やまぎり (護衛艦)

海上自衛隊の練習艦。やまぎり型練習艦の1番艦。 From Wikipedia, the free encyclopedia

やまぎりローマ字: JS Yamagiri, TV-3515, 旧DD-152 )は、海上自衛隊練習艦[1]やまぎり型練習艦の1番艦であり、艦種変更前はあさぎり型護衛艦の2番艦であった。艦名は「山地に発生する霧」(山霧)に由来する。なお、艦艇名としては旧海軍通して初の命名である[注 1]

建造所 三井造船玉野事業所
運用者  海上自衛隊
艦種 練習艦
概要 やまぎり, 基本情報 ...
やまぎり
洋上航行中の「やまぎり」(低視認性塗装後)
洋上航行中の「やまぎり」(低視認性塗装後)
基本情報
建造所 三井造船玉野事業所
運用者  海上自衛隊
艦種 練習艦
級名 やまぎり型練習艦
母港 呉基地
所属 練習艦隊第1練習隊
艦歴
発注 1984年
起工 1986年2月5日
進水 1987年10月8日
就役 1989年1月25日
2004年3月18日練習艦に種別変更)
2011年3月16日護衛艦に再種別変更)
2025年3月17日練習艦に再種別変更)
要目
基準排水量 3,500 トン
満載排水量 4,900 トン
全長 137m
最大幅 14.6m
深さ 8.8m
吃水 4.4m
機関 COGAG方式
主機 川崎ロールス・ロイス スペイSM1Aガスタービン × 4基
出力 54,000PS
最大速力 30ノット
乗員 220名
兵装 62口径76mm単装速射砲 × 1門
Mk.15 Mod2 高性能20mm機関砲CIWS)× 2基
ハープーンSSM4連装発射筒 × 2基
GMLS-3型A シースパロー短SAM8連装発射機 × 1基
74式アスロック8連装発射機 × 1基
68式3連装短魚雷発射管 × 2基
搭載機 HSS-2B/SH-60Jヘリコプター × 1機
C4I OYQ-7B-1 戦術情報処理装置
OYQ-101 対潜情報処理装置
FCS 81式射撃指揮装置2型-22A/2型-12E
SFCS-6C 水中攻撃指揮装置
レーダー OPS-14C 対空
OPS-28C 水上
OPS-20 航海用
ソナー OQS-4A
OQR-1 曳航式
電子戦
対抗手段
NOLR-8 ESM
OLT-3C ECM
Mk.137 デコイ発射機 × 2基
その他 AN/SLQ-25 曳航式デコイ
テンプレートを表示
閉じる

本記事は、本艦の艦歴について主に取り扱っているため、性能や装備等の概要についてはあさぎり型護衛艦を参照されたい。

艦歴

「やまぎり」は、中期業務見積りに基づく昭和59年度計画3,500トン型護衛艦2223号艦として、三井造船玉野事業所で1986年2月5日に起工され、1987年10月8日進水1989年1月25日に就役し、第2護衛隊群第42護衛隊に編入され佐世保に配備された。やまぎりは、平成になって初めて就役した自衛艦(護衛艦)であった。

1990年3月6日、第2護衛隊群隷下に第47護衛隊が新編され「あさぎり」、「さわぎり」とともに編入。

1992年及び1996年環太平洋合同演習 (RIMPAC) に参加。

1997年3月24日、隊番号の改正により第47護衛隊が第6護衛隊に改称。

1998年7月24日から29日にかけて護衛艦「くらま」、補給艦「はまな」とともにロシアウラジオストックを訪問、7月26日に実施されたロシア太平洋艦隊観艦式に参加した。また、7月29日、30日にかけてウラジオストック東方の日本海において初の日露共同訓練が実施され、これに参加した。

1999年3月18日、第2護衛隊群第2護衛隊に編入。

2001年遠洋練習航海に参加。

2002年6月24日沖縄東南東約200㎞を行動中のロシア海軍ヴィシュニヤ型情報収集艦「クリルィ」を発見する。

2004年3月18日練習艦に種別変更され、艦籍番号がTV-3515に変更、練習艦隊第1練習隊に編入され、定係港がとなり、同地に転籍。

2006年、練習艦「かしま」、護衛艦「あまぎり」とともに第56期一般幹部候補生課程卒業生近海練習航海に従事。3月21日江田島湾出港。4月9日から4月19日、東京寄港後北米での練習航海に従事。9月5日、東京帰投。

