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こんごう (護衛艦)

海上自衛隊のイージスシステム搭載護衛艦。こんごう型護衛艦1番艦 From Wikipedia, the free encyclopedia

こんごう(ローマ字:JS Kongō, DDG-173)は、海上自衛隊の護衛艦(イージス艦)。こんごう型護衛艦の1番艦。艦名は金剛山に因み、旧海軍の金剛型コルベット「金剛」、金剛型戦艦「金剛」に続き日本の艦艇としては3代目。日本初のイージス・システム搭載艦である。艦名候補として当初は「ゆきかぜ」などが検討されていた。

概要 こんごう, 基本情報 ...
こんごう
真珠湾にて
真珠湾にて
基本情報
建造所 三菱重工業長崎造船所
運用者  海上自衛隊
艦種 ミサイル護衛艦(DDG)
級名 こんごう型護衛艦
建造費 1,223億円
母港 佐世保
所属 第1水上戦群第7水上戦隊
艦歴
発注 1988年
起工 1990年5月8日
進水 1991年9月26日
就役 1993年3月25日
要目
基準排水量 7,250トン
満載排水量 9,485トン
全長 161m
最大幅 21m
深さ 12.0m
吃水 6.2m
機関 COGAG方式
主機 石川島播磨-GE LM2500 × 4基
出力 100,000PS
最大速力 30ノット以上
燃料 1,785トン
航続距離 6,000海里(巡航速度:20ノット)
乗員 300名
兵装 54口径127mm単装速射砲 × 1門
Mk.15 Mod2 高性能20mm機関砲(CIWS)× 2基
ハープーンSSM 4連装発射機 × 2基
Mk.41 mod6 VLS(29+61セル)
(SM-2・SM-3・VLA)
68式3連装短魚雷発射管 × 2基
C4I イージスシステム
ミサイル防衛対応
OYQ-102 対潜情報処理装置
FCS Mk.99/SPG-62 SAM誘導用 × 3基
81式射撃指揮装置2型-21G × 1基
レーダー SPY-1D 多機能型
OPS-28D 対水上
OPS-20 航海用
ソナー OQS-102
OQR-2 曳航式
電子戦・
対抗手段
NOLQ-2 ESM/ECM
Mk.137 デコイ発射機 × 4基
その他 AN/SLQ-25 対魚雷デコイ
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本記事は、本艦の艦歴について主に取り扱っているため、性能や装備等の概要についてはこんごう型護衛艦を参照されたい。

艦歴

ライトアップされるこんごうとすずなみ(2010年7月23日、仙台港)
「こんごう」から発射されたハープーンミサイル

「こんごう」は、中期防衛力整備計画に基づく昭和63年度計画7200トン型護衛艦2313号艦[1]として、三菱重工業長崎造船所焼島工場で1990年5月8日に起工され、1991年9月26日に進水、1992年5月26日に公試開始、1993年3月25日に就役し、第2護衛隊群第62護衛隊に編入され佐世保に配備された。建造費は1223億円。

同型艦中、本艦のみ就役時ORQ-1ヘリコプター・データ・リンク装置が未装備であったが後日装備している。また、リンク16のアンテナも就役後、装備した。

1993年11月26日から1994年2月21日の間、イージスシステムの装備認定試験(SQT)のためハワイに派遣。

1994年5月31日、護衛艦「くらま」等とともに環太平洋合同演習(RIMPAC)に参加するため横須賀基地を出港し、6月23日から7月6日までハワイ周辺海域で実施された同演習に参加した。

2000年5月15日、リムパック2000に参加するため、本艦を旗艦として護衛艦「くらま」、「しまかぜ」、「むらさめ」、「はるさめ」、「ゆうだち」、「きりさめ」、「あさぎり」、補給艦「はまな」、潜水艦「なつしお」とともに横須賀基地を出港した。5月26日に真珠湾に寄港し5月30日から7月6日までハワイ周辺海域で演習に参加した。その最中、6月5日午前9時30分に米空軍F-16戦闘機と地上から発射された3発の模擬ミサイルをSM-2対空ミサイルで迎撃に成功した。7月13日から21日にサンディエゴに寄港。7月30日から8月3日まで再び真珠湾に戻り、8月16日に横須賀基地に帰投した。

