秩父鉄道

埼玉県熊谷市に本社を置く鉄道事業者 From Wikipedia, the free encyclopedia

秩父鉄道株式会社(ちちぶてつどう、: Chichibu Railway Co., Ltd.)は、埼玉県の北部から秩父地方鉄道路線秩父本線など)を有する鉄道事業を中核に、索道事業、観光事業、不動産業などを行う日本の会社である[4]。本社は埼玉県熊谷市に所在する[2]

市場情報
東証スタンダード 9012
1963年6月25日上場
略称 秩父、秩鉄、CTK
秩父鉄(銘柄略称)
概要 種類, 機関設計 ...
秩父鉄道株式会社
Chichibu Railway Co., Ltd.
ロゴ 社紋
ロゴ(左)と社紋(右)
秩父鉄道本社
秩父鉄道本社
種類 株式会社
機関設計 監査役会設置会社[1]
市場情報
東証スタンダード 9012
1963年6月25日上場
略称 秩父、秩鉄、CTK
秩父鉄(銘柄略称)
本社所在地 日本の旗 日本
360-0033
埼玉県熊谷市曙町一丁目1番地[2]
北緯36度8分16.5秒 東経139度23分27.3秒
設立 1899年明治32年)11月8日[2]
業種 陸運業
法人番号 6030001085016 ウィキデータを編集
事業内容 旅客鉄道事業 不動産業他
代表者 代表取締役社長 牧野英伸[2]
資本金
  • 7億5000万円
(2024年3月31日現在)[3]
発行済株式総数
  • 150万株
(2024年3月31日現在)[3]
売上高
  • 連結: 49億1306万6000円
  • 単独: 38億0278万4000円
(2024年3月期)[3]
営業利益
  • 連結: 1689万5000円
  • 単独: 1647万0000円
(2024年3月期)[3]
経常利益
  • 連結: 1967万2000円
  • 単独: 396万7000円
(2024年3月期)[3]
純利益
  • 連結: 9285万3000円
  • 単独: 4545万1000円
(2024年3月期)[3]
純資産
  • 連結: 49億2942万8000円
  • 単独: 47億6837万2000円
(2024年3月31日現在)[3]
総資産
  • 連結: 164億5315万3000円
  • 単独: 157億8687万7000円
(2024年3月31日現在)[3]
従業員数
  • 連結: 409人
  • 単独: 302人
(2024年3月31日現在)[3]
決算期 3月31日
会計監査人 有限責任あずさ監査法人[3]
主要株主
主要子会社
外部リンク www.chichibu-railway.co.jp ウィキデータを編集
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C58-363牽引「SLパレオエクスプレス

東証スタンダード市場(旧JASDAQ市場)に株式上場している[5]。JASDAQの前身にあたる店頭登録制度が開始された1963年に株式登録が行われ、2022年(令和4年)4月4日の東証再編までは鉄道事業者では唯一のJASDAQ上場企業(証券コード:9012)であった。

概要

埼玉県の北部を東西に横断して秩父地方と結ぶ秩父本線と、貨物線である三ヶ尻線の2路線を保有・運営している[6][2]長瀞渓谷宝登山を中心とする長瀞の観光開発を行ってきた会社でもあり、直営の「長瀞ラインくだり」は大正時代からの歴史を有する[7]索道事業は2007年(平成19年)の三峰ロープウェイ廃止により直営では一旦撤退していたものの、2025年(令和7年)10月に宝登山ロープウェイを運営する宝登興業の合併により再進出した[8]

太平洋セメントが筆頭株主であり、同社の前身である秩父セメント時代から行っている武甲山から産出される石灰石を運ぶ貨物輸送が盛んである(「諸井恒平」を参照)。

過去には乗合バス貸切バス事業も行っていたが、1997年(平成9年)に秩父鉄道観光バスへ分社化している。

外食事業も営んでおり、埼玉県長瀞町で飲食店「ガーデンハウス有隣[9]」「豚みそ丼専門店 有隣[10]」を経営している。また、2022年までは「有隣倶楽部[11]」という飲食店を経営していた[注 1]

社名・社紋

会社の略称として「秩父[注 2][注 3]ちちてつ[注 4]ちってつ」「CTK[注 5](C.T.K.[注 6])が用いられることがある。しかし、駅での案内表示では「秩父線」や「秩父鉄道」が使われており、略称はあまり使われていない。また、「秩父電鉄」という愛称を使用していたため、現在も「秩父電鉄」と呼ばれることがある。

