ドルイド (ダンジョンズ&ドラゴンズ)

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ドルイドは、ファンタジーロールプレイングゲームダンジョンズ&ドラゴンズ』(D&D)に登場するキャラクタークラスの一つ[1][2]

ドルイドは自然をテーマとした魔法を操る。ドルイドはクレリックと同様に呪文を使えるが、クレリックとは異なりアンデッドに対する特殊能力を持たず、一部の版では金属製の鎧を使用できない。ドルイドは様々な動物形態へ変身する独自の能力を持ち、自然環境下で役立つ様々な特性を備えている。

ドルイドは、キリスト教以前のケルトの司祭である「ドルイド」に由来する名称である[3][4]。マイケル・トレスカは著書『The Evolution of Fantasy Role-Playing Games』(2014)において、「歴史的にドルイドは木々を自然の精霊として崇拝していた。[中略] 動物化は広く見られ、ドルイドがあらゆる動物に変身することを正当化するほどであった。[中略] 『D&D』で特に欠けているのは、ドルイドの儀式における生贄の役割である」と指摘している[4]

出版物での歴史

Original Dungeons & Dragons

「ドルイド」は、1975年の『OD&D[注 1]』のサプリメント『Supplement I: Greyhawk』に登場したが、プレイヤー・キャラクターとしては扱われなかった。1976年のサプリメント『Eldritch Wizardry』において、初めてプレイヤー・キャラクター・クラスとして登場した[4][5]

Dungeons & Dragons Basic set

「ドルイド」は、『D&D Basic set[注 2]』で利用可能なクラスであり、『ダンジョンズ&ドラゴンズ・コンパニオン・セット』で導入された。ドルイドは特別な行動規範に従うクレリックであり、中立の属性を維持する。その代わりに、いくつかの特殊能力と追加の呪文を得る。

Advanced Dungeons & Dragons第1版

「ドルイドは」、『AD&D[注 3]第1版』の『プレイヤーズ・ハンドブック(『PHB』)』で利用可能なクラスの一つであった[6]。5つのサブクラスの1つであり[7] クレリックのサブクラス[8]として登場した。当初、ドルイドは武器と防具の選択が非常に制限されており、金属の鎧は一切着用できず、使用可能な武器も限られていたが、サーベルとクロスボウは含まれていた。また、属性は“真なる中立”であり[4]マジックユーザー[注 4]よりも1日あたりの呪文使用回数が多く、クレリックよりも速い速度で呪文を使うことができた。さらに、回復呪文と攻撃呪文の両方(ただし異なるレベル)を使用可能であった。本質的に、能力と役割の面でクレリックとマジックユーザーの中間に位置し、異なる特殊能力を有していた。ドルイドの生活規範や高レベル能力を定めた社会規則も存在した。高レベルに到達するには、より高位のドルイドを戦闘で倒す必要があり、これを達成すると異なる称号(「大ドルイド(Archdruid)」など)を得て、下位ドルイドを従わせることができた。後のサプリメント『Unearthed Arcana』では、様々なエレメンタルやパラエレメンタルの召喚能力、元素界や影界など様々な次元界への侵入と生存能力など、ドルイド向けの高レベル能力が複数追加された。

Advanced Dungeons & Dragons第2版

『AD&D第2版』の『PHB』によれば、「ドルイド」はローマ帝国時代のヨーロッパにおける歴史上のドルイドを大まかに模したものであり、部族民に大きな影響力を持つ首長の顧問として活動していた[9]

AD&D第2版では、ドルイドは「専門職のプリースト」、すなわち特定の神話体系のプリーストの一例として提示され、呪文や能力、精神によって区別されていた。呪文発動の面では、クレリックに近くなった。クレリックと同等の速度・レベルで呪文を修得可能となり、発動時間も同一となった。『Unearthed Arcana』で導入された特定の高レベル能力(影の次元界への進入能力など)も削除(または無視)された。『The Complete Druid's Handbook』(1994)では、ドルイドの社会、魔法の森、クラス・キット[注 5]、薬草の知識など、ドルイドに関する詳細な情報が追加された。

