海外超現実主義作品展

From Wikipedia, the free encyclopedia

海外超現実主義作品展(かいがいちょうげんじつしゅぎさくひんてん)は、1937年に日本で開催されたシュルレアリスムの国際巡回展である[1]。 本展は、瀧口修造山中散生を中心に企画され、1937年6月9日から14日まで東京・銀座の日本サロンで開催されたのち、京都・大阪・名古屋へ巡回した[2][3]。 展示は、ヨーロッパのシュルレアリストによる原作、複製写真、文献資料によって構成され、日本人作家の作品は含まれていなかった[4]。 本展は、戦前日本におけるシュルレアリスム受容と前衛写真運動の展開を考えるうえで重要な展覧会である[5]

本展は、1933年以降の山中散生とポール・エリュアールとの往復書簡や、瀧口修造とアンドレ・ブルトンとの連絡を背景として実現した[6]。 フランス語題は Exposition internationale du surréalisme である[7]。 本展は、1935年のコペンハーゲンおよびテネリフェ、1936年のロンドンに続くシュルレアリスム国際展の流れの中に位置づけられる[7]。 本展の実現には、ヨーロッパ側からの作品や資料の提供が大きく関わった[4]

展示内容

出品作は377点で、水彩6点、デッサン31点、グワッシュ3点、コラージュ5点、版画16点、フロッタージュ2点、写真295点、合作4点、ロンドン展記録4点、肖像7点、子供の絵画4点、原稿・文献から構成された[4]。 写真は全体の約8割を占め、その多くは絵画やオブジェの複製写真であった[8]。 その一方で、ドラ・マールやハンフリー・ジェニングスの創作写真も含まれていた[8]。 開催に先立ち、『みづゑ』臨時増刊として『ALBUM SURRÉALISTE――海外超現実主義作品集』が1937年5月に刊行された[6]。 この刊行物は図版集であると同時に、展覧会の実質的な図録として機能した[6]

出品作家

出品作家は41名を数えた[4]。 出品作家として確認できる人物には、以下がある[9][10]。 国・活動圏ごとにみると、パリを中心に活動した作家群のほか、ベルギー、チェコスロヴァキア、イギリス、イタリアの作家が含まれていた[9][10]

パリを中心に活動した作家

ベルギー

チェコスロヴァキア

イギリス

イタリア

作品・資料の送付や運営に関わる海外側の人物として、ポール・エリュアール、ジョルジュ・ユニェ、ローランド・ペンローズの名も確認できる[4]

意義

本展は、海外のシュルレアリスムを原作展示だけでなく、複製写真と印刷媒体を通じても提示した展覧会であった[11]。 原作と複製を併置する構成は、作品の紹介にとどまらず、シュルレアリスムのイメージを流通させる装置としても機能した[11]

日本での影響

脚注

参考文献

Related Articles

Wikiwand AI