EVモーターズ・ジャパン
福岡県北九州市に本社を置く商用電気自動車の販売を行う企業
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株式会社EVモーターズ・ジャパン(イーブイモーターズジャパン)は、福岡県北九州市若松区向洋町に本社を置く自動車メーカー、販売会社。中国の技術に基づいた商用電気自動車を販売している。
| 種類 | 株式会社 |
|---|---|
| 略称 | EMJ、EVMJ、EVM-J |
| 本社所在地 |
〒808-0035 福岡県北九州市若松区向洋町22-1 |
| 設立 | 2019年(平成31年)4月1日 |
| 業種 | 輸送用機器 |
| 法人番号 | 6290801025401 |
| 事業内容 | 電気自動車及び充電設備の販売、自動車販売・自動車整備事業 |
| 代表者 | 代表取締役社長 角英信 |
| 資本金 |
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| 売上高 |
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| 営業利益 |
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| 経常利益 |
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| 純利益 |
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| 純資産 |
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| 総資産 |
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| 従業員数 | 140人 (2024年6月時点) |
| 決算期 | 12月31日 |
| 関係する人物 | 佐藤裕之(創業者) |
| 外部リンク |
evm-j |



概要
2019年(平成31年)4月にファブレス企業として設立。日本国内向けに電気バスなどを開発・販売し、バスは中華人民共和国の「威馳騰汽車(Wisdom Motor)」に、トラックなどはWisdomのほか「中国中車(CRRC)」や「北京汽車(BAW)」などの中国メーカーに製造を委託している[2]。
2022年(令和4年)6月には大型路線バスのデモカーが国土交通省の「標準仕様ノンステップバス認定」を取得し[3]、同年10月には小型路線バス「F8 series4-Mini Bus」が[4]、その後、大型路線バス「F8 series2-City Bus 10.5m」もそれぞれ認定を取得した[5]。同年販売開始された小型路線バス「F8 series4-Mini Bus」には東芝製の新型リチウムイオン電池が搭載される[6]。
2023年(令和5年)3月1日に消防車両の架装を行う国内最大手のモリタホールディングスと資本業務提携を結び、EV消防車を共同開発すると発表した[7]。
2023年(令和5年)12月、北九州市内に車両の最終組み立て工場「ゼロエミッション e-PARK」が完成し、翌2024年4月を目処に中国の各メーカーから最終製品部材を輸入し、日本国内工場での最終組み立て生産方式に順次移行する予定[8]だった。その後工場は2025年春に完成するも、2026年現在まだ1台もバスの生産が行われていない状況である[9]。
2026年2月20日、販売した中国製EVバスで不具合が相次いだことの経営責任をとり、佐藤裕之社長が28日付で退任すると発表した。技術顧問として残る[10]。
2026年4月14日、今後の資金繰りが維持できなくなる懸念が生じたことから東京地方裁判所に民事再生手続きの申し立てを行い、即日受理された[11][12]。
販売車種
バス
- V8 series1-Micro Bus 5.99m
- マイクロバス(電気バス)
- 全長:5.99 m
- 全幅:2.15 m
- 全高:2.65 m
- 定員:11人
- 航続距離:260 km
- バッテリー容量:118 kWh
- V8 series1-Micro Bus 6.99m
- マイクロバス(電気バス)
- 全長:6.99 m
- 全幅:2.15 m
- 全高:2.65 m
- 定員:20〜24人
- 航続距離:250 km
- バッテリー容量:118 kWh
- F8 series4-Mini Bus
- F8 series2-City Bus 8.8m
- 中型路線バス(電気バス)
- 全長:8.725 m
- 全幅:2.35 m
- 全高:3.1 m
- 定員:52人
- 航続距離:280 km
- バッテリー容量:192 kWh
- F8 series2-City Bus 10.5m
- 大型路線バス(電気バス)
- 全長:10.45 m
- 全幅:2.49 m
- 全高:3.3 m
- 定員:78人
- 航続距離:280 km
- バッテリー容量:210 kWh
- 国土交通省認定ノンステップバス標準仕様車
- F8 series6-Coach 8.8m
- 中型観光バス(電気バス)
- 全長:8.85 m
- 全幅:2.49 m
- 全高:3.45 m
- 定員:35人
- 航続距離:280 km
- バッテリー容量:210 kWh
- F8 series6-Coach 12m
- 大型観光バス(電気バス)
- 全長:11.96 m
- 全幅:2.49 m
- 全高:3.563 m
- 定員:51人
- 航続距離:350 km
- バッテリー容量:350 kWh
物流車
トライク
