東日本方言
日本語の本土方言に属し、北海道とその周辺を含む東日本に起源を持つ方言の分類
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下位方言
発音
文法
- 動詞の一段活用・サ変活用の命令形語尾に「よ」でなく「ろ」を用いる。「ろ」は万葉集の東歌にも現れ、上代語から続く特徴である。
- 否定の助動詞として「ぬ・ん」でなく「ない」を用いる(あるいは「ねえ」も用いることがある)。「ない」は同じく東歌に現れる「なふ」に由来する可能性があるが、異論もある[3]。過去否定も「なかった」「ないかった」を用いる(東北では「ねえがった」、「ねがった」を用いることがある)。
- 動詞・形容詞の連用形におけるウ音便がない。すなわち、形容詞の連用形は原型を用い(「高う」ではなく「高く」)、ワ行五段動詞の連用形音便は促音便(「貰うて」ではなく「貰って」)である。
- 断定に「じゃ」でなく「だ」を用いる(この違いは室町時代に遡る)。
- 推量・意志・勧誘の助動詞として、東北・関東の広い範囲で「べ(ー)」(古語「べし」に由来)が用いられる。ナヤシ方言では「未然形+ず・す」(古語の「むず」に由来)や「終止形+ら・ずら・だら・だらず」が用いられる。
- 人や動物の存在を「おる」でなく「いる」で表現する。進行形などを表す補助動詞も「て(い)る」。
- 結果態と継続態の区別を持たない[4]。
- サ行イ音便がない[4]。
西日本方言との関係
- 東海東山方言は文法において西日本方言との遷移地帯のため、上記の文法性質が当てはまらないものも多い。特にギア方言は文法や語彙の面から西日本方言に含む場合もある。
- 山陰方言(東山陰方言および出雲式方言)では断定助動詞の「だ」、ワ行五段活用動詞連用形の促音便「カッタ(買った)」など、東日本方言と共通する要素がいくつかみられる。
- 出雲式方言や北陸方言は裏日本方言の音韻体系を持っており、これは東北方言と共通する。
- 文法上の東日本固有の主要な要素は否定助動詞「ない」及び「ねえ」と推量・意志・勧誘の助動詞「べ(ー)」(関東・東北)のみである。断定の「だ」とワ行五段動詞促音便は山陰に、形容詞連用形のク接続は琉球語にみられ、「むず」や「らむ」が変化した推量・意志・勧誘の「終止形+ら・ずら・だら・だらず」「未然形+ず・す」についても山陰で「だら」があり、出雲市に「だらじ」がわずかに見られる[5][6]。