Dungeons & Dragons第3版

「ドルイド」は、『D&D第3版[注 6]』の『PHB』(2000)に収録されたクラスの一つである。D&D第3.5版では、ドルイドは様々な武器の使用が可能だが、金属製の鎧を装着すると、呪文発動能力や動物形態への変身能力を1日間失う。属性制限により、ドルイドは少なくとも一方の属性軸(善/悪か秩序/混沌)において、中立を維持することが求められる。つまり、自然界の均衡と非道徳的・公平な性質への信仰を反映し、“混沌にして中立”、“秩序にして中立”、“中立にして善”、“中立にして悪”、“真なる中立”に限定される。ドルイドは特別な動物の仲間を得る能力も獲得した。その他の能力も追加・修正されている。例えば、準備した呪文を自発的に変換し、一時的だが忠実な味方となる動物を召喚できる。

第3版『PHB』では、ドルイドは単一の動物形態に限定されていた。第3.5版では状況に応じた適切な動物形態を選択できるよう、大幅に自由度が拡大された。高レベルではエレメンタルへの変身さえ可能となる。動物コンパニオンの定義も第3.5版でより明確化された[10]

Dungeons & Dragons第4版

「ドルイド」は、『プレイヤーズ・ハンドブックII 第4版』で『D&D第4版』に導入された。「原始」のパワー源を持ち[注 7]、役割は「制御役」である[注 8]。単純武器と軽装鎧に習熟し、スタッフとトーテムを道具として使用する。パワー攻撃とダメージ・ロールには、通常【判断力】を用いる。また全ての「原始」のクラス同様、その能力は「evocations」と呼ばれる。

大半のクラスとは異なり、ドルイドは3つ目の無限回攻撃パワー[注 9]を習得可能だが、少なくとも1つ、最大2つの「Beast Form」キーワードを持つ無限回攻撃パワーを持っている必要がある。『PHB2』で提示された2つのドルイド構築は、それぞれ2つの二次的役割に重点を置いている。「Guardian」は指揮役を志向し、耐久力と遠隔evocationsに重点を置く。クラス特徴「Primal Guardian」を取得すると、軽装鎧着用時のAC判定において、【敏捷力】または【知力】ボーナスの代わりに耐久力ボーナスを使用可能となり、さらに多くのドルイドevocationsに耐久力に基づく追加効果が付与される。「Predator」はより撃破役となり、【敏捷力】と近接攻撃・短距離evocationsを重視する。クラス特徴「Primal Predator」を取得すると、軽装鎧着用時の機動性が向上し、一部のドルイドevocationsに【敏捷力】に基づく追加効果が付与される。

全てのドルイドは「Wild Shape」を保有する。これは、通常形態と野獣形態を切り替えられる無限回パワーである。野獣形態中は武器を使用できず、「Beast Form」キーワードを持たない武器・道具攻撃能力も使用不可となる。クレリックやウィザード同様、ドルイドはボーナス特技として「Ritual Caster」を獲得する。

Dungeons & Dragons Essentials

ルールブック『ヒーローズ・オヴ・ザ・フォーゴトン・キングダム 忘れられた国の勇者(Heroes of the Forgotten Kingdoms)』では、ドルイドの再編集版「センチネル」が紹介された。

Dungeons & Dragons第5版

「ドルイド」は、『D&D第5版』の『PHB』(2014)に基本クラスとして収録されている[11]。この版では、ドルイドは神聖魔法を使用する。ドルイドの呪文は主に自然との交感、天候の解釈や操作、生物や植物との意思疎通などに特化している。ドルイドは、クレリックと一部の治療呪文などを共有している。また、自然の力を用いた攻撃呪文も多数有しており、雷雨を呼んだり、野生動物を召喚して戦わせたりする[12][13]。さらに「自然の化身」という、変身能力などの特殊能力も得るが、これらは呪文としては扱われない[12][14]

『PHB』には、「土地の円環」と「月の円環」という、2つのドルイドのサブクラスが収録されている[12][15][16]。第5版の発売以降に出版された複数のソースブックにより、ドルイドの円環の選択肢は拡充されている。『ザナサーの百科全書(Xanathar's Guide to Everything)』(2017)では、「夢の円環」と「群導く者の円環」が追加された。『Guildmasters' Guide to Ravnica』(2018)では「胞子の円環」が追加され、これは『ターシャの万物釜(Tasha's Cauldron Of Everything)』(2020)で再収録され、新たに「星々の円環」と「山火事の円環」も追加された[15][16][17]

特定の世界設定において

ダーク・サン

ドルイドは、特定のオアシスやその他の地理的場所の本質に結びついている[18]

評価

脚注

関連項目

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