プシュパ 君臨
From Wikipedia, the free encyclopedia
| プシュパ 君臨 | |
|---|---|
| Pushpa 2: The Rule | |
| 監督 | スクマール |
| 脚本 |
スクマール シュリーカーント・ヴィッサ(台詞) |
| 製作 |
Y・ナヴィーン Y・ラヴィ・シャンカル |
| 出演者 |
アッル・アルジュン ラシュミカー・マンダンナ ファハド・ファーシル ジャガパティ・バーブ スニール ラオ・ラメシュ |
| 音楽 | デーヴィ・シュリー・プラサード |
| 撮影 | ミロスワフ・クバ・ブロジェク |
| 編集 | ナヴィーン・ヌーリ |
| 製作会社 |
マイトリ・ムーヴィー・メイカース スクマール・ライティングス |
| 配給 |
|
| 公開 |
|
| 上映時間 |
200分(劇場公開版[1]) 222分(リローデッド版) |
| 製作国 |
|
| 言語 | テルグ語 |
| 製作費 | ₹4,000,000,000 - 5,000,000,000[2][3] |
| 興行収入 | ₹16,420,000,000 - 18,000,000,000[注釈 1] |
| 前作 | プシュパ 覚醒 |
『プシュパ 君臨』(プシュパ くんりん、Pushpa 2: The Rule)は、2024年のインドのテルグ語アクションドラマ映画[7]。「プシュパシリーズ」の第2作であり、前作『プシュパ 覚醒』で紅木の密輸組織の首領となった主人公プシュパと、彼と対立するシェーカーワト警視との抗争が描かれる。前作に引き続き監督・脚本はスクマールが務め、アッル・アルジュン、ラシュミカー・マンダンナ、ファハド・ファーシル、ジャガパティ・バーブ、スニール、ラオ・ラメシュが出演している。製作費として40億から50億ルピーの費用が投じられ[2][8]、インド映画で最も高額な製作費が投じられた作品の一つとなったほか、上映時間も200分(劇場公開版)、222分(リローデッド版)となり歴代最長作品の一つにもなっている[9]。
2024年12月5日に2D・IMAX・4DX・D-BOX・ICE形式で公開され、批評家からはキャストの演技やカメラワーク、アクションシーンが高く評価される一方、脚本や上映時間の長さについては批判された。また、商業面では160億から180億ルピーの興行収入を記録するヒット作となり、インド映画歴代国内興行成績第2位、海外市場の興行収入を含めたインド映画歴代興行成績第3位にそれぞれランクインしている[注釈 1]。
インドから紅木を積んだコンテナ船が横浜港に到着し、港湾作業員たちが荷下ろしを進める中、コンテナの中から不審な男が現れたため、現場は騒然とする。男は「プシュパ」と名乗って積み荷の代金を要求し、紅木の取引を行っていたヤクザと交戦するが、銃撃され海に転落する。プシュパが海中に姿を消す中で、これまでの経緯がフラッシュバックする。
紅木の密輸組織の首領となったプシュパは州内でも一目置かれる実力者となったが、彼に侮辱されたシェーカーワト警視はプシュパの台頭を快く思わず、密輸の摘発に躍起になっていた。そんな中、妻シュリーヴァッリから「州首相とツーショット写真を撮ってきて欲しい」と頼まれたプシュパは、組織の後ろ盾であるシッダッパ議員の仲介でナラシンハ・レッディ州首相と面会するが、「密輸業者とは写真は撮れない」と拒否されてしまう。その際、妻を引き合いに侮辱されたことに腹を立てたプシュパは、ナラシンハ・レッディを失脚させて、シッダッパを新たな州首相に擁立することを決意する。彼は中央政府のプラタープ・レッディ国務大臣を味方に引き込むことに成功し、さらに州議員を買収するための資金を確保するため、大物バイヤーのハミードとの間で紅木2000トンの取引を行い、500億ルピーを手に入れようと画策する。そんな中、首領の座を奪われたマンガラム・シュリーヌと、彼の妻で弟をプシュパに殺されたダクシャがシェーカーワトと手を組み取引の妨害を図り、その中で組織の構成員がシェーカーワトに殺されてしまう。組織に動揺が広がる中、シッダッパが仲介に乗り出し、プシュパがシェーカーワトに謝罪することを条件に両者の和解を実現させる。しかし、謝罪させられたことに不満を感じたプシュパは態度を豹変させて再びシェーカーワトを侮辱し、両者の対立は決定的なものとなる。シェーカーワトは密輸を阻止するため州境を封鎖して紅木の押収に成功するが、押収したのは紅木に似ているが市場価値がほとんどない木材「サンドラ」であることが判明する。シェーカーワトは検査員の調査を誤魔化すため、シュリーヌから紅木を融通してもらい難を逃れ、メディアが「押収された紅木は本物である」と報じたことで組織の幹部たちはプシュパに疑問を抱くようになる。幹部たちは紅木の隠し場所を教えるようにプシュパに要求し、彼は信頼のおけるジャッカ・レッディにのみ隠し場所を伝え、ジャッカ・レッディはハミードと共に隠し場所に向かう。