グリーンスローモビリティ
導入実績
2022年(令和4年)
2023年(令和5年)
- フジエクスプレス - 1月16日に東京都港区コミュニティバス「ちぃばす」に小型路線バス「F8 series4-Mini Bus」を2台導入[24]。
- 伊予鉄バス - 1月25日に松山室町営業所で愛媛県松山市の路線用に大型路線バス「F8 series2-City Bus 10.5m」を1台導入[25]。
- 東急バス - 3月1日運行開始。同社が運行を受託する渋谷区コミュニティバス「ハチ公バス」神宮の杜ルートに小型路線バス「F8 series4-Mini Bus」を2台導入[26]。
- 宮城交通 - 3月21日運行開始。野村車庫管轄の仙台都心循環バス「まちのり『チョコット』withラプラス」に小型路線バス「F8 series4-Mini Bus」を2台導入[27]。
- 大新東 - 4月19日運行開始。横浜市のレイディアントシティ営業所に大型路線バス「F8 series2-City Bus 10.5m」を1台導入[28]。
- 富士急バス - 4月22日運行開始。本社営業所に大型電気バス「F8 series2-City Bus 10.5m」を1台導入[29][30]。同社では大型電気バス「BYD・K9」に次いで2例目の電気バス導入となった[31]。
- 富士急湘南バス - 4月22日運行開始。本社営業所に大型電気バス「F8 series2-City Bus 10.5m」を1台導入[29][30]。
- 富士急シティバス - 4月27日運行開始。本社営業所に大型電気バス「F8 series2-City Bus 10.5m」を1台導入[29][30]。
- 富士急モビリティ - 4月29日運行開始。本社営業所に大型電気バス「F8 series2-City Bus 10.5m」を1台導入[29][30]。
- 新日本観光自動車 - 5月14日導入。同社が受託運行する足立区コミュニティバス「はるかぜ」に小型路線バス「F8 series4-Mini Bus」が1台導入された[32]。
- 北九州市交通局 - 6月30日運行開始。若松営業所に小型路線バス「F8 serirs4-Mini Bus」が1台導入された[33][34]。
- 大阪シティバス - 7月27日運行開始。酉島営業所に大型路線バス「F8 series2-City Bus 10.5m」を3台導入した。現在は20台以上運行されている[35][36]。8月23日には大阪・関西万博の工事関係者向け路線にも導入。NEDOのグリーンイノベーション基金事業を利用して、65台の導入を計画していたが[37]、2026年3月に同社製のバスを今後使用しないことを発表した[38]。
- 大成建設 - 9月導入。自社技術センターとの連絡バスとして運行。
- 琉球バス交通 - 9月17日導入。同社が運行を受託している名護市コミュニティバス「なご丸」に小型路線バス「F8 serirs4-Mini Bus」が4台導入された[39]。
2024年(令和6年)
- 伊予鉄バス - 2024年2月20日導入。高浜駅と松山観光港を結ぶ自動運転による路線バスの運行開始に先立ち小型路線バス「F8 series4-Mini Bus」が1台導入された[40]。2025年10月に追加導入を含む2台の運行休止。2026年2月20日に運行再開[41]。
- マルイ観光バス - 2024年2月29日導入。離島路線などで運行をする予定で、小型路線バス「F8 series4-Mini Bus」が1台導入された[42]。
- 名鉄観光バス - 刈谷営業所に中型観光バス「F8 series6-Coach」を1台導入し[43]、同年3月から「CIEL(シエル)」の愛称で運行を開始した[44]。
- 宇和島自動車 - 2024年3月6日導入。宇和島市内線にて小型路線バス「F8 series4-Mini Bus」が2台導入された[45]。
- 三豊市 - 2024年3月6日導入。同市が運行している香川県・三豊市コミュニティバスの高瀬仁尾線にて小型路線バス「F8 series4-Mini Bus」が1台導入され、6月30日まで実証運行を行い、10月1日から本格運行を開始した[46]。
- 京福バス - 2024年3月16日導入。福井営業所が運行するすまいるバスにおいて小型路線バス「F8 series4-Mini Bus」が4台導入された[47]。
- 広島バス - 2024年3月25日導入。大州営業課のエキまちループにおいて使用し、大型路線バス「F8 series2-City Bus 10.5m」が2台導入された[48]。
- 阪急バス - 2024年3月27日導入。猪名川営業所に大型路線バス「F8 series2」が4台導入された[49]。
- 鹿児島市交通局 - 2024年3月27日導入。新栄営業所において中型路線バス「F8 series2(8.8m車)」が2台、日本国内で初めて導入された[50]。
- 富士急モビリティ - 3月27日導入。本社営業所に大型電気バス「F8 series2-City Bus 10.5m」を1台を追加導入。
- 西鉄バス宗像 - 2024年4月1日運行開始予定。同社が受託運行を行う宗像市コミュニティバス「ふれあいバス」にて小型路線バス「F8 series4-Mini Bus」が1台導入される[51]。
- フォーブル - 2024年4月1日導入予定。小型路線バス「F8 series4-Mini Bus」が1台導入される[52]。
- 住友化学 - 2024年4月10日導入。千葉工場において社員送迎及び工場間の移動用に中型観光バス「F8 series6-Coach」が1台導入される[53]。