2003年4月10日、テロ対策特別措置法に基づき、護衛艦「ありあけ」、補給艦「はまな」とともにインド洋に派遣、同年7月まで任務に従事し、8月22日に帰国した。

2004年5月17日、テロ対策特別措置法に基づき、護衛艦「ありあけ」とともにインド洋に派遣、同年8月まで任務に従事し、9月19日に帰国した。

2006年11月、三菱重工業長崎造船所に定期検査とMD(弾道ミサイル防衛)特別改造としてスタンダードSM-3 block1A発射能力付与工事を実施するため、長期入渠する。2007年3月にMD改造工事は完了し、同年8月に定期検査を完了する。同年10月15日にMDシステム試験の目的でハワイ近海に進出し、11月6日に米海軍タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦「レイク・エリー」の迎撃試験時に標的2発の追尾に成功。11月15日には弾道ミサイル標的追尾訓練で分離標的の追尾に成功。12月18日、カウアイ島沖でスタンダードSM-3SAM(艦対空ミサイル)により、太平洋ミサイル試射場から発射された模擬弾道弾を高度160㎞の熱圏での撃墜にアメリカ以外では最初に成功する(JFTM1迎撃演習)。

2008年3月26日、護衛隊改編により第1護衛隊群第5護衛隊に編入された。

2012年12月6日、朝鮮民主主義人民共和国が「人工衛星」と自称する弾道ミサイルの発射に備えるため、護衛艦「みょうこう」、「ちょうかい」とともに佐世保から出航し、アメリカ合衆国海軍と連携して迎撃態勢を整える[2]。同月12日、ミサイルは発射されるも領土内に落着する恐れがなくなったため、破壊措置命令の解除を受けて順次撤収に移る[3]。

2013年4月、再び北朝鮮にミサイル発射の徴候が見られたことから、破壊措置命令に基づき、日本海に展開した。2013年6月28日に、破壊措置命令は解除され、こんごうは約3ヶ月の警戒任務を終えて、6月30日に佐世保基地へと帰港した[4]。

2021年1月15日、沖大東島周辺海空域において、護衛艦「あさひ」とともに日米共同訓練を実施した。米海軍からは空母「セオドア・ルーズベルト」、巡洋艦「バンカー・ヒル」、駆逐艦「ジョン・フィン」が参加し、各種戦術訓練を実施した[5]。 同3月29日、東シナ海において、米海軍揚陸指揮艦「ブルーリッジ」と日米共同訓練を実施した[6]。 同年5月11日から17日にかけて、護衛艦「いせ」、「あしがら」、「あさひ」、輸送艦「おおすみ」、ミサイル艇「おおたか」、「しらたか」、哨戒機、潜水艦とともに東シナ海において日米豪仏共同訓練(ARC21)に参加した。米海軍からはドック型輸送揚陸艦「ニューオリンズ」、豪海軍からはフリゲート「パラマッタ」、仏海軍からは強襲揚陸艦「トネール」、フリゲート「シュルクーフ」が参加し、防空訓練、対潜訓練、着上陸訓練を実施した[7]。 同年10月12日から16日にかけて、四国南方から関東南方において米海軍空母「ロナルド・レーガン」、巡洋艦「シャイロー」と日米共同訓練を実施した[8]。

2022年2月4日から7日にかけて、東シナ海及び西太平洋において、日米同盟の抑止力・対処力を強化すべく、米海軍と共同訓練を実施した。海自からは本艦の他、P-3Cが、米海軍からは空母「エイブラハム・リンカーン」、強襲揚陸艦「アメリカ」・「エセックス」、ドック型輸送揚陸艦「グリーン・ベイ」・「アシュランド」・「パール・ハーバー」、巡洋艦「モービル・ベイ」、駆逐艦「スプルーアンス」・「デューイ」、掃海艦「ウォーリア」、遠征用海上基地艦「ミゲル・キース」、P‐8が参加し、各種戦術訓練を実施した[9]。