同じころ、プシュパは家族を連れてガンガンマ・ジャータラの祭典に参加し、そこでシュリーヴァッリが妊娠したことが判明する。プシュパは喜ぶ一方、「姓を持たない自分に息子が生まれたら、息子に不憫な思いをさせてしまう」と苦悩する。そんな中、姪のカヴェリが青年たちに襲われ、プシュパは青年たちを成敗して彼女を救うが、そこにカヴェリの父で異父兄のモーハンが現れてプシュパを侮辱する。夫を侮辱されたシュリーヴァッリは激怒し、姓以外に誇るものがないモーハンに対してプシュパが持つ影響力の偉大さを語り、その場を後にする。数日後、シェーカーワトはジャッカ・レッディを追跡してラーメーシュワラムに向かい、紅木の押収を試みるが失敗し、プシュパは紅木をスリランカに持ち出すことに成功する。しかし、警察の追跡を振り切ろうとしたジャッカ・レッディの車が事故を起こし、彼は死んでしまい、ハミードも重傷を負ってしまう。シェーカーワトはハミードを尋問し、プシュパが紅木を日本に密輸し、ハワラを通じて代金を受け取ることを聞き出す。ハミードはプシュパに代金を届ける日本人ブローカーの名前を告げようとするが、直前にシェーカーワトによって殺されてしまう。日本人ブローカーとの唯一の橋渡し役だったハミードが死んだことで、プシュパは日本との連絡手段を失ってしまい、日本からの代金を受け取れなくなってしまう。事態を重く見たプシュパは積み荷に紛れ込み、事実を確認するため単身日本に向かう。
回想が終わり、物語は日本に移る。ヤクザに捕まったプシュパは大物ヤクザのヒロシの前に突き出されるが、彼が紅木の取引相手だと知ったヒロシはプシュパに非礼を詫びて代金を支払う。ヒロシは仲介人を介さずにプシュパと直接取引を行うことを提案し、プシュパは日本との強固なパートナー関係を構築することに成功する。資金確保に成功したプシュパは買収工作を進め、シッダッパを州首相とする新政権を発足させることに成功し、自宅に彼を招いてシュリーヴァッリとの約束を果たした。その後、プシュパはジャッカ・レッディのもとを訪れてジャーリの死を詫びるが、ジャッカが自分への敵愾心を抱き続けていることを確認し、いずれ対決することを告げて立ち去る。一方、紅木の押収に失敗したシェーカーワトは追い詰められ、証拠隠滅のためにサンドラに火を放ち、燃え盛る保管庫の中に身を投じる。プシュパの影響力が拡大する中、ガンガンマ・ジャータラで成敗された青年たちによってカヴェリが誘拐される事件が発生し、激怒したプシュパはチットゥール県を封鎖して青年たちを捜索する。しかし、主犯の正体がプラタープ・レッディの甥ブッガ・レッディであることが判明し、シッダッパは事件から手を引くようにプシュパを説得するが、怒りの収まらないプシュパは説得を無視してブッガの隠れ場所に乗り込む。説得に失敗したシッダッパはケーシャヴァたちにプシュパの後を追わせ、同時にブッガから連絡を受けた父スッバ・レッディも手下を引き連れて隠れ場所に向かう。ブッガと対峙したプシュパは、カヴェリを取り戻すためブッガたちの要求に従おうとするが、彼らがカヴェリに危害を加えようとしたため激怒し、ケーシャヴァたちの制止を振り切ってブッガたちを皆殺しにする。さらに、息子の死を知って激怒したスッバ・レッディがカヴェリを襲おうとしたため、彼もプシュパに殺されてしまう。
事件の解決後、モーハンがプシュパ邸を訪れ、これまでプシュパと彼の母パールヴァタンマに対して行ってきた非礼を詫び、和解の証としてカヴェリの結婚式にプシュパ一家を招待し、話を聞いたプシュパは、自分たちがモッレーティ家の一員として受け入れられたことに涙を流す。同じころ、弟スッバと甥ブッガを殺されたプラタープ・レッディはプシュパへの復讐を決意し、彼と敵対するシュリーヌ夫妻、ジャーリ・レッディ、チェンナイ・ムルガンと手を結ぶ。カヴェリの結婚式場を訪れたプシュパは異母兄モーハン、クリシュナと和解して家族団欒の時を過ごすが、直後に式場に仕掛けられていた爆弾が爆発する。式場が爆炎に包まれる様子を眺める男の姿が映し出され、物語は第3作『Pushpa 3: The Rampage』へと続く。
