結合長
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概要
炭素と他の元素の結合長
下表は、実験的に求めた炭素と他の元素の間の単結合の長さである。単位は、pmである。2つの異なる原子の間の結合長は、それぞれの共有結合半径の和で近似できる。一般的な傾向として、結合長は、周期表の周期が大きくなるほど長くなり、族が大きくなるほど短くなる。この傾向は、原子半径と同じである。
| 元素 | 結合長 (pm) | 族 |
|---|---|---|
| H | 106 - 112 | 第1族 |
| Be | 193 | 第2族 |
| Mg | 207 | 第2族 |
| B | 156 | 第13族 |
| Al | 224 | 第13族 |
| In | 216 | 第13族 |
| C | 120 - 154 | 第14族 |
| Si | 186 | 第14族 |
| Sn | 214 | 第14族 |
| Pb | 229 | 第14族 |
| N | 147 - 210 | 第15族 |
| P | 187 | 第15族 |
| As | 198 | 第15族 |
| Sb | 220 | 第15族 |
| Bi | 230 | 第15族 |
| O | 143 - 215 | 第16族 |
| S | 181 - 255 | 第16族 |
| Cr | 192 | 第6族 |
| Se | 198 - 271 | 第16族 |
| Te | 205 | 第16族 |
| Mo | 208 | 第6族 |
| W | 206 | 第6族 |
| F | 134 | 第17族 |
| Cl | 176 | 第17族 |
| Br | 193 | 第17族 |
| I | 213 | 第17族 |
有機化合物中の結合長
分子中の2つの原子の間の実際の結合長は、混成軌道や置換基の性質によって異なる。ダイヤモンド中の炭素-炭素結合の長さは154 pmで、通常の炭素の共有結合としては最も長い。
異常に長い結合長というのも存在する。その1つはトリシクロブタベンゼンで、結合長は160 pmにもなることが報告されている。さらにX線回折により、別のシクロブタベンゼンで174 pmというのが現在の最長記録である[2]。

2つのテトラシアノエチレンジアニオン二量体の中に290 pmにも及ぶ非常に長いC-C結合が存在すると主張されているが、これは2電子4中心結合である[3][4]。この型の結合は、中性のフェナレン二量体でも見られる。これらの結合は「パンケーキ結合」と呼ばれ[5]、長さは305 pmにもなる。
平均的な炭素-炭素結合よりも短い結合も見られ、アルケンやアルキンではσ結合のs軌道成分が増えるため、結合長はそれぞれ、133 pm、120 pmとなる。ベンゼンでは、全ての結合が同じ結合長を持ち、139 pmである。s軌道成分の大きい炭素-炭素単結合としては、ジアセチレンの中央の結合(137 pm)やある種のテトラヘドラン二量体の中央の結合(144 pm)も顕著である。
プロパンニトリルでは、電子を欠いたシアノ基が結合長を短くする(144 pm)。歪みによってもC-C結合長は短くなる。In-メチルシクロファンと呼ばれる有機化合物では、トリプチセンとフェニル基の間の結合が147 pmと短くなる。In silicoの実験により、フラーレンに閉じ込められたネオペンタンは、結合長が136 pmと推定された[6] The smallest theoretical CC single bond obtained in this study is 131 pm for a hypothetical tetrahedrane derivative.[7]。この研究で、理論的に最短のCC結合は、仮想的なテトラヘドラン誘導体の131 pmである[7]。
同じ研究で、エタンのCC結合を5 pm伸縮するのに、それぞれ2.8、3.5 kJ/molのエネルギーが必要であると推定された。また、同じ結合を15 pm伸縮するには、それぞれ21.9、37.7 kJ/mol必要であると推定された。