静かな雨

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発行日 2016年12月12日
発行元 文藝春秋
静かな雨
著者 宮下奈都
発行日 2016年12月12日
発行元 文藝春秋
ジャンル 小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判上製本
ページ数 112
公式サイト books.bunshun.jp
コード ISBN 978-4-16-390571-6
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静かな雨』(しずかなあめ)は、日本の小説家宮下奈都による小説である。第98回文學界新人賞佳作入選作[1]2019年Audible村上聡の朗読でオーディオブック化した[2]2020年中川龍太郎監督により映画化された。

著者の宮下が初めて執筆して完成させた小説である[3]。本作執筆時、宮下は、3人目の子どもを妊娠しており、自分の時間がなくなってしまうことへの焦燥感に襲われて書いたという[4]

単行本の装画には、ルノワールの『桟敷席の花束』が用いられている。

2004年、第98回文學界新人賞の佳作に入選する[1]。著者の小説家としてのデビュー作である[3]。『文學界』2004年6月号に掲載される。加筆が施された後、2016年12月12日、文藝春秋より単行本が刊行される[5]。装丁は、大久保明子による。装画には、ピエール=オーギュスト・ルノワールの『桟敷席の花束』 (Bouquet dans une loge) が用いられている[5]

宮下は、「私を書くのが小説ではないかもしれないけれど、これだけ私の人生の詰まったものを書けといわれたらもう書けない。一世一代の、人生に一度しか書けない小説だったのだと思う」と語っている[3]

あらすじ

足に先天的な麻痺があり、いつも松葉杖を使っている行助。ある年のクリスマスの日、会社が倒産したことを知らされる。行助は家に帰る途中、プレハブ建ての店で買ったたい焼きの美味しさに感激し、働いている女の子こよみに「美味しい」と伝える。やがて二人はときどき一緒にごはんを食べる仲に。ある日の朝、こよみは交通事故に遭う。3ヶ月ほど眠り続けたこよみは、新しい記憶を短期間しか留められない高次脳機能障害と診断される。

主な登場人物

行助(ゆきすけ)
大学の研究室で働いている。足に先天的な麻痺があり、足を引きずって歩いている。
こよみ
たい焼き屋の店員。交通事故により脳に傷害を負い、記憶を短期間しか留めておけなくなる。

書評

女優で作家の中江有里は、「不思議と悲壮感はない。この物語が病や過酷な状況に立ち向かうのではなく、「行助の世界」と「こよみさんの世界」のあり方を問うているからではないかと思う」[6]と評価している。ダ・ヴィンチニュースには、「『静かな雨』と『羊と鋼の森』を読み比べてみると、その感性の鋭さが初期の頃から備わっていたことに気づくはずだ」[7]との書評が掲載されている。

映画

脚注

参考文献

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