アンセット・ニュージーランド航空703便墜落事故 アメリカン航空1572便着陸失敗事故 ガルーダ・インドネシア航空152便墜落事故 2000年代 クロスエア3597便墜落事故 トルコ航空634便着陸失敗事故 コーポレート航空5966便墜落事故 2010年代 アフリキヤ航空771便墜落事故 エアブルー202便墜落事故 アイレス航空8250便着陸失敗事故 ライオン・エア904便着陸失敗事故 UPS航空1354便墜落事故 トランスアジア航空222便着陸失敗事故 ニューギニア航空73便着水事故 2020年代 ペトロパブロフスク・カムチャツキー航空251便墜落事故 (2021年) 脚注 [脚注の使い方] 注釈 出典 ↑ “非精密進入方式においてFMS装置のVNAV機能を使用する運航の承認基準”. 国土交通省航空局安全部長 (2021年9月1日). 2026年2月6日閲覧。 1 2 “航空保安業務処理規程 第5管制業務処理規程”. 国土交通省航空局 (2022年2月3日). 2026年2月6日閲覧。 関連項目 計器飛行 計器着陸装置 CFIT Related Articles