あけぼの (護衛艦・2代)

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あけぼの
基本情報
建造所 石川島播磨重工業東京第1工場
運用者  海上自衛隊
艦種 汎用護衛艦(DD)
級名 むらさめ型護衛艦
建造費 630億4,550万円
母港 佐世保
所属 第2水上戦群第5水上戦隊
艦歴
発注 1997年
起工 1999年10月29日
進水 2000年9月25日
就役 2002年3月19日
要目
基準排水量 4,550トン
満載排水量 6,100トン
全長 151m
最大幅 17.4m
深さ 10.9m
吃水 5.2m
機関 COGAG方式
主機 IHILM2500ガスタービン × 2基
川崎スペイSM1C × 2基
出力 60,000PS
最大速力 30ノット
乗員 165名
兵装 62口径76mm単装速射砲 × 1門
Mk.15 Mod12 高性能20mm機関砲CIWS)× 2基
90式艦対艦誘導弾(SSM-1B)/ハープーン4連装発射筒 × 2基
Mk.41 Mod6 VLSVLA SUM)× 16セル
Mk.48 Mod4 VLS(ESSM 短SAM)× 16セル
HOS-302 3連装短魚雷発射管 × 2基
搭載機 SH-60J/K 哨戒ヘリコプター × 1/2機
C4I OYQ-9B 戦術情報処理装置
OYQ-103C 対潜情報処理装置
FCS 81式射撃指揮装置2型-31A × 2基
レーダー OPS-24B 対空
OPS-28D 水上
OPS-20 航海用
ソナー OQS-5
OQR-2C 曳航式
電子戦
対抗手段
NOLQ-3-1 電波探知妨害装置
Mk.137 デコイ発射機 × 4基
その他 SLQ-25 対魚雷デコイ
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あけぼのローマ字JS Akebono, DD-108)は、海上自衛隊護衛艦むらさめ型護衛艦の8番艦。艦名は「東の空が次第に白んでいく頃」(曙)に由来し、この名を受け継ぐ日本の艦艇としては旧海軍の雷型駆逐艦」、吹雪型駆逐艦」、護衛艦「あけぼの」に続き4代目。

本記事は、本艦の艦歴について主に取り扱っているため、性能や装備等の概要についてはむらさめ型護衛艦を参照されたい。

歴代艦長

「あけぼの」は、中期防衛力整備計画(08中期防)に基づく平成9年度計画4,400トン型護衛艦2237号艦として、マリンユナイテッドで発注され、石川島播磨重工業東京第1工場で1999年10月29日に起工、2000年9月25日に進水、2002年3月19日に就役し、第4護衛隊群第4護衛隊に編入されに配備された。

2003年10月28日テロ対策特別措置法に基づき、護衛艦「ひえい」、補給艦ときわ」とともにインド洋に派遣。2004年3月23日に帰国した。

2005年5月18日から8月20日の間、護衛艦「みょうこう」、「まきなみ」とともに米国派遣訓練に参加。

2008年3月26日、護衛隊改編により第1護衛隊群第1護衛隊に編入された。

2009年3月17日新テロ特措法に基づき、補給艦「ときわ」とともにインド洋に派遣[1]2009年9月1日、呉に帰港した。

2010年5月14日から16日まで横須賀基地を親善訪問したオーストラリア海軍フリゲート「ニューカッスル」と交歓し、16日及び17日には房総半島沖で護衛艦「あたご」とともに「ニューカッスル」と共同訓練を実施した。

その後、「あたご」と6月9日から14日までカナダビクトリアに寄港し、6月12日にエスカイモルト湾で実施されたカナダ海軍創立100周年記念国際観艦式に参加。6月22日にはパールハーバーに入港し、6月23日から8月1日までハワイ周辺海域で実施されたRIMPAC2010に参加した[2]8月3日に真珠湾を出港後は「あたご」と分離し、8月16日から9月3日までオーストラリアダーウィン沖で実施された多国間海上共同訓練「カカドゥ10」に、第3航空隊第32飛行隊のP-3C哨戒機2機と共に参加した[3]