2010年5月26日東京港・晴海埠頭から「かしま」、「さわゆき」とともに平成22年度遠洋練習航海に出航、航路はアメリカ合衆国ハワイメキシコチアパスポルトガルトルコメルスィンジブチ中華人民共和国の順、10月28日に帰国した[2]

2011年3月16日、護衛艦に再度種別変更され、艦籍番号は護衛艦時代のDD-152に戻った。同日付、護衛艦隊直轄第11護衛隊に編入、定係港が横須賀となり、同地に転籍。

2013年6月14日、「パシフィック・パートナーシップ2013」に参加するため横須賀を出港、6月25日パプアニューギニア バニモに入港、7月6日まで医療活動、文化交流等の活動を行った[3]

2016年2月29日、艦長に防衛大学校女子第1期生である大谷三穂が就任。海上自衛隊初となる女性の護衛艦艦長となった[4][5][6][7]。また24代および26代艦長にも女性が就任している。

2021年9月26日から10月1日にかけて、沖縄南方海空域において護衛艦「きりしま」とともに日米共同訓練を実施した。米海軍からは空母カール・ヴィンソン」、駆逐艦「チャフィー」、巡洋艦「レイク・シャンプレーン」、補給艦「ラパハノック」が参加し、防空戦、対潜戦、洋上補給、通信訓練等を実施した[8]。10月2日及び3日には沖縄南西において護衛艦「いせ」を加え、空母「ロナルド・レーガン」、「カール・ヴィンソン」、英海軍空母「クイーン・エリザベス」などと日米英蘭加新共同訓練を実施した[9]

同年12月22日、伊豆大島東方海域において護衛艦「たかなみ」とともに海上保安庁との共同訓練に参加した。海保からは巡視船ぶこう」、「あぐに」が参加し、情報共有訓練及び巡視船との運動要領に関する訓練を実施した[10]

2022年6月30日、伊豆大島東方海域において、護衛艦「あまぎり」、SH‐60Kとともに海上保安庁との共同訓練を実施した。海上保安庁からは巡視船「あきつしま」・「みやこ」、スーパーピューマ225が参加し、情報共有訓練、護衛艦と巡視船との運動要領に関する訓練を実施した[11]

同年8月13日から24日にかけて、沖縄東方海空域において護衛艦「おおなみ」とともに日米共同訓練を実施した。米海軍からは空母「ロナルド・レーガン」、強襲揚陸艦トリポリ」、ドック型輸送揚陸艦「ニューオーリンズ」、ドック型揚陸艦ラシュモア」が参加し、各種戦術訓練を実施した[12]。同年8月27日には、関東南方海域において、シンガポール海軍フリゲート「イントレピッド」と日シンガポール親善訓練を実施した[13]

2023年5月29日、関東南方海空域においてフランス海軍フリゲート「ロレーヌ」と日仏共同訓練(オグリ・ヴェルニー23-2)を実施した。訓練項目は各種戦術訓練(戦術運動、LINKEX等)、PHOTOEX[14]

同年6月22日、SH-60K哨戒ヘリとともに伊豆大島東方海域において、海上保安庁巡視船「さがみ」と共同訓練を実施した。本訓練は、武力攻撃事態において海上保安庁を防衛大臣の統制下に入れ、住民の避難並びに船舶への情報提供及び避難支援を想定した初めての実動訓練であり、海自と海保との間における情報伝達の要領などについて演練・検証した[15]

2025年3月17日、練習艦「はたかぜ」の除籍にともない再度、練習艦に種別変更[16]。練習艦隊第1練習隊に編入され、定系港が呉に転籍[16]

同年12月10日、広島湾においてベトナム人民海軍フリゲート「チャン・フン・ダオ」と日ベトナム親善訓練を実施した。訓練項目は通信訓練[17]

2026年5月16日から10月24日にかけて、練習艦「かしま」とともに令和8年度遠洋練習航海に参加する[18]。遠洋練習航海部隊として26年ぶりにアメリカニューヨーク寄港し、7月4日にアメリカ合衆国建国250周年を記念し開催された国際観艦式/国際航空観閲式に参加した[19]。7月8日、9日にはニューヨーク沖においてNATO大西洋任務部隊スペイン海軍強襲揚陸艦ファン・カルロス1世」、「カスティーリャ」、フリゲート「ブラス・デ・レゾ」、「レイナ・ソフィア」、補給艦「パティ―ニョ」、オランダ海軍フリゲート「ファン・アムステル」と日NATO共同訓練を実施した[20]

