フォルティフォルケプス
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| フォルティフォルケプス | |||||||||||||||
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フォルティフォルケプスの復元図 | |||||||||||||||
| 保全状況評価 | |||||||||||||||
| 絶滅(化石) | |||||||||||||||
| 地質時代 | |||||||||||||||
| 古生代カンブリア紀第三期 (約5億1,800万年前)[1] | |||||||||||||||
| 分類 | |||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||
| Fortiforceps Hou & Bergström, 1997 [2] | |||||||||||||||
| タイプ種 | |||||||||||||||
| Fortiforceps foliosa Hou & Bergström, 1997 [2] |
フォルティフォルケプス(Fortiforceps[2])は、約5億年前のカンブリア紀に生息したメガケイラ類[4]の化石節足動物の一属。頑丈な大付属肢と扇形の尾をもつ、中国の澄江動物群で見つかった Fortiforceps foliosa という1種のみによって知られる[5]。
形態

- 2020年までの見解に基づいたフォルティフォルケプスの全身復元図。背板は2列の突起が走り、頭部の前端には1対の触角様の構造体がある。
体は短い頭部と20節以上に分かれた胴部からなり、体長は付属肢を除いて約4cmに及ぶ[5]。頑丈な大付属肢・扇形の尾部・および胴部の両背側に並んだ突起が特徴的である[3]。
頭部
頭部(head)は短い背甲(carapace)に覆われ、後側には2本の溝がある[3]。背甲の前端には「anterior sclerite」という1枚の小さな甲皮があり、眼柄に付属した大きな複眼と「frontal protuberances」という触角様の構造体はその近くに配置される[6][3]。最初の付属肢(関節肢)である大付属肢(great appendage)は柄部が頑丈で、先端の4肢節は噛み合わせた4本の爪となり[2][5]、縁に鋸歯が並んでいる[7]。大付属肢の柄部の構成については、2肢節(短い第1肢節+頑丈な第2肢節[8])と1肢節のみ(前述の「第1肢節」を節間膜と見なす[3])という2つの解釈がある。大付属肢の直後は胴部のものと同形の付属肢が複数対あるが、これは文献によって3対[5]もしくは2対[3]と解釈される。
触角様の構造体
本属の中で、大付属肢の直前にある「frontal protuberances」という触角様の構造体の正体が特に疑問視される[9]。この構造体の本質は、メガケイラ類の基本体制の解釈に影響を与える可能性がある(詳細はメガケイラ類#大付属肢の対応関係を参照)[9]。原記載の Hou & Bergström 1997 ではこれは中大脳性(第1体節由来)の第1触角と解釈された[2]が、Chen et al. 2004 ではこの構造体の存在自体が否定的とされる[10]。後に新たな研究によってこの構造体の存在が確定的になった[6]が、付属肢のような分節がなく、メガケイラ類の大付属肢も中大脳性の付属肢だと判明した[11]ため、これは付属肢として認められにくい[9]。似たような構造体をもつ他のメガケイラ類は、Kootenichela deppi と Worthenella cambria が列挙される[9]。
胴部
胴部(trunk)は20-22節の胴節からなり、各胴節は背腹に1枚の背板(tergite)と、縁に剛毛がある葉状の外肢(exopod)と細長い内肢(endopod)でできた1対の二叉型付属肢がある[2][3]。Hou & Bergström 1997 では背板は単調で、内肢は15節の肢節をもつと解釈された[12][5]。しかし Aria et al. 2020 の再記載では、それぞれの背板の両背側には後ろ向きに突き出した突起があり、内肢は7節の肢節のみをもつとされる[3]。尾部はよく発達した尾扇(tail fan)で、3つの平たい構造体からなり、そのうち中央の部分はさらに横で3枚に分かれたような細い長方形で、左右の部分は葉状に広がる[2][3]。尾扇のうち中央の部分は尾節(telson)で、左右の部分は付属肢[5]もしくは背板[3]由来と考えられる。

