海商都市リヴァプール
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(緩衝地域 750.5 ha)
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夜のアルバート・ドック | |||
| 英名 |
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| 仏名 |
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| 面積 |
136 ha (緩衝地域 750.5 ha) | ||
| 登録区分 | 文化遺産 | ||
| 登録基準 | (2), (3), (4) | ||
| 登録年 | 2004年 | ||
| 危機遺産 | 2012年 - 2021年 | ||
| 備考 |
登録抹消 (2021年・第44回世界遺産委員会) | ||
| 公式サイト | 世界遺産センター | ||
| 使用方法・表示 | |||
海商都市リヴァプール(かいしょうとしリヴァプール、Liverpool - Maritime Mercantile City)は、イングランドの港町リヴァプールの街区を対象とするユネスコの世界遺産リストに登録されていた物件である。この物件は、ピアヘッド (Pier Head) 、アルバート・ドック、ウィリアム・ブラウン・ストリート (William Brown Street) をはじめ[1]、多くのランドマークが含まれるリヴァプール中心市街の6つの区画を対象としている。
ユネスコは2003年1月にこの物件の推薦書の提出を受け、その年の9月には、文化遺産評価の諮問機関である ICOMOS に評価を依頼した。ICOMOS は世界遺産センターに対し、登録が妥当との勧告を2004年3月に行った[2]。これを受けてその年の第28回世界遺産委員会では、リヴァプールが大英帝国絶頂期の海洋交易拠点の姿を伝える傑出した例証であることが認められ、世界遺産リスト登録が決定した[3]。その後、再開発計画が進められたことを理由に、危機遺産遺産指定を経て、2021年7月21日に第44回世界遺産委員会で登録抹消された[4]。
ピアヘッド
この物件は、市の中心部に点在する6つの個別物件をまとめて登録したものであり、それぞれ構成要素も時代も異なるが、リヴァプールの海港史を伝える重要なものばかりである[5]。
ピア・ヘッド (the Pier Head) は、スリー・グレイシズ(Three Graces、美を司る3女神、三美神[6])と呼ばれるロイヤルライバー・ビルディング (Liver Building) 、ポートオブリヴァプール・ビルディング (Port of Liverpool Building) 、キュナード・ビルディング (Cunard Building) が立地している。この地区はリヴァプールの水辺の中心的位置にあり、19世紀から20世紀にかけての港の繁栄ぶりを伝えるものとなっている。
この地域にウィル・オールソップ (Will Alsop) 設計の「第4の女神」ザ・クラウド (the Cloud) を付け加える計画もあったが、2004年に見送りが決定した。その代わりに、リヴァプール博物館 (Museum of Liverpool) が2011年に開館した[7][8]。
アルバート・ドック
アルバート・ドックはピアヘッドの南に位置し、美術館テート・リバプール、マージーサイド海洋博物館 (Merseyside Maritime Museum) 、ビートルズ・ストーリーなどの観光名所が立地している。1846年完成のアルバート・ドックの倉庫は木材を使わず鉄、レンガ、石だけを使った世界初の完全耐火倉庫である[9]。
今日、ドックの建造物群や倉庫群は、イギリス指定建造物1級に分類されているものの中では、最大級である[10]。

スタンリー・ドック保存地域
スタンリー・ドック保存地域 (The Stanley Dock Conservation area) は、ピアヘッドの北に位置し、リヴァプールのドックの心臓部を包含している。
この地域には、数多くの乾湿両方のドック、橋梁、倉庫などが残されており、特に倉庫には世界最大級のレンガ建造物であるスタンリー・ドック・タバコ倉庫 (Stanley Dock Tobacco Warehouse) が含まれている[11]。
キャッスル・ストリート保存地域
「商業街区」キャッスル・ストリート保存地域 (The 'Commercial Quarter'/Castle Street Conservation Area) の対象になっているのは、中世のリヴァプールの姿を伝えるものであり、キャッスル・ストリート (Castle Street) 、オールド・ホール・ストリート (Old Hall Street) 、ヴィクトリア・ストリート (Victoria Street) 、ウォーター・ストリート (Water Street) 、デイル・ストリート (Dale Street) などが含まれている。
今日ではリヴァプールの商業活動の中心地となっているが、これが世界遺産登録対象に含まれているのは、3世紀以上の街路の発展による建築の壮大さに負っている[12]。
ウィリアム・ブラウン・ストリート保存地域

「文化街区」ウィリアム・ブラウン・ストリート保存地域 (The 'Cultural Quarter'/ William Brown Street Conservation Area) は、リヴァプールの市営建造物群 (civic buildings) の集まる地域である。世界遺産登録対象になっている特に有名な建物としては、リヴァプール・ライム・ストリート駅、セント・ジョージ・ホール (St Georges Hall) 、ウォーカー・アート・ギャラリー、ワールド・ミュージアム (World Museum Liverpool) 、旧グレート・ノースウェスタン・ホテル (the former Great North Western Hotel) 、クイーンズウェイ・トンネル入り口 (the entrance of the Queensway Tunnel) などである[13]。
ロープウォークス
ロープウォークス(The Ropewalks、縄作り場)は、カレッジ通り (College Lane) の2つの倉庫やスクール通り (School lane) のブルーコート・チェンバーズ (Bluecoat Chambers) などとともに、デューク・ストリート保存地域 (Duke Street Conservation Area) の南西部を構成している。この区画は、リヴァプールが新興の港町であった時分から存在していたものである[14]。また、1715年に建てられたブルーコート・チェンバーズは、リヴァプール中心部に現存する建造物としては最古のものである[15]。その界隈が世界最初の enclosed wet dock である[16]オールド・ドック (Old Dock) に近いことは、デューク・ストリート、ハノーヴァー・ストリート、ボールド・ストリート沿いに倉庫や住宅を建てていった初期の不動産投機業者たちの用地であったことを意味している。
この地域には、船長、商人、貿易業者、職人たちが住みついて、すぐにコスモポリタンな雰囲気を醸成していった。現在のこの地域はロープウォークと呼ばれているが、これは18世紀から19世紀にかけて世界で最も賑わっている港の一つであった頃に、縄製造場が多くあったことに因んでいる[14]。
