瞳孔
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瞳孔の構造と肉眼像
瞳孔の機能
瞳孔径の調整
副交感神経系は瞳孔括約筋をコリン性に興奮させることで、縮瞳を生じる。交感神経系は瞳孔散大筋をアドレナリン性に興奮させることで、散瞳を生じる。ただし、瞳孔散大筋のコリン性の抑制が報告されている[1]。また、瞳孔括約筋のα受容体を介した興奮とβ受容体を介した抑制が報告されている[2]。
散瞳は交感神経系の作用による。散瞳に関連する交感神経中枢は視床または視床下部にあるとされる。中枢からの線維は、脊髄(C8-T1)の毛様体脊髄中枢に達する。その後、上頚神経節で節後ニューロンへ乗り換え、瞳孔散大筋を支配する。
散瞳は眼瞼裂の拡大とともに生じうる。
縮瞳は副交感神経系の作用による。網膜からの光刺激による求心性情報は、視蓋前域のPON(pretectal olivary nucleus)へと伝えられる。PONニューロンはエディンガー・ウェストファル核(EW核)に投射する。EW核からの遠心性線維は副交感神経性の節前線維である。節前線維は動眼神経とともに走行する。その後、動眼神経の下枝とともに走行して、毛様体神経節へ至る。その後、節後線維となり、瞳孔括約筋へ至る。
瞳孔の異常
動物の瞳孔
瞳孔の性質および形状は動物種によって異なる。
ヒトを含む哺乳類および両生類では、虹彩は平滑筋である。他方、爬虫類の大部分と鳥類では、虹彩は横紋筋である。ワニは、双方の種類の虹彩を持つ。
瞳孔の形状は、動物種によって異なる。ヒトなどは円形の瞳孔を持つ。ネコ、ワニなどは、垂直のスリット型瞳孔を持つ。ヤギなどは水平のスリット型瞳孔を持つ。
さまざまな動物種が、異なる形状の瞳孔を持つことは、進化的な意義があると考えられる。スリット状の瞳孔は、夜行性動物に多いとされる。また、スリット状の瞳孔は、円形の瞳孔よりも短時間で閉じることができるとされる。そのため、スリット状の瞳孔は、夜行性動物が昼間の強い光をさえぎるために進化した、と考えられてきた。ただし、その他の説明も提案されている。たとえば、Malmström and Kröger (2006)は、スリット状の瞳孔は多焦点の眼光学系を持つ動物のみが持つことを根拠として、スリット状の瞳孔は多焦点の眼光学系における色収差の軽減に寄与している、としている[3]。
- ネコの瞳孔は垂直のスリット状である。
- ヒツジやヤギの瞳孔は、水平でほとんど長円の形である。