同年4月8日から17日にかけて、護衛艦「いなづま」とともに、日本周辺(東シナ海及び日本海を含む。)において米海軍空母「エイブラハム・リンカーン」空母打撃群(巡洋艦「モービル・ベイ」、駆逐艦「スプルーアンス」、補給艦「ティピカヌー」、貨物弾薬補給艦「リチャード・E・バード」)と共同訓練を実施した[10]。その間、12日には「いなづま」、航空自衛隊のF-2戦闘機と共に日本海において、「エイブラハム・リンカーン」空母打撃群と日米共同訓練を実施し[11]、翌13日及び14日には、「モービル・ベイ」及び「スプルーアンス」と日本海において弾道ミサイル情報共有に係る共同訓練を実施し、日米同盟の抑止力・対処力を強化した[12]。

2024年1月15日から17日にかけて、護衛艦「ひゅうが」とともに、東シナ海において米海軍空母「カール・ヴィンソン」、巡洋艦「プリンストン」、駆逐艦「キッド」、駆逐艦「スタレット」、韓国海軍駆逐艦「セジョン・デワン」及び駆逐艦「ワン・ゴン」と日米韓共同訓練を実施した[13]。引き続き17日から19日まで東シナ海から沖縄南方の訓練海空域において「カール・ヴィンソン」、「プリンストン」、「キッド」、「スタレット」と日米共同訓練を実施した[14]。

同年3月22日から4月6日にかけて、横須賀から沖縄東方に至る海空域において、日米共同訓練(SWATT24)に参加した。米海軍からは強襲揚陸艦「アメリカ」 、駆逐艦「デューイ」・「ヒギンズ」・「ハワード」・「ラルフ・ジョンソン」、給油艦「ユーコン」、潜水艦が参加し、各種戦術訓練(対空戦、対潜戦、対水上戦、電子戦、対空ミサイル射撃)、洋上補給を実施した[15]。

同年9月22日から9月25日にかけて、沖縄東方において米海軍強襲揚陸艦「ボクサー」と日米共同訓練を実施した。訓練項目は各種戦術訓練(対水上戦、LINKEX等)、PHOTOEX[16]

2026年3月23日、部隊改編により、新編された水上艦隊隷下の第1水上戦群第7水上戦隊に編入。

同年6月6日、令和8年度インド太平洋方面派遣(IPD26)第3水上部隊として出国した[17]。6月7日、五島列島西方海域において韓国海軍揚陸艦「チョンジャボン」と日韓捜索・救難共同訓練を実施した。訓練項目は捜索・救難訓練、クロスデッキ、LINKEX及びPHOTOEX[18]。

同年6月12日から6月20日にかけて、西太平洋において実施された日伊韓星比共同訓練に参加した。イタリア海軍哨戒艦「ジョヴァンニ・デレ・バンデ・ネーレ」韓国海軍揚陸艦「チョンジャボン」、シンガポール海軍フリゲート「ステッドファスト」、フィリピン海軍フリゲート「ミゲル・マルバー」、フィリピン沿岸警備隊巡視船「ガブリエラ・シラン」が参加し、戦術運動、通信訓練、ドローン対処訓練、クロスデッキ及びPHOTOEXを実施した[19]。

同年6月24日から7月31日にかけて、ハワイ諸島及び同周辺海空域において実施される米海軍主催多国間共同訓練(RIMPAC2026)に参加する。海自からは他に第5航空群のP-1哨戒機、水中処分員等が参加し、各種戦術訓練(対潜戦、対水上戦、対空戦、ミサイル射撃訓練)、HA/DR(Humanitarian Assistance/Disaster Relief):人道支援・災害救援及びEOD訓練を実施する[20]。 本訓練の一環として7月17日に太平洋において実施されたSinking Exercise(実艦撃沈演習)において、標的艦のタラワ級強襲揚陸艦「ペリリュー」に対してハープーンミサイルを発射した[21][22]。

同年8月1日から8月17日にかけて、ハワイ周辺海空域において実施された米海軍主催多国間ミサイル警戒演習(パシフィック・ドラゴン26)に参加した。参加部隊は他に米海軍駆逐艦「ジャック・H・ルーカス」と航空機、イタリア海軍哨戒艦「ジョヴァンニ・デレ・バンデ・ネーレ」、オーストラリア海軍駆逐艦「シドニー」、韓国海軍駆逐艦「チョンジョ・デワン」、スペイン海軍フリゲート「アルバロ・デ・バサン」、チリ海軍フリゲート「アルミランテ・コクレーン」が参加し、各種戦術訓練(弾道ミサイル対処、対空戦)を実施した[23]。

