駿馬-D
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設計
車体は北朝鮮製のシンフン水陸両用軽戦車(別名PT-85)のものがベースとなっており、シンフンの生産終了後に製造設備を流用しようとした可能性があると指摘されている[1][2][注釈 1]。85ミリ戦車砲を装備したシンフンの砲塔に代えて、M-2010装輪式APCのものに似た機関銃塔を搭載しており、14.5ミリ口径のKPV重機関銃を2丁と、7.62ミリ口径の同軸機関銃を1丁装備している[2][注釈 2]。また一部の車両には、携帯式地対空ミサイルを搭載するための架台がある[1]。このほか、車体側面にBTR-80装甲車のものに似た形状のガンポートが片側2か所ずつ設けられており、兵員室内から小火器で射撃することが可能である[2]。
駿馬-Dは兵員輸送や偵察用として開発されたとみられ、車体中央部の兵員室に4から6名程度の兵員を搭乗させることができる[1][2]。車体後部に乗降用ドアがあった323式APCと違い、駿馬-Dでは車体後部にエンジンを搭載しているため出入口を設けることができず、兵員の乗降は車体中央の側面にあるハッチから行う設計だが、このハッチはキャタピラの上側に配置されているうえ、車体側面と上面に2分割された形状で乗降には不便である[3]。
軽戦車をベースにした関係から、機甲部隊に随伴可能な機動性があり、またAPCとしては比較的優れた装甲を持つ[2]。しかし、上述のドアのような欠点もあり、全体的にみれば1970年代の車両である323式APCと比べてさえ明確に優れているとも言えず、21世紀に開発された装甲戦闘車両としては見劣りのするものでしかなかった[1][2]。さらに仮想敵である大韓民国陸軍では、同時期に40ミリ機関砲を備えたK21歩兵戦闘車の配備が進んでいた[1]。