ステルコビリン
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| 物質名 | |
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3-[(2E)-2-[ [3-(2-カルボキシエチル)-5- [(4-エチル-3-メチル-5-オキソ-ピロリジン-2-イル)メチル]-4-メチル-1H-ピロール-2-イル]メチリデン]-5- [(3-エチル-4-メチル-5-オキソ-ピロリジン-2-イル)メチル]-4-メチル-ピロール-3-イル]プロパン酸 | |
| 識別情報 | |
| ECHA InfoCard | 100.047.155 |
| MeSH | Stercobilin |
PubChem CID |
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CompTox Dashboard (EPA) |
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| 性質 | |
| C33H46N4O6 | |
| モル質量 | 594.742 g/mol |
ステルコビリン (stercobilin) は、テトラピロール類の胆汁色素であり、ヘムの代謝生成物の最終段階の物質である[1][2]。この物質は、人の大便の茶色のもとであり[1]、1932年に大便から抽出された[2]。ステルコビリン(及び関連したウロビリン)は、河川の糞便汚染の生物化学的マーカーとして活用することができる[3]。
ステルコビリンは、赤血球中のヘモグロビンがヘムに分解されてできる代謝物である[2]。マクロファージが老化した赤血球を分解し、さらに、ヘムがビリベルジンに分解され、ビリベルジンは速やかに遊離したビリルビンに還元される[1]。血流中においてはビリルビンは血漿タンパク質(特にアルブミン)としっかり結びついて肝臓に運ばれる。ビリルビンは、1つか2つのグルクロン酸と結合し、グルクロン酸抱合を受けたビルビリンとなり、胆汁の一部として十二指腸に分泌される[4]。 グルクロン酸抱合を受けた小腸内のビリルビンは、回腸終端部で微生物の酵素によりビリルビンに再変換される[1]。このビリルビンは、腸内細菌により還元されて無色のウロビリノーゲンに変化する[1]。大腸に残っているほとんどすべてのウロビリノーゲンは、ウロビリノーゲンの両端のピロール環が還元されてステルコビリノーゲンに変化し、ステルコビリノーゲンが酸化されて分子中央のメチレン基が二重結合化して共役し、人の大便の茶色のもとであるステルコビリンになる[1]。そしてステルコビリンは、大便として排泄される[4]。大便が空気中に晒されて茶色が濃くなる場合があるが、これは大便中のステルコビリノーゲンが空気中の酸素に酸化されて茶色のステルコビリンに変化するためであると推測される。
