タインラクアスクス
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| 地質時代 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| 後期三畳紀ラディニアン | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| 分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| Tainrakuasuchus Müller et al., 2025 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| タイプ種 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| Tainrakuasuchus bellator Müller et al., 2025 |
タインラクアスクス[1](学名:Tainrakuasuchus)は、ブラジル南部で化石が発見された、中期三畳紀に生息したポポサウルス上科に属する絶滅した偽鰐類の爬虫類の属[2]。タイプ種タインラクアスクス・ベラトール(Tainrakuasuchus bellator)が知られる[1]。現記載論文の系統解析ではマンダスクスとの姉妹群として配置されている[2]。
タインラクアスクス・ベラトールのホロタイプ標本CAPPA/UFSM 0506はブラジルのパラナ盆地のサンタマリアスーパーシーケンスのPinheiros–Chiniquáシーケンスから産出した[2]。行政区域としてはリオグランデ・ド・スル州のドーナ・フランシスカ市に位置し、発見地点の緯度経度は南緯29°37′35.6″、西経53°22.2′2.8″である[2]。赤みがかった泥岩が特徴的な渓谷で発見されており、露頭は中部三畳系ラディニアン階である[2]。
ホロタイプ標本はコンクリーションから剖出され、サンタマリア連邦大学の古生物学研究支援センターに所蔵された[2]。骨がまとまって産出したこと、また重複する骨が無く、顕著な大きさの差異が見られないことから、これらの骨は同一個体に由来するものと判断されている[2]。当該標本には部分的な下顎、2個数頸椎の、3個の胴椎、および右腸骨が保存されている[2]。
属名はグアラニー語で「歯」を意味する"tain"と「鋭利な」を意味する"rakua"、およびギリシア語で「ワニ」を意味する"suchus"に由来しており、属名全体で下顎に鋭利な歯を持つワニの仲間であることを意味する[2]。種小名bellatorはラテン語で「戦士」や「闘士」を意味しており、2024年リオグランデ・ド・スル水害で被害を受けながらも復興を目指す人々の歴史的な回復力と不屈の精神を表すものである[2]。
特徴
タインラクアスクスのホロタイプ標本は全長2.5 - 3メートル程度の個体に由来したと推定されている[2]。タインラクアスクスは12個の標徴形質の特異的な組み合わせにより他の属種から区別されており、そのうち3個の形質が固有派生形質である[2]。固有派生形質としては、歯骨外側面の背側部に長軸方向に沿う溝が存在していてかつ腹側に棚状構造が発達すること、中部頸椎の神経腔の前側開口部の背側に1個の切痕が存在すること、前部胴椎あるいは中部胴椎の横突起が後側を向いており背側から見てpostzygapophysisの後端に達することが挙げられる[2]。
固有派生形質に該当しない標徴形質としては、歯骨の前後長が背腹高の10倍であること、下顎結合が歯骨の極めて前端にしか存在しないこと、前部頸椎から中部頸椎にかけての椎体が胴椎の椎体よりも前後に長いこと、前部頸椎から中部頸椎のepipophysesがpostzygapophysesから弱く隔てられていること、前部頸椎の神経棘が前後に長いこと、intrapostzygapophyseal laminaが中部頸椎に存在すること、中部頸椎の神経棘が遠位に拡大していてその前縁が後縁よりも広いこと、腸骨が垂直方向の稜を持たない(preacetabular alaとpostacetabular alaが区分されない)こと、腸骨のischial peduncleの腹側面を内側から隔てる1個の切痕が存在することが挙げられる[2]。
タインラクアスクスのホロタイプ標本は腸骨の背側に発達した筋痕が存在し、また椎骨は椎体と神経棘とが癒合しているように見える[2]。これらの特徴は標本が幼若個体でなく成熟個体であることを示唆するが、標本の個体が生時において最大サイズに達していたか否かは不明である[2]。同一の発掘サイトから2025年時点で研究が進められている化石が産出しており、もしこれがタインラクアスクスのものであれば、ホロタイプの個体の2倍近い全長を持つ個体が存在したことになる[2]。