義務教育学校
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9学年の教育を一つの学校が行う
義務教育学校は、「学校教育制度の多様化及び弾力化を推進するため、現行の小・中学校に加え、小学校から中学校までの義務教育を一貫して行う」[1]学校であり、初等教育と、中等教育の一部の合計9年間の課程を一体化させた学校である。
設置は、国公私立いずれも設置が可能となっている。なお市町村および東京都特別区は学校教育法第38条に基づく公立小学校・公立中学校の設置義務があるが、義務教育学校を設置することでも設置義務の履行となる(第38条ただし書き)。なお、義務教育学校の設置は学校関係者・保護者・地域住民の理解と協力を得ながら進めるよう学校教育法等改正時に文部科学省通知も出されている[2]。
発達段階の大きく異なる9学年の教育を一つの学校、一人の校長のもとで行う形態である。その運営や指導方法は従来の中学校にほぼ近く、「中1ギャップ」の解消と称し、小学生を中学校の学校文化(定期テスト、頭髪や服装等の細かい校則、部活動等)に合わせるような指導が行われている場合が多い[3]。全校の児童生徒数が多いと、発達段階の大きく異なる9学年の教育の一貫性の限界等、学校運営が複雑になる。そのため「義務教育学校」の名のとおり児童生徒にとっても教職員にとっても、単独の小・中学校に比較してやらなければならない義務が多くなる学校形態である。
小学校、中学校との違い
教育課程や学校運営については設置者によって柔軟に運用することができるため一概には記述できないものの、先行の小中一貫校の主な実施例を挙げると次の通りである。
- 早期カリキュラムの導入
- 小学校段階からの教科担任制
- 小学校段階からの定期考査(中間試験、期末試験。ここでは中学校と同様な定期的なテストを指す)
- 授業時間の小中統一(20分休みや業間休みなし)
- 児童会と生徒会の一体化
- 学校行事の小中一体化(小学生と中学生が一緒に運動会を行うなど)
- 小学生と中学生の校則の統一化(小学生段階からランドセル登校が禁止の小中一貫校もある)
- 小中一貫の部活動
- 学校教育法施行規則により学校全体の標準学級数は1校あたり18~27学級(1学年あたり平均3学級まで)
学習カリキュラムのみならず、従来であれば中学校段階の教育の特徴とされてきた慣習的制度(定期考査、部活動、頭髪や服装等の細かい校則等)が小学校段階に早期化されている場合もある。
施設の形態
小学生が学ぶ前期課程と中学生が学ぶ後期課程を同じ校舎にした「施設一体型」で小中一貫校化した場合、学校の統廃合が伴うため、現行の小中学校の小中一貫校化については、「学校統廃合及びそれに伴う教育予算の削減」ではないか、との指摘もある[4]。
学年の区切り
学年の区切りをいかにするべきかは議論も多く、6-3-3制、6-6制が主流の現行の教育制度の中において、公立の一部の学校が異なる学年区分を適用することには異論もある[5]。