IAI アラバ
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アラバの設計作業は1965年に始まり、その設計の目的にはSTOL性能、不整地滑走路からの運用、20名の乗客や嵩張る積荷の搭載といったものが含まれていた[1]。これらを実現するために設計は比較的風変わりなものとなった。

アラバの胴体は樽状の短いが幅の広いもので、胴体後部は蝶番により横開きすることで荷物の積み下ろしを容易にしていた。翼幅は長く、尾翼はエンジンナセルから延びる2本のブームに支えられていた。固定式の首車輪式降着装置は重量を低減するためで、双発の動力には出力715 eshp (533 kW)のプラット・アンド・ホイットニー・カナダ PT6A-27 ターボプロップエンジンが選定された[2]。
試作初号機は1969年11月27日に初飛行を行い、試作2号機は1970年11月19日の試験飛行中に主翼の支柱がフラッターを起こして折損したために破壊された[3]。試作3号機は1971年5月8日に進空した[3][4]。第四次中東戦争では3機が徴発されてイスラエル空軍の第122飛行隊により使用された[5][6][7]が、戦争後に返還された。また、第103飛行隊でも民間型のアラバ101が徴発され、負傷者の輸送に使用された[8]。
イスラエル空軍は当初アラバを制式採用しなかったが、1983年に9機を購入した[5]。1988年の生産終了までに103機が作られ[5]、その内70機が軍用市場向けであった。2004年にイスラエル空軍はアラバを退役させることを決めた[5]が、数か国ではいまだに現役で使用され続けている。
派生型

- IAI 101
- 民間輸送機型
- IAI 102
- 標準仕様で20名まで、VIP仕様で12名までの乗客が搭乗可能な民間旅客機型
- IAI 102B
- 民間輸送機型
- IAI 201
- 軍用輸送機型
- IAI 202
- 改良された主翼を持つ長胴の改造型
軍用版は対潜戦やガンシップといった役割に応じてさまざまな武装を装備することができた。この武装には胴体側面のガンパック(通常はブローニングM2重機関銃)、これに加えて後部胴体に3丁目の機関銃や胴体側面に備える2つの6 x 82 mmロケット弾ポッド、魚雷、ソナー、浮標といったものがあった。
もう一つのあまり知られていない軍用型は電子戦用の202Bである。この型は僅かな数が作られ、主胴体の前部と後部に大型のレドームを備えていることが特徴であった。このレドーム内には電子戦用機器が内蔵されていた。
運用

- Gobierno de Tierra Del Fuego - Dirección Provincial de Aeronáutica
- コロンビア航空宇宙軍 - FAC1952機を1機運用中[10]。購入された3機のうち2機は退役済み[11]。
- パプアニューギニア国防軍 - 2015年12月時点で3機を運用中[15]。
- ベネズエラ陸軍 - 2015年12月時点で11機を運用中[17]。
- ベネズエラ国家警備隊
- ベネズエラ海軍 - 以前に運用。
性能諸元 (IAI 201)


出典: Jane's All The World's Aircraft 1982-83.[18]
諸元
- 乗員: 2
- 定員: 完全装備の兵員24名、又は空挺兵16名
- ペイロード: 2,351 kg (5,184 lb)
- 全長: 12.69 m (41 ft 6 in)
- 翼幅: 20.96 m(68 ft 9 in)
- 翼面積: 43.68 m2 (470.2ft2)
- 空虚重量: 3,999 kg (8,816 lb)
- 最大離陸重量: 6,804 kg (15,000 lb)
- 動力: プラット・アンド・ホイットニー・カナダ PT6A-34 ターボプロップエンジン、559 kW (750 shp) × 2
性能
- 最大速度: 326 km/h (176 knots) 202 mph 高度3,050 m (10,000 ft)にて
- 巡航速度: 319 km/h (172 knots) 198 mph 高度3,050 m (10,000 ft)にて
- 失速速度: 115 km/h (62 knots) 71.5 mph(フラップ下げ状態で)
- 航続距離: 1,056 km (570 nmi) 656 mi(燃料満載状態で)
- 実用上昇限度: 7,620 m (25,000 ft)
- 上昇率: 6.6 m/s (1,290 ft/min)