聖ペテロの解放 (ムリーリョ)
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| ロシア語: Освобождение апостола Петра из темницы 英語: Liberation of St Peter | |
| 作者 | バルトロメ・エステバン・ムリーリョ |
|---|---|
| 製作年 | 1665-1667年 |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 238 cm × 260 cm (94 in × 100 in) |
| 所蔵 | エルミタージュ美術館、サンクトペテルブルク |
『聖ペテロの解放』(せいぺてろのかいほう、露: Освобождение апостола Петра из темницы, 英: Liberation of St Peter)は、17世紀スペイン・バロック期の画家バルトロメ・エステバン・ムリーリョが1665-1667年にキャンバス上に油彩で描いた絵画である。『新約聖書』中の「使徒言行録」 (12:5–17) にある逸話を主題としている。ニコラ=ジャン・ド・デュ・スールト将軍のコレクションにあったこの絵画は1852年にパリで売却され、以来、サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館に所蔵されている[1]。

「使徒言行録」中の逸話によれば、投獄され、鎖につながれて兵士たちの間に寝ていたペテロのもとに天使が現れ、「急いで立て」といって彼を解放したという[2]。この主題は、17世紀初頭のローマに集まったカラヴァッジェスキ(カラヴァッジョを信奉する画家たち)がしばしば取り上げたものである[2]。ムリーリョと同じスペインの画家で、生涯の大半をイタリアのナポリで過ごしたホセ・デ・リベーラも『聖ペテロの解放』 (プラド美術館、マドリード) を描いている[2]。
本作は、セビーリャの慈善兄弟団施療院のために制作された8点の絵画のうちの1点である。そのうちスペインに残っているのは4点のみで、『パンと魚の奇蹟』、『ホレブの岩にいるモーセ』、『病人を治療するハンガリーの聖エリザベト』、『病人を運ぶ神の聖ヨハネ』である。 エルミタージュ美術館蔵の本作、そして『アブラハムと三人の天使』 (カナダ国立美術館、オタワ) 、『ベトザタの池で足萎えを治すキリスト』 (ナショナル・ギャラリー・ロンドン) 、『放蕩息子の帰還』 (ワシントン・ナショナル・ギャラリー) はすべて、ナポレオン戦争中の1810年にスールト将軍により略奪された作品である[3][4]。
同施療院のために制作された連作の主題は一般的に「慈愛」を表しているだけでなく、信徒会会長のミゲル・マニャーラが定めた会則と一致している。その会則は信仰にもとづく積極的な慈善活動を誓約させるものであった。連作を描いた画家ムリーリョもまた信徒として、貧民街の病人の家を回ったり、施療院で病人の食事の世話をしていたのかもしれない[4]。。