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による東日本大震災に対し、災害派遣される。

同年3月16日、編成替えにより第1護衛隊群第5護衛隊に編入され、定係港も呉から佐世保に転籍。

2013年4月9日第15次派遣海賊対処行動水上部隊として護衛艦「はまぎり」と共にソマリア沖へ向けて出航[4]、任務を終了し、同年9月24日、佐世保に帰港した[5]

2017年9月11日~28日には日本列島南方海域で、空母「ロナルド・レーガン」イージス艦からなるアメリカ艦隊との共同訓練を実施(僚艦「いせ」「さざなみ」と約一週間ごとに交代)[6][7]

2018年3月25日、第30次派遣海賊対処行動水上部隊としてソマリア沖・アデン湾に向けて佐世保から出港した[8]

同年9月まで任務に従事し、帰国途上の9月19日にはマレーシアのクアンタン港に寄港、21日にはマレーシア海軍哨戒艦トレンガヌ」、ミサイル艇「ガニヤン」と親善訓練を実施した[9]。また、9月27日フィリピンマニラに寄港し、9月29日フィリピン海軍と合同訓練を実施した。中村譲介司令は歓迎式典で「日本とフィリピンの絆がより強くなることを期待している」と英語で話した[10]。 同年10月7日、第30次隊としての活動を終え、佐世保に帰港した[11]

2019年6月、護衛艦「いずも」と「むらさめ」が参加している平成31年度インド太平洋方面派遣訓練に追加で参加することとされた。派遣中にインド太平洋地域の各国海軍等との共同訓練等を実施する[12]

2021年3月下旬から「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて連携を強化すべく、各国海軍と共同訓練を実施した。3月29日から31日にかけて、南シナ海において豪海軍フリゲート「アンザック」と各種戦術訓練を実施し[13]、4月5日から7日にかけては、ベンガル湾において日仏米豪印共同訓練(ラ・ペルーズ21)に参加し、フランス海軍強襲揚陸艦トネール」、フリゲート「シュクーフ」、米海軍ドック型輸送揚陸艦サマセット」、豪海軍フリゲート「アンザック」、補給艦シリウス」、インド海軍フリゲート「サツプラ」、コルベットキルタン」、哨戒機P-8I)と対空戦、対水上戦、洋上補給等の訓練を実施した [14]。4月8日にはスマトラ島西方において、豪海軍フリゲート「アンザック」、補給艦「シリウス」、カナダ海軍フリゲート「カルガリー」と各種戦術訓練を実施した[15]

2023年4月10日から4月23日にかけて、中国海軍の空母艦隊が日本付近の太平洋で行動したことに対し、海上自衛隊第3護衛隊「ふゆづき」、第4護衛隊「さざなみ」、第14護衛隊「あさぎり」と共に所要の情報収集・警戒監視を行った。艦隊の編成は、空母山東を中核としてレンハイ級駆逐艦ルーヤンIII級駆逐艦ジャンカイII級フリゲートフチ級補給艦など最大6隻であり、23日までに確認した空母およびヘリコプター搭載艦艇からの各種航空機発着艦回数は、約610回であった。このうち、空母艦載戦闘機の発着艦に対しては、航空自衛隊の戦闘機がスクランブル発進して対応した[16][17]

同年9月27日、第46次派遣海賊対処行動水上部隊としてソマリア沖・アデン湾に向けて佐世保基地から出港した[18][19]。進出途上の同年10月2日から13日にかけて、マニラ及びレガズピ周辺海空域において実施される米比主催共同訓練(EXERCISE SAMASAMA2023)に参加する。他国からは米海軍駆逐艦「デューイ」、フィリピン海軍哨戒艦「サン・アントニオ」、C-90カナダ海軍フリゲート「バンクーバー」、イギリス海軍哨戒艦「スペイ」が参加し、停泊フェーズと洋上フェーズが行われ、洋上フェーズでは捜索・救難訓練、洋上補給等が実施した[20]。同年10月16日から18日にかけて、南シナ海において日米共同訓練を実施した。米海軍から駆逐艦「デューイ」、 沿海域戦闘艦ガブリエル・ギフォーズ」が参加し、各種戦術訓練(戦術運動、LINKEX等)、PHOTOEXを実施した[21]。同年10月23日、南シナ海において実施された、日米豪加新共同訓練(ノーブル・カリブー)に参加した。米海軍駆逐艦「ラファエル・ペラルタ」、オーストラリア海軍フリゲート「ブリスベン」、カナダ海軍フリゲート「オタワ」、ニュージーランド海軍フリゲート「テ・マナ」が参加し、各種戦術訓練(通信訓練、戦術運動等)、PHOTOEXを実施した[22]。同年10月31日、トリンコマリー沖において、スリランカ海軍揚陸艦「シャクティ」と日スリランカ親善訓練を実施した。訓練項目は戦術運動、PHOTOEX[23]

