ケイローン
ギリシア神話の怪物
From Wikipedia, the free encyclopedia
系譜

ケイローンは一般的なケンタウロスとは出自が異なり、ティーターンの王クロノスとニュンペーのピリュラーの子で[2][3][4]、クロノスは妻レアーの目を逃れるために馬に姿を変えてピリュラーと交わったことから、半人半馬となったという[5]。またドロプスという兄弟がいたともいわれる[3]。ニュムペーのカリクローとの間にヒッペーをもうけた。一説によるとアイアコスの妻でペーレウスとテラモーンの母エンデーイスはケイローンの娘であり[6]、さらに別の説によるとペーレウスと結婚した女神テティスもまたケイローンの娘とされる[7][8][9][10]。
神話
ケイローンはアポローンから音楽、医学、予言の技を、アルテミスから狩猟を学んだという。ケイローンはペーリオン山の洞穴に住み、薬草を栽培しながら病人を助けて暮らした。またヘーラクレースやカストールら英雄たちに請われて武術や馬術を教え、イアーソーンや[11][12]アクタイオーンを養育し[13]、アスクレーピオスには医術を授けた[12][14][15]。アキレウスの師でもあった。弓を持つケンタウロスのモチーフは知恵の象徴であるケイローンに由来している。
ヘーラクレースとケンタウロスたちとの争いに巻き込まれ、ヘーラクレースの放った毒矢が誤ってケイローンの膝に命中し、不死身のケイローンは苦痛から逃れるために、ゼウスに頼んで不死身の能力をプロメーテウスに譲り、死を選んだ。その死を惜しんだゼウスはケイローンの姿を星にかたどり、射手座にしたという[16]。
ダンテの『神曲』「地獄篇」第十二曲においてダンテ及びウェルギリウスと言葉を交わし、ネッソスに地獄の道案内をするよう命じた。
関係者
- 家族
師弟関係
著述家クセノポーンによると、ケイローンはアポローンとアルテミスから狩猟と猟犬について学び、それを生徒である英雄たちに教えたとされる[17]。クセノポーンは、ケイローンに学んだ英雄を次のように列挙している[18]。ビザンツ帝国では、ディオニューソスも弟子としている。
ギャラリー
- 「ケイーロンとアキレウス」(石棺の装飾。トラッチャ、カシリーナ邸、3世紀)
- 「ケイローンに対面するティーターン王とアキレウス」(バロワ美術館)
- ピエール・ピュジェ「アキレウスを導くケイローン」(1690年頃)
- ヨハン・バルタザール・プロバスト「幼いアキレウスを託されるケイローン」 (17/18世紀)
- ポンペオ・バトーニ「ケンタウロスのケイローンの元へアキレウスを引き取りに来たティーターン王 」(1770年)
- ジョヴァンニ・バッティスタ・チプリアーニ「投げ槍を習うアキレウス」 (1776年頃)
- ポンペオ・バトーニ「ケイーロンとアキレウス」
- ベニーニュ・ガグネロー「アキレウスの教育」(1785年)
- ジェームズ・バリー「アキレウスの教育」
- 「若いアキレウスに地理を教えるケンタウロスのケイローン」 (ロサンゼルス郡立美術館)
- 「アキレウスの教育」(リトグラフ、1798年)原作は1782年のジャン=バプティスト・ルニョー作品
- リナルド・リナルディ「アキレウスにキタラの演奏を教えるケイローン」 (1817年)
- オーギュスト=クレマン・クレティエン「アキレウスの教育」(1861年)
- ウジェーヌ・ドラクロワ「アキレウスの教育」(1862年頃)
- マックスフィールド・パリッシュ「イアーソーンと師 」(1909年)
- 「息子アキレウスをケイローンに託すペーレウス」(1921年)
- ジョルジオ・ゾンマー、 エドモンド・ベーレス 「ケイーロンとアキレウス」(20世紀初頭)