歴代艦長

さらに見る 代, 氏名 ...
歴代艦長(特記ない限り2等海佐
氏名在任期間出身校・期前職後職備考
01山下公正1989.1.25 - 1990.8.12防大11期やまぎり艤装員長佐世保地方総監部管理部人事課長
02帖佐正和1990.8.13 - 1992.3.24防大14期ゆうべつ艦長技術研究本部船舶開発官付
03中島隆之1992.3.25 - 1994.3.24防大14期誘導武器教育訓練隊情報処理科長海上自衛隊第1術科学校教官
兼 研究部員
04今村修二1994.3.25 - 1996.8.19防大15期海上自衛隊第1術科学校総務課長海上幕僚監部副監察官
05一ノ瀬洋一郎1996.8.20 - 1998.8.19防大19期しらせ運用長自衛艦隊司令部
06大平愼一1998.8.20 - 1999.8.19防大24期第3海上訓練指導隊付佐世保地方総監部防衛部
07下出隆敏1999.8.20 - 2000.7.27防大21期護衛艦隊司令部幕僚2000.1.1
1等海佐昇任
08木村豊前2000.7.28 - 2001.10.21防大21期海上自衛隊第1術科学校
教官 兼 研究部員
プログラム業務隊
09中野邦男2001.10.22 - 2003.2.16防大23期第1ミサイル艇隊司令
10肝付隆治2003.2.17 - 2004.3.25防大23期むろと副長第3ミサイル艇隊司令
11工藤修一郎2004.3.26 - 2005.3.24防大28期統合幕僚会議事務局第3幕僚室いかづち艦長
12小沢輝男2005.3.25 - 2007.2.21防大32期海上幕僚監部防衛部運用課海上幕僚監部防衛部装備体系課
13松野征治2007.2.22 - 2008.4.24防大30期海上自衛隊第1術科学校教官しらせ艤装員 
14田中久行2008.4.25 - 2009.3.18防大29期護衛艦隊司令部幕僚いなづま艦長 
15森山 進2009.3.19 - 2010.4.29防大36期護衛艦隊司令部幕僚海上自衛隊第2術科学校研究部員 
16佐藤 誠2010.4.30 - 2011.8.18防大27期護衛艦隊司令部幕僚はるさめ艦長 
17本村信悟2011.8.19 - 2012.8.5 海上自衛隊東京業務隊海上自衛隊幹部学校 
18小宮浩司2012.8.6 - 2013.8.4 海上幕僚監部指揮通信課東京業務隊付
19髙須賀政信2013.8.5 - 2014.7.31防大33期あきづき副長はるさめ艦長
20坂口 淳2014.8.1 - 2015.4.26第一工大護衛艦隊司令部大湊海上訓練指導隊砲雷科長
21橋本聖一2015.4.27 - 2016.2.28神戸市外大
39期幹候
大湊海上訓練指導隊砲雷科長てるづき艦長
22大谷三穂2016.2.29 - 2017.2.28防大40期
(女子1期)
電子情報支援隊研究指導科長
兼 副長
海上自衛隊幹部学校護衛艦初の
女性艦長
23金丸竜平2017.3.1 - 2018.4.1防大42期護衛艦隊司令部幕僚横須賀海上訓練指導隊
24小野小百合2018.4.2 - 2019.3.21防大43期海上幕僚監部人事教育部補任課海上自衛隊幹部学校付女性艦長
2019.1.1
1等海佐昇任
25大浦元靖2019.3.22 - 2021.3.15防大38期ちょうかい船務長
兼 副長
艦艇開発隊
26山内由香子2021.3.16 - 2022.4.7防大47期統合幕僚監部防衛計画部防衛課海上幕僚監部防衛部防衛課勤務女性艦長
2022.1.1
1等海佐昇任
27兼安亮輔2022.4.8 - 2023.4.0護衛艦隊司令部
28籔田周作2023.4.0- 2024.3.0
29木村健太郎2024.3.0- 2025.8.0
30小畑桂子2025.8.0-にちなん艦長
閉じる

ギャラリー

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

Related Articles

Wikiwand AI