社紋は「上」の文字6つを円形に並べたものであり、「上武」を意味するとされる。上武鉄道として設立された時に作られたもので、秩父鉄道に改称した後も引き続き使われていた[12]

社紋

歴史

歴代社長

  1. 柿原万蔵
  2. 柿原定吉 ‐ 万蔵の妹の夫
  3. 諸井恒平渋沢栄一の従兄弟
  4. 柿原亀吉 ‐ 定吉の弟
  5. 柿原万蔵 ‐ 先代万蔵の長男
  6. 柿原謙一 ‐ 亀吉の長男
  7. 柿原恭一 ‐ 万蔵(5代目社長)の長男

鉄道事業

路線図

鉄道2路線を有し、旅客貨物輸送を行っている。現在の秩父本線終点・三峰口駅から秩父市大滝地区(旧大滝村)へ路線を延長する計画であったが中止となっている。三峰口駅の引き上げ線はその名残であり、かつては鉱山ホッパーまでつながっていた。また、大滝村方面にケーブルカーを建設する計画もあったという。

営業中の路線

廃止路線・区間

  • 秩父本線:宝登山駅(現・長瀞駅) - 荒川駅(旧・秩父駅) … 1915年(大正4年)12月29日廃止、国神駅 - 荒川駅間に付け替え。
  • 秩父本線:国神駅(現・上長瀞駅) - 荒川駅(旧・秩父駅) … 1926年(大正15年)6月18日廃止。
  • 武甲線:影森駅 - 武甲駅 1.4 km … 1984年(昭和59年)2月1日廃止[25]
  • 三ヶ尻線:三ヶ尻駅 - 熊谷貨物ターミナル駅(貨物線) 3.7 km … 2020年(令和2年)12月31日廃止[21]

未成路線

以下の路線の免許を得ていたが失効している[26]白川村・大滝村とも現在は秩父市。

  • 普通鉄道 白川村三峰口 - 大滝村 2.4 km … 1927年(昭和2年)12月5日取得[27]、1936年(昭和11年)2月19日失効[28](秩父本線の延長)
  • 鋼索鉄道(ケーブルカー) 秩父郡大滝村地内 1.8 km … 1927年(昭和2年)12月5日取得[27]、1930年(昭和5年)12月26日失効[29]

運賃・乗車券

ICカード乗車券については2022年(令和4年)3月12日PASMOを導入し、PASMOのほかSuicaなどの全国相互利用交通系ICカードも利用できる[22][30]

また、2025年(令和7年)6月1日より、秩父鉄道では、自動券売機で発券する乗車券について、二次元コードQRコード)を印刷する方式に切り替えられた。これに伴い、秩父鉄道全駅の改札口には、二次元コード読み取り機能を備えた専用端末が設置され、乗客は切符をこれらの端末にかざすことで改札を通過する方式となっている[23]

車両

地方私鉄にも斬新な高性能車が多数登場した1960年代までは、自社オリジナルの車両も製造していたが、近年は他社からの譲渡車両のみとなっている。譲渡元は複数の鉄道会社に及び、さながら保存鉄道的な色あいを帯びている。

塗装

電車は1960年代は茶色に白帯、1970年代は茶色のツートンカラーで、1980年代に入ると黄色を基調に窓下に茶(急行用車は紺)のラインを配したオリジナルデザインをタクシー・バス車両など、グループ全般にわたり導入したが、1990年代に入ると電車は白地に青を基調とした塗装が主流となっている。

また、2007年の鉄道博物館開館記念イベントから2009年(平成21年)の設立110周年にかけ、1000系のうち5編成国鉄101系を模したカラーリング(オレンジバーミリオン [1011F(2010年廃車)・1003F(2011年より)]、スカイブルー [1001F]、カナリアイエロー [1012F]、ウグイス関西線バージョン [1009F])に、2編成を旧塗装(茶色ツートン[1002F]、黄色に茶帯[1007F])にそれぞれ変更している。2020年現在、5000系は都営地下鉄時代から引き続く青色のライン、6000系は白地に青色のライン(6003Fはリバイバル塗装として茶色)、7000系および7500系・7800系は緑色と黄色のグラデーションを基調としており、7500系の一部編成は全面ラッピングが施され運用されている。

