火事息子 From Wikipedia, the free encyclopedia 『火事息子』(かじむすこ)は、古典落語の演目。江戸落語で演じられる。 火事が好きで勘当された若旦那が火消となり、生家の火災の対応をして、両親と対面を果たすという内容。武藤禎夫は「しっとりとした人情味を感じさせる快い噺」と評している[1]。 講釈が母体となっているとされ、さらに中国の笑話にルーツがあるという[2]。江戸小咄本での初出は享和元年(1801年)の『笑の友』第4巻「恩愛」に見える[1]。 江戸の町。神田にある質屋の大店「伊勢屋」の若旦那は、子供の頃から、どういうわけか火事が大好きだった。しかし、それが高じて、実家を勘当された挙句、臥煙(定火消し)になってしまう。 ある風の強い冬の日、「伊勢屋」の近所で火事があった。番頭や店のものは、蔵の目塗りなど不慣れな対応で大わらわ。そこへ体中に入れ墨をした火消しの若者が颯爽と現れて、番頭を手助けしてくれた。その若者が若旦那だった。幸い、火は大事にならずに消える。番頭のはからいで若旦那と両親は数年ぶりに、気まずくも嬉しい対面をすることになる。 バリエーション 若旦那の名は演者によって異なる。以下はその一例[要出典]。 「藤三郎」(初代三遊亭圓右、6代目三遊亭圓生[3]) 「徳三郎」(5代目古今亭志ん生、林家彦六) 「徳之助」(3代目桂三木助) また、3代目桂三木助は「夢で若旦那が母親に会い涙を流して目を覚ます」という場面を冒頭に入れていたが、これは4代目古今亭志ん生(鶴本の志ん生)が演じていた型だという。この型は7代目立川談志や三代目三木助の弟子である9代目入船亭扇橋、談志や扇橋の一部の門弟らが踏襲している。[要出典] 録音・録画資料 録音資料 8代目林家正蔵(林家彦六) 『ザ・ベリー・ベスト・オブ落語 第12巻』(1964年3月31日録音・東宝演芸場) ユーキャン、2004年 『なごやか寄席 八代目林家正蔵 火事息子・鰍沢』 ユニバーサルミュージック、2009年12月 3代目桂三木助 『席亭 立川談志のゆめの寄席』コロムビアミュージックエンタテインメント、1999年6月 映像資料 6代目三遊亭圓生 『火事息子 (古典落語名作選12)』NHKソフトウェア、1995年 『古典落語名作選 其の5』 NHKソフトウェア、2002年9月 『落語研究会六代目三遊亭圓生全集 上』(注:DISC6に収録)TBS、2009年9月 脚注 出典 1 2 武藤禎夫 2007, pp. 105–106. ↑ 武藤禎夫 2007, pp. 105–106。この内容は飯島友治 (1968)からの引用。 ↑ 三遊亭圓生『円生全集 新版』 5巻上、青蛙房、1967年、76頁。https://dl.ndl.go.jp/pid/1668203/1/46。 参考文献 武藤禎夫『定本 落語三百題』岩波書店、2007年6月28日。ISBN 978-4-00-002423-5。 飯島友治 編『古典落語』 2巻、筑摩書房、1968年。 表話編歴古典落語の演目(滑稽噺・人情噺・怪談噺)滑稽噺 青菜 あたま山 浮世床 浮世根問 片棒 強情 権兵衛狸 寿限無 粗忽長屋 たがや 千早振る 長短 壺算 転失気 道灌 ねずみ 野ざらし 初天神 宮戸川 宿屋の富 人情噺 鰍沢 火事息子 子別れ 塩原多助一代記 しじみ売り 芝浜 たちぎれ 唐茄子屋政談 富久 文七元結 藪入り 怪談噺 一眼国 お化長屋 怪談乳房榎 黄金餅 お菊の皿(皿屋敷) 質屋蔵 死神 真景累ヶ淵 ぞろぞろ 化物使い 牡丹灯籠(お札はがし) もう半分 T Related Articles