着陸料
From Wikipedia, the free encyclopedia
概要
着陸料は航空機の着陸に際する空港の滑走路、誘導路、駐機場、航空保安施設などのインフラストラクチャーの使用の対価として着陸毎に当該機体の総重量(最大離陸重量)に応じて請求されるのが一般的だが、それぞれの空港の料金政策により機体の騒音レベル(EPNdB)[1]、路線、使用時間帯等によって増減する場合がある。
また旅客機については、料金の一部を旅客数に比例する形にするケースもある[2]。
着陸料によって得た収入はインフラストラクチャーのメンテナンスや拡張工事の費用のほか、空港運営により生じる外部不経済の負担者(自治体、周辺住民、漁業者等)に対する補償にも使われる。また、会社管理空港においては固定資産税等のインフラストラクチャーへの公租公課の支払いにも充てられる。
着陸料は各空港のインフラストラクチャーの管理主体が独自に決めるのが一般的であるが、日本では空港法に基づき国土交通大臣が許認可権限を持っているため、会社管理空港であっても着陸料について国土交通省への届出が義務付けられているほか(空港法第13条)、料金設定が不適当と国土交通省が判断した場合は空港会社に対し変更命令を出すことができる(同第13条2項)。
一般に、着陸料を低く抑え航空会社のインセンティブとすることにより、より多くの就航と定着を促し、空港の競争力を確保できると言われる。
料金政策の多様性
直近の動向
消費税の適用について(日本)
世界の主な空港別国際線航空機1機あたりの着陸料
- 主要前提条件(2016年4月1日時点)
- 機種:ボーイング777-200型
- 最大離陸重量:276t
- 搭載貨物量:31.2t
- 1米ドル= 113円、ほか為替レートは2016年4月1日時点
留意点
日本では、成田国際空港や中部国際空港などの空港会社による上下一体経営を除けば、店舗営業などにより利益を上げやすいターミナルビルを企業が運営し、国や自治体などがインフラストラクチャーを管理する上下分離方式による空港運営が多く、インフラストラクチャーのコストを着陸料で回収するように料金を設定することが一般的である[4]。また、会社管理空港であっても、国管理空港の料金体系を基準としてそれぞれの料金を決めていくため、競争力を高めるための着陸料値下げはあっても極端に逸脱することはない。
一方、海外の空港では旅客から徴収する料金(日本の空港の旅客施設使用料に相当)からもインフラストラクチャーのコストに充当する場合が多く、欧米空港ではそれらの料金を加えて旅客一人あたりに換算すると結局日本の空港のそれを上回ることが多い[5]。当然それらの料金は旅客が航空券を購入する際に上乗せされ、需要に影響を与えることとなる。
したがって、一概に着陸料のみを単純比較して空港競争力の優劣を判断することは適当ではない。
世界の主な空港別国際線旅客1人当たりの空港使用料(参考)
- 主要前提条件(2016年4月1日時点)
- 機種:ボーイング777-200型
- 最大離陸重量:276t
- 搭乗者数:184人
- 搭載貨物量:31.2t
- 1米ドル= 113円、ほか為替レートは2016年4月1日時点