靖献遺言

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靖献遺言』(せいけんいげん)は、儒学者浅見絅斎慶安5年正徳元年)の主著[1]で、中国の忠臣義士の行状について記した書[2]1684年から1687年貞享4年)にかけて著され、絅斎没後の1748年寛延元年)に刊行された。尊王思想の書としては日本人に最大の影響を与えた[5][8]と考えられている。

竹内式部[10]梅田雲浜吉田松陰が愛読していた。雲浜に至っては、松陰から「靖献遺言にて固めたる男」[11]と呼ばれるほどであった。幕末に大ベストセラーとなり、勤王の志士の必読書と呼ばれ、明治維新に大きく影響した。昭和の戦時中の日本人にも影響を与え、神風特攻隊の隊員に読む者が多くいたとされる[疑問点]

屈原[12][13]諸葛孔明[14]陶潜[15]顔真卿文天祥[16]謝枋得[17]劉因[18][19]及び方孝孺[20]の8人の評伝である。その8人の共通することは、正統の王朝に忠義を尽くし、その王朝の敵対者には徹底的に抵抗したことである。特に後半の4人は、自分の栄達、生命、家族を全て捨ててまで反抗した。その忠義の対象は、正統性の有無だけで決まり、自分の利害はもちろん、その反抗が世の中のためになるかどうかも全く考慮しない。王朝に敵対する者に対しては、講和などは絶対せず、自分の生命のことも全く考えず徹底抗戦あるのみという生き方が正しい、というのがこの書の主旨である。

本来は日本の人物を題材とするつもりだったが、徳川幕府の統制を避けるため中国に変更としたとされ、徳川幕府を覇者として退け、王者たる日本皇室の復活を主張していた絅斎の主張が暗に示される形となった[独自研究?]

稀覯本

国立国会図書館所蔵の稀覯本。発行年、巻号の順。

  • 浅見絅斎『靖献遺言』 第8巻【全号まとめ】、風月堂庄左衛門 ほか10名、1867年。NDLJP:14486671 慶応3年
    • 浅見絅斎『靖献遺言』 第8巻 [1]、風月堂庄左衛門 ほか10名、1867年。NDLJP:14487402 慶応3年
    • 浅見絅斎『靖献遺言』 第8巻 [2]、風月堂庄左衛門 ほか10名、1867年。NDLJP:14487403 慶応3年
    • 浅見絅斎『靖献遺言』 第8巻 [3]、風月堂庄左衛門 ほか10名、1867年。NDLJP:14487404  慶応3年
  • 淺見安正『靖獻遺言』(再刻)風月堂、1869年5月。NDLJP:1911520 巻1-3、7-8。国立国会図書館デジタルコレクション
    • 淺見安正『靖獻遺言』風月堂、1869年。NDLJP:1911532 
  • 浅見絅斎『靖献遺言』第8巻(風月荘左衛門、刊年不明)NDLJP:14118110

参考文献

項目内は発行年順。

布川文庫[21]
  • 『書籍月報 : 古典聚目』第55号、松雲堂、1898年9月、29コマ目。 
  • 『書籍月報 : 古典聚目』第64号、松雲堂、1903年5月、46コマ目。 
プランゲ文庫
  • 寺倉梅太郎 編前川善兵衛、1880年。 明治13年11月。
  • 加藤行雄 編城西高等補習學校出版部、1947年。NDLJP:13339274 昭和22年
  • 栗田元次『解説日本文化史』1949年。 
その他
  • 中野八十八『国民精神総動員と国史教育新論』明治図書、1938年。 昭和13年発行。
  • 8巻、岩波書店〈吉田松陰全集〉、1940年、418頁。 発行時期は昭和14~15年。
  • 『國文の基準知識』保坂弘司 監修 []〈學燈新書〉、1949年。 

関連資料

本文の脚注に未使用の資料、発行年順。ログインなしで閲覧可能。

  • 『靖獻遺言講義』 上、淺見安正 編輯(再版)、風月堂、1899年3月。 
  • 『靖獻遺言講義』 下、淺見安正 編輯(再版)、風月堂、1899年3月。 
  • 第1篇、[ほか]、博文館〈国民道徳叢書〉、1911年。 明治44年発行。並列タイトル:『靖献遺言講義/浅見絅斎』
  • 第2編、[ほか]、博文館〈国民道徳叢書〉、1911年。 明治4445年発行。並列タイトル:『靖献遺言講義/浅見絅斎』
  • 第3編、[ほか]、博文館〈国民道徳叢書〉、1912年。 明治45年発行。並列タイトル:『靖献遺言講義/浅見絅斎』
浅見絅斎『靖献遺言・靖献遺言講義』城戸千楯『万那備能広道』
塩谷宕陰『大統歌』高松芳孫『正学指要』
竹村茂雄『直日霊附録 : 一名・道守之標』徳川斉昭『弘道館学則』
中林竹洞『学範・知命記・心のしがらみ』長谷川昭道『国体総論』
八田知紀『経義大意』藤田東湖『正気歌』
六人部是香『顕幽順考論抄』矢野玄道『玉鉾物語・三条大意抄』
矢野玄道『玉鉾物語・三条大意抄』吉田松陰『正気歌・留魂録』
吉田松陰『正気歌・留魂録』頼山陽『日本外史論文』
  • 吉田松陰 著、山口県教育会 編岩波書店、東京〈松陰全集〉、1936年。 (昭和11年)5冊=第5、6、8、9、10巻。23cm〔宮内庁所蔵〕。
  • 山本七平『現人神の創作者たち』文藝春秋〈山本七平ライブラリー ; 12〉、1997年9月。doi:10.11501/14075451ISBN 4-16-364720-1国立国会図書館書誌ID:000002630605 [22]
  • 重田香澄「近世多賀社文庫の目録二種について : 校割帳改と近世書籍目録」(pdf)『山口県文書館研究紀要』第47号、2020年3月、60頁、2026年2月19日閲覧。「3-26 靖献遺言講義」 ファイル名:kiyou47shigeta.pdf。複写版1冊。
  • 靖献遺言」(PDF)『収蔵品目録』第38巻、福岡市博物館 編、2023年3月25日、2026年2月19日閲覧。「浅見炯齊「靖献遺言」に心酔し」 ファイル名:mokuroku_2020_38.pdf。

脚注

関連項目

外部リンク

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