第45次隊「いかづち」と任務交代後の同年11月25日、アデン湾において、米海軍駆逐艦「メイソン」との日米PASSEXを実施し、海賊対処に関する戦術技量及び米海軍との相互運用性の向上を図った[24]。翌26日、イギリスの会社が運航するリベリア船籍のタンカー「セントラル・パーク」がイエメン沖のアデン湾を航行中に救難信号を出したことを受け、本艦とP-3C哨戒機1機が現場に向かい警戒監視や情報収集を行った[25][26]。その後、米海軍駆逐艦「メイソン」なども到着し、海自は情報を提供。タンカーは米海軍の介入で解放され[25][26]、5人のソマリア人海賊が拘束された[27]。その際、周辺の海域に弾道ミサイルが発射されており、米軍からの情報では本艦から10海里(約18.5キロ)以上離れた海域に落下した。発射の情報を受けたあと、本艦は速度を最大近くの時速30ノット余りまで上げて現場海域から離脱した[28]酒井良海上幕僚長は「『あけぼの』には弾道ミサイルに対応できる装備がなく、直接弾道ミサイルが命中するおそれがあるときには対応は不可能だと思っている。イエメンが保有する弾道ミサイルの性能などをトータルで分析すると、直接命中させる性能はないとみられ、警戒をしながら現在の任務を継続する方針だ」と述べた[29][30]

2024年1月5日、オマーン湾において、オマーン王国海軍コルベットアル・マザー」と日オマーン洋上訓練を実施した[31]。同年1月17日、アデン湾東部において、フランス海軍補給艦「ジャック・シュヴァリエ」と日仏共同訓練を実施した。主要訓練項目は洋上補給、クロスデッキ等[32]

任務終了後の帰国途上の同年4月6日および7日にかけて南シナ海の訓練海空域において、米海軍沿海域戦闘艦「モービル」、P-8A、オーストラリア海軍フリゲート「ワラマンガ」、オーストラリア空軍P-8A、フィリピン海軍フリゲート「アントニオ・ルナ」、哨戒艦「ヴァレンティン・ディアズ」と日米豪比共同訓練を実施した。訓練項目は各種戦術訓練(対潜戦訓練、戦術運動、LINKEX)、PHOTOEX[33]

同年4月13日、佐世保基地に帰港した[34]

同年6月9日、九州西方海域においてオランダ海軍フリゲート「トロンプ」と、初となる日蘭共同訓練を実施した[35][36]。また共同訓練の傍ら、トロンプ乗員を招いて艦内見学や書道体験などの相互理解増進、文化交流を行った[37]。なお、日蘭国交425周年を2025年に控えていることから、「トロンプ」はその後、由縁ある長崎港出島埠頭(長崎水辺の森公園)に入港している[38]

2025年9月2日から10月21日にかけて、令和7年度インド太平洋方面派遣(IPD25)第4水上部隊として日本周辺海域から東シナ海西太平洋南シナ海を経てインド洋に至る海域においてイギリス海軍空母プリンス・オブ・ウェールズ」を中心とする英空母打撃群(CSG 25)と日英諾共同訓練を実施する。参加艦艇は他にイギリス海軍駆逐艦ドーントレス」、フリゲート「リッチモンド」、給油艦タイドスプリング」、ノルウェー海軍フリゲート「ロアール・アムンセン」。訓練項目は各種戦術訓練、洋上補給及びPHOTOEX[39]。なお、同年9月9日から9月14日の間は、護衛艦「かが」及び米海軍駆逐艦「ヒギンズ」、補給艦「ラパハノック」を加えた日英米豪加諾共同訓練を実施した[40]

