スーザン・ソンタグ
アメリカの作家、映画製作者 (1933-2004)
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生涯

東欧ユダヤ系移民の父ジャック・ローゼンブラット(Jack Rosenblatt)と母ミルドレッド・ヤコブセン(Mildred Jacobsen)の間に、アメリカ国籍者としてニューヨーク市で誕生した。父親は中国で毛皮の貿易会社を経営していたが、スーザンが5歳の時に結核で死去した。その7年後、母は同じ東欧ユダヤ系のネイサン・ソンタグ(Nathan Sontag)と親密関係になった。正式には結婚はしなかったが、スーザンとその妹のジュディスはその義父のソンタグ姓を名乗るようになった。
ソンタグはアリゾナ州ツーソンをへてカリフォルニア州ロサンゼルスで育ち、15歳でノースハリウッド高等学校を卒業後は、学部生としてカリフォルニア大学バークレー校で学び始めたのちシカゴ大学に転校し、学士号を得て卒業[1]。ハーバード大学大学院[1]、オックスフォード大学のセント・アンズ・カレッジ、パリ大学の大学院でそれぞれ哲学、文学、神学を専攻した。
大学院修了後、アメリカユダヤ人委員会の機関誌『コメンタリー』の編集者となったのち、コロンビア大学などで哲学講師となる[1]。そのかたわら、1963年に小説『恩恵者』(The Benefactor)で作家デビュー。1966年には、初の評論集『反解釈』(Against Interpretation)を出版。同作における、写真家ピーター・ヒュージャーが撮影した印象的なカバー写真は、ソンタグが「the Dark Lady of American Letters」としての名声を得るのを後押しした。
2004年12月28日、骨髄異形成症候群の合併症から急性骨髄性白血病を併発し、ニューヨークで死去。71歳没。彼女は30年間、進行性乳癌と子宮癌を患っていた[3]。遺体はパリ・モンパルナスの共同墓地に埋葬された。
親族
シカゴ時代の17歳のとき、ソンタグは社会学者フィリップ・リーフからの熱烈な求婚を受け、結婚。8年の結婚生活を経て、1958年に離婚した。ソンタグは晩年、1989年に出会った写真家のアニー・リーボヴィッツと交際していた。
息子のデイヴィッド・リーフはアメリカの出版社Farrar, Straus and Giroux(FSG)でソンタグの担当編集者となったのち、作家、政策アナリストに転身した。
主な著書(日本語訳)
小説
- 『死の装具』(Death Kit, 1967) 斎藤数衛訳、早川書房〈ハヤカワノヴェルズ〉1970年2月
- 『わたしエトセトラ』(I Etcetera, 1977) 行方昭夫訳、新潮社〈新潮・現代世界の文学〉1981年4月 - 短編集
- 「訪中計画」(Project for a Trip to China)
- 「事情報告」(Debriefing)
- 「アメリカの精霊たち」(American Spirits)
- 「替え玉」(The Dummy)
- 「過去の不満を顧みて」(Old Complaints Revisited)
- 「ベイビー」(Baby)
- 「ジキル博士」(Doctor Jekyll)
- 「案内なしの旅」(Unguided Tour)
- 『火山に恋して - ロマンス』(The Volcano Lover, 1992) 冨山太佳夫訳、みすず書房、2001年4月
- 『夢の賜物』(The Benefactor, 1963) 木幡和枝訳、河出書房新社、2012年1月
- 『イン・アメリカ』(IN AMERICA, 2000) 木幡和枝訳、河出書房新社、2016年5月 - 全米図書賞受賞
評論、エッセイ、講演集
- 『ハノイで考えたこと』(Trip to Hanoi, 1969) 邦高忠二訳、晶文社〈晶文選書〉1969年
- 『反解釈』(Against Interpretation, 1968) 高橋康也、由良君美、海老根宏訳、竹内書店、1971年、のち増訂ちくま学芸文庫、1996年3月
- 『ラディカルな意志のスタイル』(Styles of Radical Will) 川口喬一訳、晶文社〈晶文選書〉、1974年1月、のち新訳完全版『ラディカルな意志のスタイルズ』管啓次郎・波戸岡景太共訳、河出書房新社、2018年12月
- 『アントナン・アルトー論』(Approaching Artaud) 岩崎力訳、コーベブックス、1976年8月、のち改題・改訂『アルトーへのアプローチ』みすず書房〈みすずライブラリー〉、1998年6月
- 『写真論』(On Photography, 1977) 近藤耕人訳、晶文社、1979年4月、のち新版2018年4月
- 『隠喩としての病い』(Illness as metaphor) 冨山太佳夫訳、みすず書房、1982年4月
- 『エイズとその隠喩』(AIDS and its metaphors) 冨山太佳夫訳、みすず書房、1990年
- 『土星の徴しの下に』(Under the sign of Saturn) 冨山太佳夫訳、晶文社、1982年12月、のち改訂みすず書房、2007年8月
- 『この時代に想う テロへの眼差し』(In our time, in this moment) 木幡和枝訳、NTT出版、2002年2月
- 『他者の苦痛へのまなざし』(Regarding the pain of others) 北條文緒訳、みすず書房、2003年7月
- 『良心の領界』(The Territory of Conscience) 木幡和枝訳、NTT出版、2004年3月
- 『同じ時のなかで』(At the same time) 木幡和枝訳、NTT出版、2009年9月
- 『エッセイ集 1 文学・映画・絵画 書くこと、ロラン・バルトについて』冨山太佳夫訳、みすず書房、2009年
- 『エッセイ集 2 写真・演劇・文学 サラエボで、ゴドーを待ちながら』冨山太佳夫訳、みすず書房、2012年
手稿、インタビュー集
- 『私は生まれなおしている 日記とノート 1947 - 1963』デイヴィッド・リーフ編、木幡和枝訳、河出書房新社、2010年
- 『こころは体につられて 日記とノート 1964 - 1980』上・下 デイヴィッド・リーフ編、木幡和枝訳、河出書房新社、2013年 - 2014年
- 『スーザン・ソンタグの『ローリング・ストーン』インタヴュー』ジョナサン・コット編著、木幡和枝訳、河出書房新社、2016年