警察職員
警察に所属する職員
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警察職員(けいさつしょくいん)は、日本の警察に関する事務に従事する国家公務員・地方公務員の総称[1]。警察庁と都道府県警察の警察官のほか、皇宮護衛官、警察庁事務官、警察庁技官、都道府県警察の事務職員なども含まれる[1]。地方公務員である警察職員を地方警察職員という[2]。警察官以外の警察職員(事務職員など)を警察行政職員と称することがある[3]。
茨城県警察や愛知県警察では、採用案内などで、警察官以外の警察職員のみを指して、「警察職員」と称する場合がある[4][5]。ただし、「警察職員」は警察法、地方公務員法[6]などで使用されている法令用語であり、法令用語としての「警察職員」は、冒頭のとおり、警察官を含む概念であり、その解釈が都道府県警察により異なるわけではない。
分類
警察職員を分類すると、次のようになる。
- 警察職員
国家公安委員会委員長・国家公安委員会委員、都道府県公安委員会委員、北海道の方面公安委員会の委員は、警察職員に含まれない[11]。
国会の警務に従事する衛視は、議院事務局に所属する国会職員であり[12]、警察職員に含まれない。
出入国管理及び難民認定法には、「入国警備官は、国家公務員法の規定の適用については、警察職員とする。」との規定があり[13]、出入国在留管理庁の入国警備官は国家公務員法の規定[14]の適用以外では警察職員に含まれない。
自衛隊部内の秩序維持の職務に専従する警務官の身分は自衛官であって、警察職員に含まれない。
「司法警察職員」との関係
警察法等の用語である「警察職員」と刑事訴訟法の用語である「司法警察職員」とは、重なる部分もあるが、「警察職員」が「司法警察職員」を包含する関係ではない。
警察職員のうち警察官は司法警察職員(一般司法警察職員)である。警察職員のうち皇宮護衛官もまた司法警察職員であるが、皇宮護衛官は一般司法警察職員ではなく特別司法警察職員である[15]。
これに対して、警察庁の警察官・皇宮護衛官以外の職員、都道府県警察の警察官以外の職員は、警察職員に含まれるが、司法警察職員ではない。また、皇宮護衛官以外の特別司法警察職員(麻薬取締官、労働基準監督官など)は、司法警察職員であるが、警察職員には含まれない。
定員
警察職員の定員とその内訳
令和2年度(2020年4月 - 2021年3月)の警察職員の定員とその内訳を次に示す[16]。
警察庁
令和2年度(2020年4月 - 2021年3月)の警察庁の定員とのその内訳を次の表に示す[17]。警察庁警察官は警察庁の定員の27.3%を占めるにすぎず、警察庁事務官・警察庁技官などを合わせた人数より少ない。しかし事務官・技官は地方機関(管区警察局・警察情報通信部)に多く配置されており、警察庁長官を始めとする警察庁本庁・地方機関の幹部は警察官が務める[18][19]。
警視庁
警視庁の定員とその内訳を次に示す(令和2年度)[20]。定員の93.5%を警察官が占める。地方警務官は、警視庁警察官全体の0.184%にすぎない。
- 警視庁の職員 46,581人(内訳:警察官 43,566人、警察行政職員 3,015人)
- 地方警務官 80人
- 地方警察職員 46,501人
- 警視以下の階級の警察官 43,486人
- 警察行政職員 3,015人
なお、警視庁では、警察官以外の警察職員を「警察行政職員」と称する[3]。
任免
警察官以外の地方警察職員
警察官以外の地方警察職員について、全国的に統一された呼び方はない。都道府県警察により、次の呼び方が使われている(以下は五十音順であり、使用頻度の大きい順ではない)。
- 一般職員[27]
- 警察行政職員[3][28]
- 警察事務官・警察技官[29] - 三重県警察。正式には「三重県警察事務官」・「三重県警察技官」と呼称する[29]。これに対して、警察庁の事務官・技官の官名は「警察庁事務官」・「警察庁技官」である。
- 警察事務職員・警察技術職員[30][31]
- 警察職員[4][5]
警察官以外の地方警察職員は、各種窓口業務、情報セキュリティ管理、統計業務、警察職員の給与・勤務管理、各種研修の企画、福利厚生に関する業務などを担当する[31]。警察官職務執行法、道路交通法などに定められた警察官の権限(武器の使用、交通取締など)を行使することはできない[31]。警察官とは異なり、刑事訴訟法に定める司法警察職員の職務(令状に基づく捜索・差押・逮捕など)を行うことはできない[32]。
都道府県警察の警察官は、警察の24時間即応体制を維持するため、夜勤を含む交替勤務(当番・非番・日勤(休日)を繰り返す3交替制。警視庁は4交替制)や夜間の当直勤務を経験する必要があるのに対し、警察官以外の地方警察職員には基本的に泊まり勤務がない[30]。
警察官以外の地方警察職員の採用試験は、都道府県警察の警察官採用試験と異なり、身体基準や体力検査がない[31]。採用後、全寮制の警察学校で初任研修を受けるのは都道府県警察に採用された警察官と同様であるが、警察官と異なり、武道の訓練はない[31]。初任研修の期間は、大卒以外の警察官が約10か月間、大卒警察官が約6か月間であるのに対し、警察官以外の職員は約1か月間である[30]。
都道府県警察内部の人事異動で、警察官以外の地方警察職員から警察官に転任することはない。警察官への就任を希望する場合は、改めて警察官採用試験を受験し、これに合格して警察官として採用される必要がある。
警察官以外の地方警察職員には警察官の階級は適用されない。警視庁の警察行政職員は、東京都の他の部局の職員と同様の「階層名」(上位から順に参事、副参事、主事)が付与されており[33]、名刺には階級の代わりに職層名を表示することになっている[34]。
警察官以外の地方警察職員は警察官の制服[35]を着用することはできない[36]。警察官以外の地方警察職員のうち、交通巡視員については、警察官の制服に準じた制服が定められている[37]。
警視総監、警察本部長、警察署長などは、警察官をもって充てることが警察法に定められている[38]。これ以外の都道府県警察の幹部も地方警務官(警視正以上の階級の警察官)またはそれ以外の警察官(警視以下)が就任する。
都道府県警察の警察官(警視以下)には公安職の給料表が適用されるのに対し、警察官以外の地方警察職員には行政職の給料表が適用される[4]。