同年9月26日、戦艦プリンス・オブ・ウェールズ」および巡洋戦艦レパルス」が沈没している海域において、イギリス海軍空母「プリンス・オブ・ウェールズ」と合同で追悼式典を執り行った[41]

同年10月5日から10月8日にかけて、アラビア海において英空母打撃群(CSG25)およびインド海軍空母「ヴィクラント」等と日英印諾共同訓練を実施した。訓練項目は各種戦術訓練(対潜戦、対水上戦、対空戦等)及びPHOTOEX[42]。同年10月24日、アラビア海においてイギリス海軍給油艦タイドスプリング」と日英共同訓練を実施した。訓練項目は洋上補給及び通信訓練[43]。10月31日、コロンボ沖においてスリランカ海軍哨戒艦サユラ」と日スリランカ親善訓練を実施した。訓練項目は戦術運動、通信訓練及びPHOTOEX[44]。同年11月11日および11月12日、コタキナバル港内および南シナ海においてマレーシア海軍哨戒艦「スランゴール」と日マレーシア共同訓練(MALPAN)を実施した。訓練項目は停泊フェーズでは立入検査訓練、洋上フェーズでは洋上移送訓練、戦術運動、PHOTOEXを実施した[45]

同年11月14日、南シナ海において米海軍空母「ニミッツ」、駆逐艦「グリッドレイ」、「ウェイン・E・マイヤー」、「レナ・サトクリフ・ヒグビー」、フィリピン海軍フリゲート「ホセ・リサール」、「アントニオ・ルナ」、フィリピン沿岸警備隊巡視船「ケープ・サン・アグスティン」、「メルチョーラ・アキノ」とともに日米比共同訓練を実施した[46]。同年11月20日に帰国[47]

2026年3月23日、部隊改編により、新編された水上艦隊隷下の第2水上戦群第5水上戦隊に編入。

現在は、第2水上戦群第5水上戦隊に所属し、定係港は佐世保である。

歴代艦長(特記ない限り2等海佐
氏名在任期間出身校・期前職後職備考
1向井一馬2002.3.19 - 2003.1.27防大22期あけぼの艤装員長阪神基地隊副長
2山口彰二2003.1.28 - 2004.12.19防大22期情報業務群司令部幕僚情報業務群司令部幕僚
3村田頼重2004.12.20 - 2006.5.7防大25期海上幕僚監部防衛部運用課阪神基地隊
4鍋田智雄2006.5.8 - 2008.8.19防大26期護衛艦隊司令部幕僚こんごう艦長2008.7.1
1等海佐昇任
5松田弘毅2008.8.20 - 2010.4.4立大
35期幹候
しらせ副長海上幕僚監部防衛部運用支援課
6西村正之2010.4.5 - 2010.10.1防大26期海上訓練指導隊群司令部幕僚在任中くも膜下出血で倒れ
2010年11月1日殉職
7澤口和彦2010.10.2 - 2012.7.22 作戦情報支援隊作戦情報第1科長 東京業務隊付 
8本山勝善2012.7.23 - 2014.5.8防大34期護衛艦隊司令部幕僚いずも艤装員
9大日方孝行2014.5.9 - 2015.12.6防大36期統合幕僚監部運用部運用第2課
10稲葉忠之2015.12.7 - 2016.11.10海上幕僚監部人事教育部厚生課海上幕僚監部防衛部防衛課
11波江野裕一2016.11.11 - 2018.10.18海上自衛隊幹部候補生学校主任教官しらせ運用長
12竹下文人2018.10.19 - 2020.3.18横須賀地方総監部管理部総務課長海上自衛隊補給本部勤務2020.1.1
1等海佐昇任
13小林征太郎2020.3.19 - 2021.5.16防大47期第2護衛隊群司令部幕僚海上幕僚監部総務部総務課
14本多雅行2021.5.17 - 2022.11.24護衛艦隊司令部
15外川久人2022.11.25 - 2024.5.19
16西岡照道2024.5.20 - 2025.7.3
17新井勝智2025.7.4 -

その他

本艦の建造後、石川島播磨重工業東京第1工場が閉鎖されたため、同工場で建造された最後の自衛艦となった。なお、先代の「あけぼの」は同工場で最初に建造された自衛艦にあたる。

ギャラリー

脚注

参考文献

外部リンク

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