ミサイル防衛

こんごうからのRIM-161スタンダード・ミサイル3(SM-3)の発射

2007年10月4日から翌年1月4日の間、BMD機能付加に伴う装備認定試験のためハワイに派遣され、12月18日、米軍以外によるものとしては初となるスタンダードSM-3による迎撃演習(JFTM-1)をハワイ・カウアイ島沖で行い、太平洋ミサイル試射場から発射された高度160キロメートルの熱圏を飛行する標的ミサイル1発の迎撃に成功した[24][25]。

歴代艦長

さらに見る 代, 氏名 ...
歴代艦長(特記ない限り1等海佐)
代氏名在任期間出身校・期前職後職
01本多宏隆1993.3.25 - 1994.12.20防大14期こんごう艤装員長開発指導隊群司令部付
→1995.3.23 誘導武器教育訓練隊司令 
02寺地重告1994.12.21 - 1996.12.15中央大学・
24期幹候
海上幕僚監部装備部装備課
装備管理班長
誘導武器教育訓練隊司令
03柴田哲治1996.12.16 - 1998.6.30防大16期しまかぜ艦長開発指導隊群司令部首席幕僚
04椋尾康広1998.7.1 - 1999.9.29防大17期しまかぜ艦長しらね艦長
05堀 正1999.9.30 - 2001.7.12 海上幕僚監部防衛部装備体系課
指揮通信体系班長
開発指導隊群司令部勤務
06山縣克幸2001.7.13 - 2003.3.31防大20期呉地方総監部管理部付横須賀地方総監部監察官
07吉田 明2003.4.1 - 2005.3.31防大21期舞鶴地方総監部管理部人事課長ときわ艦長
08由岐中一生2005.4.1 - 2006.8.20防大26期あしがら艤装員長
09平田峰男2006.8.21 - 2008.8.19生徒15期ちょうかい艦長誘導武器教育訓練隊教育部長
兼 学生隊長
10鍋田智雄2008.8.20 - 2010.12.19防大26期あけぼの艦長情報本部電波部電波第4課長
11棚岡充雄2010.12.20 - 2012.7.16中央大学・
36期幹候
大湊海上訓練指導隊副長
兼 指導部長 兼 船務航海科長
統合幕僚監部防衛計画部計画課勤務
12森田哲哉2012.7.17 - 2013.12.2防大31期第1護衛隊群司令部首席幕僚かしま艦長
13清水博史2013.12.3 - 2015.3.22防大33期佐世保地方総監部防衛部
第3幕僚室長 兼 第5幕僚室長
海上自衛隊幹部学校勤務
14齊藤浩司2015.3.23 - 2016.7.25防大34期第2護衛隊群司令部首席幕僚海上幕僚監部防衛部防衛課分析室長
15大島信吾2016.7.26 - 2017.3.8防大37期海上自衛隊第1術科学校主任教官護衛艦隊司令部勤務
16今野 卓2017.3.9 - 2018.3.29東京商船大・
44期幹候
自衛隊指揮通信システム隊
サイバー防衛隊情報班長
兼 統合幕僚監部指揮通信システム部
指揮通信システム企画課勤務
海上自衛隊第1術科学校教育第2部長
17廣中敬三2018.3.30 - 2019.7.24防大36期海上自衛隊幹部候補生学校学生隊長統合幕僚学校教育課勤務
18藤﨑 勝2019.7.25 - 2021.6.27防大37期佐世保地方総監部管理部人事課長海上訓練指導隊群司令部首席幕僚
19田代操一朗2021.6.28 - 2023.2.19防大41期海上幕僚監部指揮通信情報部
指揮通信課指揮通信体系班長
自衛艦隊司令部勤務
20川合 元2023.2.20 - 2024.6.30防大41期自衛艦隊司令部幕僚佐世保地方総監部防衛部
第3幕僚室長 兼 第5幕僚室長
21三浦宏幸2024.7.1 - 2025.8.19防大44期佐世保地方総監部防衛部
第3幕僚室長 兼 第5幕僚室長
第2護衛隊群司令部勤務[26]
→2025.12.1 かしま艦長
22野田央典[26]2025.8.20 -防大46期統合作戦司令部指揮通信運用官付
指揮通信運用班長
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脚注

参考文献

外部リンク

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