キャスト
- プシュパ・ラージュ - アッル・アルジュン
- シュリーヴァッリ - ラシュミカー・マンダンナ
- バンワル・シン・シェーカーワト警視 - ファハド・ファーシル
- コーガタム・ヴィーラ・プラタープ・レッディ国務大臣 - ジャガパティ・バーブ
- マンガラム・シュリーヌ - スニール
- ブーミレッディ・シッダッパ・ナーイドゥ議員 - ラオ・ラメシュ
- ジャーリ・レッディ - ダナンジャヤ
- クッパラージ警部補 - ブラフマージー
- モッレーティ・モーハン・ラージュ - アジャイ
- K・V・M・ナラシンハ・レッディ州首相 - アードゥカラム・ナレーン
- ダクシャヤーニ(ダクシャ) - アナスーヤ・バラドワージ
- パールヴァタンマ - カルパ・ラター
- コーガタム・スッバ・レッディ - アーディティヤ・メーノーン
- コーガタム・ブッガ・レッディ - ターラク・ポンナッパ
- ハミード - サウラブ・サチデーヴ
- 日本語通訳 - サティヤ
- ジャッカ・レッディ - シャンムク
- 組織のメンバー - ムラリダール・ガウダ
- ケーシャヴァ - ジャガディーシュ・プラタープ・バンダーリ
- モッレーティ・カヴェリ - パヴァニ・カラナム
- カヴェリの母/モーハンの妻 - ビンドゥ・チャンドラマウリ
- ムニラトナム - ダヤナンド・レッディ
- チェンナイ・ムルガン - マイム・ゴーピ
- モッレーティ・クリシュナ・ラージュ - シュリーテージ
- ミンヌ・ウマ・デーヴィ - ディヴィ・ヴァディティヤ
- ハミードのガールフレンド - アーンチャル・ムンジャル
- ヒロシ - ヴィタヤ・パンスリンガム
- ブッガの仲間 - キッリ・クランティ
- 「Kissik」歌曲シーン出演 - シュリーリーラ(アイテム・ナンバー)
製作
企画

『プシュパ 覚醒』公開に先立ち、物語が二部作構成であり、2021年に前編、2022年に後編が公開されることが明かされた[10]。当初、後編の撮影は『プシュパ 覚醒』と同時並行で行われ、10パーセントほどの撮影が終了していたが、監督のスクマールがストーリーの変更を決定し[11]、2022年7月までに脚本の執筆が完了した[12]。2021年12月17日に『プシュパ 覚醒』の公開が始まり、物語終盤で後編のタイトルが『プシュパ 君臨』であることが明かされ、同日にはハイデラバードで『プシュパ 君臨』のムフラト・ショットに先立ち、キャスト・スタッフが出席してプージャが執り行われた[13][14]。
脚本はスクマールが手掛けたほか、台詞はシュリーカーント・ヴィッサが手掛けている[15]。主要スタッフは『プシュパ 覚醒』から引き続きミロスワフ・クバ・ブロジェク(撮影監督)、カールティク・シュリーニヴァース(編集技師)、ルーベン(編集技師)、ラーマクリシュナ・サッバーニ(プロダクションデザイナー)、モーニカー・ニゴートレー(プロダクションデザイナー)、レスル・プークティ(音響監督)、ヴィジャイ・クマール(音響監督)が起用され[16][17]、このほかに衣裳デザイナーとしてディーパリ・ヌールとシータル・シャルマ、キャラクターデザイナーとしてプリーティシール・シンが起用され、スタント監督にはピーター・ハイン、ケチャ・カンパクディー、ドラゴン・プラカーシュ、ナバカンタが起用され、振付師としてプレム・ラクシータ、ガネーシュ・アーチャーリヤ、シェーカル、ヴィジャイ・ポーラーキシュラシュティ・ヴァルマが参加している[18]。
キャスティング
主要キャストとしてアッル・アルジュン、ファハド・ファーシル、ラシュミカー・マンダンナ、ダナンジャヤ、ラオ・ラメシュ、スニール、アナスーヤ・バラドワージ、アジャイが引き続き出演するほか、2023年4月にジャガパティ・バーブが重要なキャラクターとして出演することが発表された[19]。ケーシャヴァ役のジャガディーシュ・プラタープ・バンダーリについては、2023年11月23日に自殺した女性アーティストに対する自殺教唆の容疑で逮捕・拘留されたことで出演が危ぶまれていたが、2024年2月に保釈が認められたことで引き続き出演することが発表された[20]。このほか、新規キャストとしてサウラブ・サチデーヴ、ターラク・ポンナッパ、サティヤ、アーディティヤ・メーノーンが起用されている[21][22]。また、アイテム・ナンバーの候補としてマライカ・アローラ、トリプティ・ディムリ、ジャーンヴィ・カプール、ディシャ・パタニ、シュラッダー・カプールの名前が報じられたものの[23][24][25]、最終的にはシュリーリーラが起用された[26][27]。