電気機関車は標準色として青を基調に正面と車体裾に白帯を配する。この塗装はデキ107・108が松尾鉱業鉄道から持ち込んだもので、それ以前は茶色に車体裾に白帯を配するものであった。

2020年(令和2年)ごろには東京オリンピックを記念し、標準色のほか、デキ201が黒色に警戒色、デキ302が青単色、デキ502が黄単色、デキ504が桃色に正面・裾白帯、デキ505が緑に裾白帯、デキ506が赤単色と、バリエーションに富んだ塗色となり、五重連での運行[注 7]も行われた[31][32]。オリンピックの終了後は、パレオエクスプレスの回送用であるデキ201を除き標準色に戻された。また、2025年(令和7年)6月からは三岐鉄道とのコラボレーション企画として、デキ303が三岐鉄道ED45形と塗色を交換する形で、茶色に黄色帯に変更された[33][34][35]

現有車両

電車
蒸気機関車
電気機関車
客車
  • 12系 - 元JR東日本12系。「SLパレオエクスプレス」のほか、団体臨時列車で使用。
貨車

過去の車両

電車
電気機関車
ディーゼル機関車
貨車

なお、かつて「パレオエクスプレス」で使用されていた旧形客車は秩父鉄道がJR東日本から借り入れたものであり、秩父鉄道所有の車両ではない。

車両数の変遷

さらに見る 年度 \ 形式名, 100形 ...
年度 \ 形式名100形300系500系800系1000系2000系3000系5000系6000系7000系7500系7800系12系客車
(冷房車)
ヲキ・ヲキフ
100形
1982年(昭和57年)
-1985年(昭和60年)
206182064180
1986年(昭和61年)2061820670180
1987年(昭和62年)10618202175180
1988年(昭和63年)6618202171162
1989年(平成元年)618162464162
1990年(平成2年)6183660162
1991年(平成3年)6183660162
1992年(平成4年)63616361(3)162
1993年(平成5年)63616967(9)162
1994年(平成6年)63616967(9)162
1995年(平成7年)63616967(13)162
1996年(平成8年)63616967(19)162
1997年(平成9年)3616961(27)162
1998年(平成10年)3616961(31)162
1999年(平成11年)3616961(33)162
2000年(平成12年)
-2005年(平成17年)
36912461(49)138
2006年(平成18年)366123461(49)138
2007年(平成19年)36129461(49)138
2008年(平成20年)36129461(49)138
2009年(平成21年)301296461(51)138
2010年(平成22年)2712963461(52)128
2011年(平成23年)2112969461(54)128
2013年(平成25年)9996212460(57)128
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  • 1982・83年は1月1日時点、1984年以降は4月1日時点。
  • 『私鉄車両編成表』各年版(ジェー・アール・アール)

保存車両

以下の車両が保存されている。

他にも貨車が多数売却されており、その数は把握できない。各形式の項目も参照。

ロケ撮影など

鉄道線は、映画テレビドラマCM撮影などで使用されることが多い。広瀬川原車両基地構内や熊谷駅構内、三峰口駅のプラットホームなどがロケーション撮影に使用されている。

索道事業

廃止路線

関連会社

  • 秩父鉄道観光バス - バス(貸切観光バス・高速乗合バス・特定輸送)
  • 秩鉄商事 - 卸、販売、熊谷駅南口でのコンビニエンスストアセブン-イレブン)経営、レストラン(ガーデンハウス有隣、豚みそ丼専門店 有隣)経営。
  • 秩父建設 - 建設、電気工事
  • 長瀞不動寺奉賛会(非連結子会社)
  • 秩父観光(非連結子会社)

過去の関連会社

  • 秩鉄タクシー - 2020年(令和2年)3月31日を以て解散[36](清算結了は同年6月29日)。タクシー事業者。熊谷地区の秩鉄ハイヤーが秩父地区の(旧)秩鉄タクシーを吸収合併し、商号変更。
    • 秩父地区は撤退済み(詳細不明)
    • 熊谷地区は2018年(平成30年)9月末で熊谷構内タクシーに事業移管して廃業[37]
  • 秩父観光興業 - 2023年(令和5年)10月1日付で秩父鉄道観光バスに合併され解散[38]
  • 宝登興業 - 2025年(令和7年)10月1日付で吸収合併[8]宝登山ロープウェイ運営を中核とした宝登山観光事業

脚注

関連項目

外部リンク

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