いすゞ・アクシオム
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| いすゞ・アクシオム | |
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| 概要 | |
| 製造国 |
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| 販売期間 | 2001年 - 2005年(北米専売のみ) |
| ボディ | |
| ボディタイプ | 5ドア クロスオーバーSUV |
| エンジン位置 | フロント |
| 駆動方式 | 後輪駆動/四輪駆動 |
| パワートレイン | |
| エンジン | 6VE1型 3,494 cc V型6気筒DOHC (2004モデルより直噴ガソリン式に変更) |
| 最高出力 |
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| 最大トルク |
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| 変速機 | 4速AT |
| サスペンション | |
| 前 | ダブルウィッシュボーン |
| 後 |
5リンクリジット +コイルスプリング |
| 車両寸法 | |
| ホイールベース | 2,700 mm |
| 全長 | 4,640 mm |
| 全幅 | 1,795 mm |
| 全高 | 1,705 mm |
| 車両重量 | 1,840 - 1,860 kg |
| その他 | |
| ブレーキ |
4WD 4輪ベンチレーテッドディスクブレーキ 2WD フロント:ベンチレーテッドディスクブレーキ リア:ドラムブレーキ |
| 燃料搭載量 | 80 L |
いすゞ・アクシオム(AXIOM)は、2001年からいすゞ自動車が北米市場で販売していたクロスオーバーSUV。
開発
2001年北米市場に上級クロスオーバーSUVとして投入された。当時北米市場向けに投入された最新SUVであり、最後の自社開発SUVとなった。1998年にフルモデルチェンジしたUES型ウィザード(北米仕様:ロデオ)のコンポーネントをベースに、北米市場で新たに開拓されたクロスオーバージャンルに向けたSUVである。
車名は英語で「公理」「原則」の意。
アクシオムは、1997年の第32回東京モーターショーに参考出品されたコンセプトカー・ザッカー(ZACCAR )を起源とする。UES系ミューのコンポーネントをベースに、ショートボディで観音開きのドアとオープンデッキを備えたユニークなSUVであった。ザッカーは、ビークロスに続いて日本国内市場に投入するスペシャリティSUVとして企画されたものの、ビークロスの販売実績を鑑みて今後ショートボディのSUVを投入しても拡販が見込めないことから、ザッカーの市販化は見送られることになった。
その後、1999年の第33回東京モーターショーに、コンセプトカー・ZXSが参考出品された。ZXSは、後にアクシオムとなるSUVを国内市場に投入するための市場リサーチとストーリー作りを兼ねて製作された。ベースとなったのはUES系ウィザードであり、ザッカーで好評だったフロントマスクとリアセクションを組み込みつつ、ロングボディの5ドアSUVに仕立てられた。エクステリアは後のアクシオムとほぼ同じデザインであったが、インテリアに関してはコンセプトカー独自の仕立てがなされていた。
ZXSの開発と並行して、日本国内だけでなく北米市場をメインとした海外市場への販売も検討され、少量生産車開発体制のZIPカープロジェクトから一般的な新車開発体制に格上げされた。
商品企画としては、販売面で著しい伸びを示していたミニバンやステーションワゴンの要素も検討された。最終的にいすゞが得意とするSUVとステーションワゴンを融合した要素に、ビークロスが持っていたスポーティおよびスペシャルティ要素を取り込んで完成したのがアクシオムであった。開発コードは178で、ビークロスの175・176(北米仕様)から続くコードである(177は該当車なし)。
メカニズム
トランスミッションは全車4速ATのみ。駆動方式はFRと4WDを全グレードで選択可能。4WDはTODと呼ばれる電子制御トルクスプリット4WDであり、UESウィザードと同じくインパネの運転席側に設置されたダイアルスイッチにより2WD - TOD(4H) - 4Lの3通りにトランスファーと副変速機の切り替えが可能であった。4WD仕様を選択するとリアブレーキがベンチレーテッドディスクになる点もUESウィザードと同じである。また4WDはLSDが標準装備となる。
