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ウミヘビ科

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ウミヘビ科(ウミヘビか)は、爬虫綱有鱗目(ヘビ・トカゲの仲間)に属する科(学名:Hydrophiidae)。現在はウミヘビ類をコブラ科 Elapidae のウミヘビ亜科 Hydrophiinae とする。

概要 ウミヘビ科, 分類 ...
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分布。大西洋には喜望峰近海を流れる冷たい海流の影響で進出できない。また、アフリカ南西部は乾燥しているため、水分不足で生きていけないため、大西洋への進出はできない。
大洋を泳げるセグロウミヘビを除いたウミヘビの活動範囲。

特徴

ウミヘビは海生に適応したヘビで、熱帯から亜熱帯の海域に生息し、回遊する種は亜寒帯の地域まで北上することもある。体型は種類によって異なり、セグロウミヘビのように腹板を持たない種や、エラブウミヘビのようによく陸に上がるために腹板を持つ種などさまざまな種がいる。

鰓を持たないため、水面で肺呼吸し息を止めて水に潜る。また、水中では皮膚呼吸によって、酸素をまかない、二酸化炭素を排出する[2]。気管や肺、赤血球などが陸棲ヘビより発達している。鼻孔には特殊な海綿状組織からなる弁があり、水を遮断する。

ウミヘビは200メートル以上の深さまで潜れることが確認されている[3]。

絶滅したパラエオフィス(英語版)は、全長 8.1‐12.3メートルと推定されている[4]。現存する種では、イエロー・シー・スネーク(英語版)が最長のウミヘビと見られ、3メートル近くなる[3]。

尾は縦に平たくなっており、泳ぐのに適している。泳ぐ際は体を横にくねらせて泳ぐ。また、横縞を持つ種類が多い。これは、ウミヘビがアマガサヘビやサンゴヘビなどの横縞を持つコブラの仲間から進化してきたためであるという説がある。

性質はおとなしい種類が多いが、手で持つと咬まれることがある。

エサなどから塩分を過剰に摂取するため、舌の下部には体内の塩分を排出する後舌下腺(posterior sublingual glands)を持ち、舌の動きで塩分を排出する[5][6]。

ほとんどの種が毒を持ち、餌へのこだわりが強いため、飼育は難しい[7]。

毒

毒ヘビの中でもトップクラスに強い毒を持つ種が多い。ウミヘビ科のヘビは、獲物や敵の神経の放電を塞ぐ神経毒を持ち、咬まれると主に麻痺やしびれが起き、やがて呼吸や心臓が停止して死に至る(ただし、スズメダイ科やハゼ科の魚類の固着性の卵塊を専門に摂食するカメガシラウミヘビ(英語版)[3]とイイジマウミヘビの2種は、毒腺が完全に退化して唾液の毒性も失われているという)。

ウミヘビの場合は海中で咬まれることが多く、放っておくと身動きが取れなくなって溺死してしまう恐れもあるため、速やかに陸もしくは船上に上がることが望ましい。

ほとんどのウミヘビは牙が小さく、咬まれても毒を注入されることは少なく、人間の死亡例は少ない[3]。

感覚器

他の爬虫類と同様に、舌が嗅覚器官となっており(鋤鼻器)、水中の方が匂いの感度が高くなるためか、舌の出す時間は短く、先端のみを出す[5]。

視力がよくないため好奇心から近付いてくることもあるが、人間だと分かった途端に逃げていくことが多い。

視覚は短波長側(青や紫外線など)で捉えられるよう水中に適応している[8]。

分布と進化

東南アジアのフィリピンやソロモン諸島近海のコーラル・トライアングル(英語版)で2,500万年以内に進化を遂げて、太平洋へ進出した。大洋で生息できるのはセグロウミヘビ一種のみで、他の種は浅瀬で生息する。セグロウミヘビは18℃以下の水温では死んでしまうため、喜望峰周辺の水温では棲息できない。またアフリカ南西部は乾燥しており降雨がないため、嵐で海面にできた真水の層から水分を補給するウミヘビでは、水分が得られず生きていくことが出来ないため、大西洋へ進出できない状態となっている[9]。

陸に上がれるのはエラブウミヘビ属の種のみで、他の種は海や淡水から出ることはない[7]。

繁殖

エラブウミヘビ属の1種は胎生と見られているが、それ以外は陸上で卵を産む。それ以外のウミヘビは卵胎生である[10]。

分類

分類・和名は田原(2020)による[11]。分子系統解析により、複数の属がウミヘビ属に統合された。

系統

以下の系統樹はSanders et al.(2012)による[12]。

ウミヘビ亜科
 
 

ミナミウミヘビ属 Aipysurus

 
 

カメガシラウミヘビ属 Emydocephalus

 
 
 
 

ウミコブラ Hydrelaps darwiniensis

 
 
 
 

アラフラウミヘビ Parahydrophis mertoni

 
 

オビウミヘビ Ephalophis greyi

 
 
 
 

コガシラウミヘビ属 Microcephalophis

 
 

ウミヘビ属 Hydrophis

 
 
 
 
 
ウミヘビ属
 
 

ミヤビウミヘビ Hydrophis elegans

 
 

hydrophis brooki

 
 
 
 
 

トゲウミヘビ Lapemis curtus

 
 

hydrophis stricticollis

 
 
 
 
 
 

Hydrophis lapemoides

 
 

ジェルドンクラカケウミヘビ Kerilia jerdonii

 
 
 
 

Hydrophis parviceps

 
 
 

ベルチャーウミヘビ Hydrophis belcheri

 
 
 

クサリウミヘビ Praescutata viperina

 
 
 

マダラウミヘビ Hydrophis cyanocinctus

 
 

Hydrophis coggeri

 
 
 
 
 
 
 
 
 

Hydrophis caerulescens

 
 

セグロウミヘビ Pelamis platurus

 
 
 
 
 

Hydrophis macdowelli

 
 
 

Hydrophis fasciatus

 
 

Hydrophis atriceps

 
 
 
 
 
 

Hydrophis pachycercos

 
 
 

Hydrophis donaldi

 
 
 

Hydrophis obscurus

 
 

イボウミヘビ Enhydrina schistosa

 
 
 
 
 
 
 

Hydrophis ocellatus

 
 
 

Hydrophis lamberti

 
 

クロボシウミヘビ Hydrophis ornatus

 
 
 
 
 

ネジウミヘビ Hydrophis spiralis

 
 
 

Disteira major

 
 
 

ヨウリンウミヘビ Astrotia stokesii

 
 

ツノウミヘビ Acalyptophis peronii

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ウナギ目のウミヘビ科について

魚類のウナギ目には、ダイナンウミヘビやホタテウミヘビが属するウミヘビ科 (Ophichthidae) が存在する。英語でも Snake eel(ヘビウナギ)と通称され、ヘビのように細長い体や獰猛な顔つきが名前の由来であると思われる。

ウナギ目ウミヘビ科の生物は、毒を持たない海水魚の一種(ウナギやウツボの仲間)であり、本項のウミヘビとはまったく別の生物である。

脚注

関連項目

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