2025年大埔区高層マンション火災
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火災発生当日の現場 | |
| 現地名 | 宏福苑大火 |
|---|---|
| 日付 | 2025年11月26日 |
| 時刻 | 14時51分頃 |
| 場所 | |
| 座標 | 北緯22度26分48秒 東経114度10分31秒 / 北緯22.44667度 東経114.17528度座標: 北緯22度26分48秒 東経114度10分31秒 / 北緯22.44667度 東経114.17528度 |
| 原因 | 不明・調査中 |
| 死者 | 168人 |
| 負傷者 | 79人 |
| 物的損害 | 全8棟中7棟燃焼 |
| 逮捕者 | 建設会社の関係者3名 工事コンサルタント会社の関係者2名が身柄拘束 |


2025年大埔区高層マンション火災(2025ねんだいほくこうそうマンションかさい)とは、2025年11月26日14時51分(HKT)[1]に香港北部の大埔区の高層マンションで起きた火災である。死者168人、負傷者79人の大惨事となった[2]。
2025年11月27日、香港警察当局は建設会社の関係者3人を逮捕[3]、11月29日には、新たに施工業者の8人を拘束した[4]。
現場となったのは、香港新界北部の大埔区に位置する高層マンション、宏福苑(ワン・フク・コート)であり、大埔区元洲仔にある公営住宅、広福邨(クォン・フク・エステート)の建築物の一部である[5]。宏福苑は1983年、富裕層が多く住む香港北部に政府の補助金が使われて建てられた[6]。31階建て、8棟から構成され、約4600人が住んでおり、2021年の政府調査によると、居住者の約4割が65歳以上だとされている[6]。広福邨の敷地内には、宏福苑を含め8ブロックの住宅、1つのショッピングセンター、1つの屋台、1つの駐車場、3つの幼稚園、3つの学校が存在している。
宏福苑は事故前年の7月から、大規模な補修工事が行われていた。宏福苑の全8棟のそれぞれの外周に、竹製の工事用足場が設置され、床部分にはシートが敷かれていた。さらに、その外側を防護ネットが覆っていて、足場と防護ネットのいずれもマンションの屋上まで設置されていた[7]。竹製の足場の使用については、安全性を疑問視する声が事故以前よりあがっており、香港政府は、2025年3月以降に入札された公共の建築物を建築する際には、金属製の足場を使用するよう義務付けていた[8]。
なお、火災時には、このネットと足場が特に激しく燃えていたため、当局は足場とネットによって火が燃え広がったと見ている[7]。
被害
16秒: 消防が到着
28秒: 8階部の火災
32秒: 隣接ブロックへ延焼
この火災では、火元であると推測されているFブロック[注釈 1]の宏昌閣(ワン・チェン・ハウス[6])の火が、同日夜の強風によって宏福苑の全8棟中7棟まで延焼した[5]。火災の影響を受けなかった唯一の建物は、宏福苑の宏志閣である[9]。
香港当局が9日17時に発表した内容によると、死者は160人(消防士1人を含む)で、79人が負傷、6人と連絡が取れない。うちインドネシアからの出稼ぎ労働者10名が死亡、フィリピン人も1名が死亡、5人の外国人労働者が負傷[1]。在香港日本総領事館によると、日本人が巻き込まれたという情報はないという[10]。
火災によって約2000世帯が家を失い、多くが仮設住宅に避難することとなった。2026年4月20日、香港政府によって最大3時間の住民の一時帰宅が順次許可され始めた[11]。
影響
竹足場は通常の金属製と比べると軽いことに加え、寸法を合わせやすいため、香港の工事ではよく使われてきたものの、可燃性などが指摘されている。事故以前からこのような指摘はあったが[8]、本件を理由に見直す動きが出てきた[12]。一方、竹は本来燃えにくい材料であり、ナイロンの防護ネットおよびマンション内部のゴミのほうが燃えやすいため火災が拡大したという香港現地の学者の意見もある[13][14]。
この火災を受けて、2025年11月28日と翌29日に香港で開催予定だった韓国のK-POPイベント「2025 MAMA AWARDS」は式典の内容を変更したほか[15]、同年12月に日本の千葉県で開催予定の「東京コミックコンベンション2025」でも香港俳優の参加が取り止めになる[16]などの影響が発生した。
また、香港ジョッキークラブは被災者支援のために1億香港ドルを寄付した上で、11月30日開催予定の競馬を無観客試合で行うと発表。30日当日の収益も別途寄付することも併せて発表された[17][18]。
宏福苑の修繕工事顧問業務を担当している「鴻毅建築師有限公司」の担当者は11月30日、担当した団地のオーナー集会で「会社は今一丸となって仕事の遂行に頑張っている」としているが、12月2日、同社は複数の不動産管理会社に「契約履行が不可能」として事業停止を通知していると複数の香港メディアが報じた[19][20]。