エンジンは6VE1型 3,494 cc V型6気筒DOHCガソリンエンジンを搭載する。75°という特異なバンク角を持ち、オールアルミ製でヘッドカバーにはマグネシウムを採用していた。また、電子制御スロットルや64bitのCPU、イオンセンシングシステム等のメカニズムが搭載されていた。出力は230 PS/5,400 rpm、トルクは32.0 kg・m/3,000 rpm。基本的にビッグホーンUBS26型の最終モデル(2001年一部改良型)と同じ内容のエンジンである。
2003年夏のマイナーチェンジで、同型式ながらエンジンの直噴化が行われた。直噴ディーゼルエンジンで培った技術を生かし、出力の大幅な向上、燃費の向上、排出ガスのクリーン化を行った。基本的に噴射系メカニズムの変更が中心であったほか、ヘッドカバーの材質がマグネシウムからアルミに変更されている。出力は250 PS/5,400 rpm、トルクは34.0 kg・m/3,000 rpm。なお、このエンジンを最後にいすゞはガソリンエンジンの自主開発を終了しており、6VE1はいすゞが自社開発した唯一の直噴ガソリンエンジンとなった。
シャーシは3分割式ラダーフレームで、サスペンションはがダブルウィッシュボーン(トーションバースプリング)、リアが5リンクリジッド(コイルスプリング。基本的にUES型ウィザードの2000年モデルをベースとした構成であるが、大型エンジンの搭載や上級スポーツSUVとしての開発コンセプトにより、シャーシ、ボディ、サスペンションの剛性感を中心とする総合的な強化が図られている。フレームでは補強の追加、ボディではスポット溶接点数の大幅な増加、サスペンションではスプリングレートとショックアブソーバーの減衰力を高めている。また、UESウィザード同様、電子制御セミアクティブサスペンションを上級グレードのXSに採用。スイッチ操作により、減衰力をスポーツ(硬め)とコンフォート(標準)の2段階に切り替えることが可能。タイヤ・ホイールは全車同一仕様で、235/65R17のタイヤにオリジナルの6スポークアルミホイールが用意されていた。2002年 - 2003年モデルでは、クロームコートのアルミホイールがオプションで用意されていた。
販売
市販化に先立ち、2001年1月のロサンゼルスオートショーを皮切りに、デトロイトショー、ニューヨークショーにて市販車が一般公開され、同年4月に正式に販売が開始された。生産は、UES系ウィザードと同じアメリカ・インディアナポリスにあるSIAで行われた。型式はE-UPS26FW(UPSはアクシオム独自の形式で、26は6VE1エンジン搭載を表し、FWはウィザード同様UES系統のロングホイールベース車を表す)
グレードは標準グレードがS、上級タイプがXS(Sグレードに本革シート、サンルーフ等を追加)。ボディカラーは、6色。内装色はタンのみ。投入から間もなく、グレー内装の追加、フリーホイールハブの廃止と、それに伴うホイールキャップ形状の変更、フロントブレーキのシングルキャリパーから2ポットキャリパーへの変更などが行われている。
途中ボディカラーの変更や、内装色の変更(タン色が廃止され、ベージュとグレーが追加)された後、2003年秋アクシオムとして大幅なマイナーチェンジが行われた。外観の変更は、フロントマスクへのメッキガーニッシュの追加、テールゲート中央へのガーニッシュ追加、リアルーフスポイラーの追加など、小幅なものに留まった。しかしエンジンは、いすゞ初の直噴ガソリンエンジン(DIGE:ダイレクトインジェクションガソリンエンジン)に変更され、型式こそ同じ6VE1ながら、大幅な出力向上(230 PS → 250 PS)が図られるとともに、燃費が10% 向上し、さらに排出ガスの浄化が図られ、クリーンでパワフルなエンジンとなった。エンジン変更に伴い、トランスミッションもロックアップ機構の変更がなされ、出力向上に対応するとともに、変速ショックの低減と燃費の向上にも寄与した。
2003年、いすゞの経営改革によりSIAの経営から撤退、資本をスバルに100%売却し、その後スバルへの委託生産という形で生産が続けられ、2004年末をもって生産を終了、翌2005年に販売を終了した。北米市場での販売台数は約2万台。目標販売台数は当初月販2,000台の計画であったが、販売当初から目標達成が厳しく、販売状況はあまり芳しくなかった。また、2002年頃のいすゞ自動車本体の業績不振や、北米いすゞの販売不振も重なってSUVの自社開発の中止につながった。
なお、日本では2001年の第35回東京モーターショーに北米専売車として参考出品されたが、当時日本国内で展開されていたSUV系販売網であるいすゞスクエアジャパンの業績不振により、アクシオムを日本に導入しても採算が取れないと判断されたことから、日本市場への投入は行われなかった。その後、いすゞスクエアジャパンが北米仕様の左ハンドル車を少量並行輸入することも検討されたがこれも実現せず、ごく少数が個人によって並行輸入されたのみに留まっている。
