渇き。
日本の映画作品
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概要
深町秋生のミステリ小説『果てしなき渇き』を原作に、『告白』で日本アカデミー賞各賞を受賞した中島哲也が監督を務め、役所広司、小松菜奈、清水尋也などが主要キャストに名を連ねる。映画は2013年末にクランクアップし、2014年7月4日の日本公開が告知されたが、1週間繰り上げて6月27日より公開された[2][3]。繰り上げに伴って、初日から7月4日までの8日間に高校生、大学生が映画を1000円で観賞できる「学生1000円早割キャンペーン」が実施され、このキャンペーンは好評を博し、7月18日まで延長された。海外ではドラフトハウス・フィルムが北米での配給権を獲得し、2015年より「The World of Kanako」の題名で公開された[4]。
キャスト
スタッフ
- 監督:中島哲也
- 脚本:中島哲也、門間宣裕、唯野未歩子
- 製作:依田巽、鈴木ゆたか
- プロデュース:小竹里美、鈴木ゆたか
- アソシエイト・プロデューサー:村野英司
- ラインプロデューサー:加藤賢治
- 協力プロデューサー:伊集院文嗣
- 助監督:甲斐聖太郎
- 撮影:阿藤正一
- 照明:高倉進
- 編集:小池義幸
- 録音:矢野正人
- 音響効果:伊藤瑞樹
- 美術:磯見俊裕
- セットデザイナー:仲前智治
- スタイリスト:申谷弘美
- ヘアメイク:山崎聡
- 装飾:林千奈
- 音楽:GRAND FUNK.Inc
- 音楽プロデューサー:金橋豊彦
- VFXスーパーバイザー:柳川瀬雅英
- VFXプロデューサー:土屋真治
- VFXスーパーバイザー/CGディレクター:増尾隆幸
- キャスティング:黒沢潤二郎、細川久美子
- ガンエフェクト:納富貴久男、田渕寿雄、高原浩一、近藤力
- 記録:長岡由紀子
- 主題歌:ディーン・マーティン「Everybody Loves Somebody」
- 劇中歌:でんぱ組.inc「でんでんぱっしょん」[6]、Trippple Nippples「LSD」、daoko「Fog」、近藤房之助「アイ・ラヴ・ユー、OK」、松田聖子「Sweet Memories」、Barbara Borra「Gone Away Dream」
- 製作プロダクション:リクリ
- 配給:ギャガ
- 企画・製作:ギャガ、リクリ
- 製作:「渇き。」製作委員会(ギャガ、リクリ、GYAO)
制作
公開
全国303スクリーンで公開され、2014年6月28、29日のオープニング週末2日間で興収1億1,228万900円、動員8万3,420人になり、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第4位となった[8]。2014年6月27 - 29日の初日3日間では興収1億4,548万7,700円となった[9]。
受賞歴
- 第47回シッチェス・カタロニア国際映画祭・最優秀男優賞(役所広司)[10]
- 第39回報知映画賞・新人賞(小松菜奈)
- 第38回日本アカデミー賞 新人俳優賞(小松菜奈)[11]
- 第69回毎日映画コンクール・スポニチグランプリ新人賞(小松菜奈)[12]
- ファンタスティック・フェスト2014 長編部門 最優秀脚本賞(中島哲也・門間宣裕・唯野未歩子)
- トロント国際映画祭 正式出品
映像ソフト
2014年12月19日発売。発売・販売元はギャガ。
- 渇き。 プレミアム・エディション(DVD)(2枚組DVD+CD、GADS-1042)
- 渇き。 プレミアム・エディション(Blu-ray Disc)(2枚組Blu-ray Disc+CD、GABS-1043)
問題点
2022年、本作に出演していた女優が、性的被害による精神的苦痛を受けたことを週刊文春に告発している。女優はバストトップ露出はNGであると事務所と契約しており、事務所は制作会社側プロデューサーに伝えていたものの、明確な取り決めを交わさなかった。その結果、女優が撮影当日に撮影を拒否したところ、現場は一時騒然とし、最終的に監督の中島は「編集時には事務所と本人立ち合いのもと不都合な部分はカットする」と約束した。しかし約束は反故にされ、試写会でバストトップが露わになった映像が不特定多数に公開されるに至った。制作会社側は一貫して事務所側の不手際としている。中島は女優側の説明の求めに応じておらず、週刊文春側の質問に対して返答していない[13]。
被害女性はこの経験をきっかけに精神を病んでしまい、これ以前に出演が決まっていた作品や公開前の作品が数作品あったため、すぐに仕事を辞められない状況の中、他の事務所に仕事を引き受けてもらったり病院へ通院しながらなんとかその数作品をこなしたあとすぐに役者業を辞めている。本件に関する詳細な経緯は本件を広めた週刊文春だけでなく、被害女性本人が記述したnoteにも公表されている。被害女性はnoteの中で「二度と女優に復帰するつもりはありませんし、このようなことで注目を集めて名を売りたいなどとは考えていません」と記載し、本件の告発も2022年に相次いだ映画業界に関する性加害の告発をした他の女優たちを孤立させないことや自分と同じような被害を受けて泣き寝入りさせられる役者を2度と映画界から出さないために社会問題化させることが目的だったと記載している[14]。
被害女性は「中島監督に対しては、私がどれだけ傷ついているかきちんと伝われば心情を汲んでくれるのではないかと思い、直接話したいと何度も申し入れ、演出上ヌードになることが不可欠だというのならその演出意図を本人から説明してほしい、該当シーンを編集するという約束を反故したことに対する説明をしてほしいと求めましたが、今日まで返答はありません」と作品制作における中島の不誠実さを指摘している[14]。
2025年1月21日、同年1月1日に発表した自身の新作映画の公開発表に伴う批判の声が想定よりも大きかったため、中島は長年被害女性やメディアに対して説明や回答を拒否していた本件に関して、はじめて説明と謝罪をnoteに公表した[15]。
2025年4月28日、同年6月に公開を予定していた映画『時には懺悔を』が、過去作品に関する問題の調査・検証を理由として、2026年に公開を延期することが製作委員会により発表された[16]。