撮影
2022年10月30日にハイデラバードでテスト撮影を皮切りに主要撮影が始まり[28][29]、2023年1月にヴィシャーカパトナムで撮影が行われ[30]、3月にはベンガルールで撮影が行われた[31]。この時期に「スクマールが映像の出来栄えに不満を感じて撮影が中断された」という憶測が流れたが、数日後には撮影が再開されている[32][33]。4月にはオリッサ州マルカンギリで森林地帯のシーンが撮影され[34]、同月からジャガパティ・バーブが撮影に合流した[35]。5月にはファハド・ファーシルが撮影に合流し、6月からはラシュミカー・マンダンナが合流している[36][37]。同月3日には撮影スタッフやキャストを乗せたバスがヴィジャヤワーダ=ハイデラバード高速道路で事故に遭い、2人が負傷している[38]。その後、7月にはヴィシャーカパトナム港でスタントマン50人を動員したアクションシーンの撮影が行われ[39]、8月からはラモジ・フィルムシティで撮影が行われた[40][41]。11月からハイデラバードで撮影が再開されたが[42]、12月にアッル・アルジュンの「健康上の問題」で撮影が中断された[43]。
2024年3月にはヴィシャーカパトナムとヤガンティ寺院で撮影が行われ[44][45]、ガンガンマ・ジャータラの祭礼及びアクションシーンの撮影では5億から6億ルピーの費用が投じられたという[46][47]。3月にはハイデラバードで水中シーンの撮影が行われている[48]。スクマールはエンディングの情報が漏洩することを避けるため複数のエンディングを撮影し、どのカットが最終的に使用されるか分からない状態にしたほか、撮影現場では機密保持のため携帯電話の使用を禁止したという[49][50]。また、7月には「スクマールとアッル・アルジュンの意見対立が原因で撮影が中断した」という憶測が流れたが[51][52]、間もなくハイデラバードで撮影が再開されている[53][54][55]。日本とマレーシアのシーンはロケーション撮影を予定していたが、時間的・資金的な制約から断念し、ラモジ・フィルムシティに1990年代から2000年代の両国をイメージした撮影セットを建設して撮影が行われた[56]。8月にクライマックスシーンの撮影が始まり[57][58]、11月にはハイデラバードでシュリーリーラが出演する歌曲シーンの撮影が行われ[59][60]、同月下旬までにすべてのシーンの撮影が完了した[61][62][63]。
ポストプロダクション
VFXはマクタVFXが手掛け、同社のR・C・カマラカンナンが視覚効果スーパーバイザーを務めている[64]。音響デザイナーはレスル・プークティとヴィジャイ・クマールが務め[65]、シュレイヤス・タルペードとジス・ジョイがそれぞれヒンディー語版・マラヤーラム語版でアッル・アルジュンの吹き替えを担当している[66][67]。2024年5月にルーベンとカールティカ・シュリーニヴァースがスケジュールの都合と創作上の意見の相違を理由に降板し、代わりにスクマール監督作品への参加経験のあるナヴィーン・ヌーリが起用された[68][69]。同年10月までに前半パートの編集作業が終了し[70][71]、同年11月までにラシュミカー・マンダンナの吹き替え作業が終了している[72]。
2024年11月下旬までにファイナルカットの編集作業が終了し、中央映画認証委員会にフィルムが提出された[73]。同月28日に「U/A」認証を受けた『プシュパ 君臨』の上映時間は200分となったが、複数の台詞と暴力的なシーンのカットを指示されている[74]。
音楽
背景音楽とサウンドトラックの作曲はデーヴィ・シュリー・プラサードが手掛け、作詞はチャンドラボースが手掛けている[75][76]。また、背景音楽の一部はサム・C・Sが作曲しており[77]、このほかにタマン・Sも作曲していたが、最終的にデーヴィ・シュリー・プラサードとサム・C・Sの作曲した楽曲が採用されている[78]。オーディオ権はT-Seriesが6億5000万ルピーで取得し[79]、2024年5月1日にファーストシングル「Pushpa Pushpa」がリリースされた[80]。同月29日にセカンドシングル「Sooseki (The Couple Song)」[81]、11月24日にサードシングル「Kissik」[82]、12月1日にフォースシングル「Peelings」がそれぞれリリースされている[83]。12月5日にはサウンドトラック・アルバムとフィフスシングル「Gango Renuka Thalli」が同時にリリースされた[84][85]。
