エダムチヘビ属

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エダムチヘビ属
生息年代: 漸新世 - 現世, 26.57 - 0 Ma[1]
オオアオムチヘビ Ahaetulla prasina
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: 有鱗目 Squamata
: ナミヘビ科 Colubridae
亜科 : エダムチヘビ亜科 Ahaetuliinae
: エダムチヘビ属 Ahaetulla
学名
Ahaetulla
Link, 1807
英名
Asian vine snakes
Asian whip snakes

エダムチヘビ属(学名:Ahaetulla)は、ナミヘビ科の1つ。アジアに分布し、主に樹上で生活する。細長い体と三角形の頭部、横長の瞳孔が特徴である。主に小型のトカゲを捕食し、上顎の後方に毒腺を持つ後牙類である。

属名はシンハラ語で「目玉をくり抜くもの」を意味し、人間の目をくり抜くという伝説に由来する。この逸話は1685年にポルトガル人旅行者のジョアン・リベイロによって初めて報告されている[2][3]

シンハラ語では「Aheatulla (目玉をくり抜くもの)」と呼ばれ、属名の由来となっている。タミル語では pachai paambu、マラヤーラム語では pachila paambu、テルグ語では Pasarika Paamu、マラーティー語では shelati snake、カンナダ語では Hasiru Haavu として知られる。生息域内では数十の俗称がある[4][5]

  • シンハラ語: ඇහැටුල්ලා
  • テルグ語: పచ్చారిపాము。 పసరికపాము
  • ベンガル語: লাউডগা.
  • オリヤー語: ଲାଉଡଙ୍କିଆ
  • カンナダ語: ಹಸಿರು ಹಾವು、ಹಸಿರು ಬಳ್ಳಿ ಹಾವು。
  • グジャラート語: લીલવણ、માળણ。
  • マラーティー語 हरणटोळ、शेलाटी[6]
  • タミル語: பச்சை பாம்பு
  • マラヤーラム語: പച്ചില പാമ്പ്,കൺകൊത്തി

緑色の種は「green vine snakes」と呼ばれるが、中南米ハラスジツルヘビ英語版も同様の名称で呼ばれる。

分類

ムカシエダムチヘビ英語版が最も近縁な種であり、推定2,657万年前の漸新世中期に分岐した。これらの系統群はクビナガヘビ属英語版姉妹群であり、これら3属を含む系統群はブロンズヘビ属英語版トビヘビ属を含む系統群の姉妹群となる。以下の系統樹では、上記の系統に加えて本属の内部関係を示す[1]

エダムチヘビ亜科英語版
sharpnosed snakes
エダムチヘビ属

オオアオムチヘビ英語版 (側系統)

ブチガシラムチヘビ英語版

オオアオムチヘビ (側系統)

オオアオムチヘビ (側系統)

オオメムチヘビ英語版

オオアオムチヘビ (側系統)

ウロコハナムチヘビ英語版

セイロンチャイロムチヘビ英語版

ハナナガムチヘビ英語版 (側系統)

ハナナガムチヘビ (側系統)

ミャンマーアオムチヘビ英語版

ムカシエダムチヘビ英語版

クビナガヘビ属英語版

broadnosed snakes

ブロンズヘビ属英語版

トビヘビ属

2020年にはハナナガムチヘビ英語版ギュンタームチヘビ英語版、およびセイロンチャイロムチヘビ英語版の分析により、これらの種がいくつかの未記載種またはシノニムとされた種を含む種複合体であることが判明し、ニシマハーラシュトラムチヘビ英語版ファーンズワースムチヘビ英語版マラバルムチヘビ英語版トラバンコアムチヘビ英語版ニシガーツチャイロムチヘビ英語版が記載され、オオハナナガムチヘビ英語版ミナミカルナータカムチヘビ英語版が復活した。ハナナガムチヘビとセイロンチャイロムチヘビは、以前ははるかに広い範囲に分布すると考えられていたが、現在ではスリランカの固有種とされている[7][8]

下位分類

分類には議論があるが、現在は21種が認められている[9]。複数の未記載種が残っている可能性が高い[7]。和名は中井(2021)による[10]

分布

スリランカインドから中国東南アジアの大部分に分布する。スリランカとインドの西ガーツ山脈では多様性が高く、現在記載されている種のうち少なくとも10種がこれらの地域に固有である[9]

形態

細長く伸びた体、非常に長い尾、鋭い三角形の頭部が特徴である。体色は主に緑色だが、黄色、オレンジ色、灰色、茶色など、多様である。黒や白の模様が入る種や、単色の種もいる。両眼視能力が高く、周囲360度を見ることが出来る。爬虫類では珍しく、ヒツジのように横長の瞳孔を持つ[10]

生態

昼行性かつ樹上性の種で、湿潤な熱帯雨林に生息する。主にトカゲヤモリを捕食するが、カエル齧歯類も食べることがある。ミャンマーアオムチヘビは魚類を餌とし、水面に張り出した枝から獲物を捕らえる。毒は素早く移動する獲物を麻痺させる作用がある。胎生である[10]

人との関わり

後牙類であり、顎の後方に毒牙を持つが、人間への害はない。飼育下繁殖はあまり行なわれていない。多湿かつ樹上の生息地と、餌の爬虫類が必要である[13]

出典

参考文献

関連項目

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