ガンシップ
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ガンシップは、一般的な攻撃機や戦闘爆撃機、COIN機の弱点を解消するために考案された攻撃機である。
前述の機種が特定の目標に対して連続攻撃を行う場合は、緩やかに降下しながら前方射撃用の機関砲や胴体/主翼下のハードポイントに搭載したロケット弾や無誘導爆弾、ナパーム弾を前方の目標に発射あるいは投下して、目標上空を通過後に上昇旋回して反復攻撃をかける形になる。しかし、目標の上空を通過してから反転し、再び兵装の射程に入るまでの間は攻撃ができないので、敵を足止めしきれずに散開させての前進もしくは逃亡を許してしまう可能性が大きい。攻撃ヘリコプターなら空中静止(ホバリング)して射撃が可能だが、こちらも固定翼機に比べ速力、武装搭載量や進出距離で劣る欠点がある。
これに対して、ガンシップは攻撃目標を中心とした低空左旋回を行いながら[注 1]、胴体内部から左側面に突き出す形で装備したM134 7.62mm ミニガンやM61 20mm バルカンなどの連続射撃によって目標を攻撃するため、機銃弾もしくは機関砲弾の豪雨を目標に対して間断なく浴びせ続けることが可能となる。さらに、元の機体が輸送機なので、弾薬も大量に搭載できる。少数精鋭の作戦を行う特殊部隊むけの機動的な火力支援手段としても好適である。作戦地域に長時間滞空する性質とセンサー機能を利して上空から敵の動向を探る一種の観測機の役割も兼ねる。対空機関砲やミサイル対策として、主要部分に装甲を施すとともにチャフ・フレアディスペンサーやECM装置などの自己防御装置を装備する。
しかし、機動性の低いガンシップの生存性向上には限界がある。「決まった空域の低空を低速で、かつ一定時間以上に渡って同じ左旋回をし、制圧射撃を行い続けつつ居座り続ける」事を身上とするガンシップは、戦闘機や近代的な防空網に対しては本質的に無力であり、絶対的な航空優勢(制空権)を確保しなければ機体の安全が望めない。また、機体そのものが高価なこともあり、大規模にガンシップを運用するのは、そのようなコストを負ってでも歩兵人員の生残率を要求されるアメリカ軍のみである。他に運用したのは麻薬密輸組織との戦いに用いた南米諸国程度であったが、近年ではヨルダンやイタリアなどにおいて、対テロ任務用のために少数機を導入する動きがみられる。
近年では、装備を火砲からAGM-65 マーベリックやAGM-114 ヘルファイアなど空対地ミサイルに切り替えたKC-130Jハーベストホークが、アフガニスタンなどで実験的に投入されている(空中給油機であるKC-130を改造した物)。これらはガンシップ同様、制空権が確保されている事が前提となっており、攻撃機では不可能な量のミサイルを搭載した対地攻撃機の一種である。