- おきえらぶフローラルホテル - 2024年6月3日導入。宿泊者の送迎用として小型路線バス「F8 series4-Mini Bus」が1台導入される[54]。
2025年(令和7年)
- OMタクシー - オンデマンドバス用に小型乗合バス「E1乗合 エアサス仕様」が28台導入された[55]。
- 三重交通 - 2025年1月27日運行開始[56]。同社が運行を受託する桑名市のコミュニティバス「K-バス」に小型路線バス「F8 series4-Mini Bus」が2台導入された[57][58]。
- 川崎市交通局 - 2025年3月3日導入。塩浜営業所の一般路線用に大型路線バス「F8 series2」が3台導入された[59]。[リンク切れ]
- 大分バス - 2025年3月22日導入。大分中央営業所の一般路線用に大型路線バス「F8 series2」が1台導入された[60]。
- 弘南バス - 2025年3月22日導入。弘前営業所の土手町循環バスにおいて中型路線バス「F8 series2(8.8m車)」が2台導入された[61]。
- 筑後市 - 2025年4月7日運行開始予定。筑後南小学校のスクールバスとして、EVマイクロバス「V8 series1-Micro Bus 6.99m」が4台導入された。スクールバスの電動化は国内初[62]。導入当初からトラブルが相次ぎ2週間後に運行を中断、6月に運行再開したもののトラブルが再発し、7月から別のバスに置き換えられた[63][64]。
- 北陸鉄道 - 2025年4月上旬運行開始予定。金沢営業所が受託運行を行う金沢ふらっとバスの此花ルートの車両に小型路線バス「F8 series4-Mini Bus」が1台導入された[65]。
- 箱根登山バス - 小田原営業所の一般路線用に大型路線バス「F8 series2-City Bus 10.5m」を2台導入し、4月20日から運行を開始した[66]。
2026年(令和8年)
品質問題
2025年9月3日、国土交通省はEVモーターズ・ジャパンに対し車両全般の総点検と品質管理体制の見直し、総点検等の結果の報告を指示した[69]。
不具合と事故
大阪・関西万博関連の輸送に使用されている大阪シティバスの車両において、走行中に車両が停止したり、ドアの開閉不良等の不具合が確認された[70]ほか、9月1日にはOMタクシーが保有するオンデマンドバスで回送中にハンドルが効かなくなり、中央分離帯に乗り上げる事故が発生している[71]。また、筑後市のスクールバスにおいても導入した4台の車両すべてで初期不良が発生したとされる[70]。
10月17日、中野洋昌国土交通相は会見で同社が販売したバス車両317台のうち、3割超の113台に不具合が発見されたと発表した[72]。国土交通省によるとブレーキホースの損傷や開閉ドアのゴムクッションが外れる等の不具合が確認されたという[72]。その後、国土交通省は不具合の報告内容が適正か確認するため、同月20日に同社へ道路運送車両法に基づく立ち入り検査を行った[73]。
11月28日、同社はWisdom Motorが2021年3月から同年12月にかけて製造した中型バス85台について国土交通省にリコールを申し立てた[74]。国土交通省によると構造の欠陥によりブレーキ部品が磨耗し、制動力が低下する危険があり、国の保安基準に違反する[74]。リコールの対象車種は、F8 series4-Mini Bus(6.99m)[75]。
2026年1月15日、同社が実証実験を受託する沖縄県多良間村の自動運転バスが路側帯に乗り上げ、街路樹に衝突する事故が発生した[76][77]。
2月25日、同社テストコースにおいて大阪府南河内地域で実証実験を行う予定の自動運転バス車両の試験走行中(約2,700km走行)に車体と車軸を繋ぐラテラルロッド取付部が破断していたことが判明した。これにより、3月から南河内地域で計画されていた自動運転バス実証実験(テスト走行)の開始を延期することを3月26日に実施した「第8回新モビリティ導入検討協議会」において明らかにした[78]。
導入事業者の対応
- 大阪シティバス - 前述の立ち入り検査後、万博用に導入したバス車両150台(小型バス35台、大型バス115台)の使用中止を決定[79]。万博用の150台のほか、9月1日に自損事故を起こし同月2日から使用が中止されている[71]オンデマンドバス用の超小型バス40台を合わせると計190台が使用されない状況となった[79]。その後、2026年3月31日に親会社の大阪市高速電気軌道が前述の事故および立ち入り検査を受けて運行を停止していたバス計190台について、今後使用しないことを発表した[38]。同社はEVモーターズ・ジャパンとの契約を解除するとともに、購入代金の返還と車両の引き取りを求めており、回答によっては提訴する可能性も示唆している[80]。この契約解除について、EVモーターズ・ジャパンは有効性を争う方針である(後述)。
- 北九州市交通局 - 2026年4月16日、車両メンテナンスの継続に懸念があるとして、導入していたバス車両3台の運行を見合わせたことを明らかにした[81]。
EVモーターズ・ジャパン側の反応
2026年3月23日、EVモーターズ・ジャパンは一部メディアにおいて事実と異なる報道が行われたとの声明を発表した[82]。運行事業者への確認と技術部門による検証の結果、電気自動車の特性に対する理解不足による誤認が判明したとしており、掲載元に抗議し記事の訂正と削除を求めるほか、法的措置を含めた厳正な対応を行うことを表明した。
4月30日、大阪市高速電気軌道が通知した契約解除について法的な根拠を欠くものであり、有効性を争う方針であると発表した[83]。また、車両の使用停止は同社の個別判断であり、製品自体の安全性の欠如に起因するものではないとした。