マーケティング
2023年4月8日、アッル・アルジュンの誕生日に合わせてファーストルックポスターと特報映像が公開され[86][87]、2024年4月8日にはティーザー映像が公開された[88][89]。また、10月24日にはハイデラバードで製作会見が行われ、『プシュパ 君臨』の公開日が発表された[90][91]。
プロモーション活動はパトナ・コルカタ・チェンナイ・コーチ・ベンガルール・ムンバイ・ハイデラバードで展開された[92][93]。2024年11月17日にパトナのガンディー・マイダーンで開催されたプロモーション・イベントで予告編が公開され[94][95]、同月24日にはチェンナイのシュリー・サーイ・ラーム工科大学でプレリリース・イベントが開催され[96]、同月27日にはコーチでもプレリリース・イベントが行われた[97]。同月29日にはムンバイのJWマリオット・サハールで記者会見が行われ[98]、12月2日にはユースフギューダでプレリリース・イベントが開催され[99]、同月7日と12日にはハイデラバードとニューデリーで特別記者会見が行われた[100][101]。2025年2月9日には大ヒット御礼イベントが開催された[102][103]。
公開
劇場上映
2024年12月5日に2D・IMAX・4DX・D-BOX・ICE形式で公開され[104][105]、テルグ語版に加えてヒンディー語版・タミル語版・カンナダ語版・マラヤーラム語版も同時上映された[106]。3D版も同時に上映される予定だったが延期され、同月13日から上映された[107]。当初の公開日は独立記念日に合わせて2024年8月15日を予定していたが[108][109]、撮影とポストプロダクションの遅れから12月6日に延期され[110][111]、最終的に同月5日に公開された[112][113]。『プシュパ 君臨』は汎インド映画として初めてベンガル語吹替版が上映される予定だったが[114][115]、最終的には公開されなかった[116]。
海外市場を含めて1万2000スクリーンで上映され[117][118]、インド国内の上映数は6500スクリーンであり、このうちヒンディー語吹替版は歴代最大規模となる4500スクリーンで上映された[119]。海外市場では5000スクリーン以上で上映され、2026年1月16日から日本でも上映が始まり、アッル・アルジュンが初日舞台挨拶のために来日している[120][121]。また、2025年1月7日から20分間の追加映像が収録されたリローデッド版が上映される予定だったが[122][123]、技術的な問題から延期され、同月17日から上映された[124]。
配給
北インドの配給権はAAフィルムズが20億ルピーで取得し[125]、北米の配給はプラティヤンギラ・シネマズとAAクリエーションズが担当している[126]。ケララ州とカルナータカ州の配給はE4エンターテインメントとN・シネマズが担当し[127][128]、タミル・ナードゥ州の配給権はAGSエンターテインメントが取得している[129]。このほか、オーストラリアとニュージーランドの配給はフォーラム・フィルムズ[130]、イギリスの配給はAAフィルムズUK[131]、フランスの配給はフライデー・エンターテインメントがそれぞれ担当している[132]。
テランガーナ州のチケット価格は単館劇場が354ルピー、シネマコンプレックスでは531ルピーで販売され[133]、アーンドラ・プラデーシュ州では単館劇場が324.5ルピー、シネマコンプレックスでは413ルピーで販売されている[134]。また、2024年12月4日にテランガーナ州で開催された特別プレミア上映のチケットは基本価格に800ルピー上乗せされて販売された[135]。
ホームメディア
デジタル配信権はNetflixが27億5000万ルピーで取得し[136][137]、2025年1月30日からリローデッド版のテルグ語版・ヒンディー語版・タミル語版・カンナダ語版・マラヤーラム語版の配信が始まり[138][139]、後に英語版・ベンガル語版の配信も開始された[140]。
衛星放送権はジオスター・ネットワークが取得し[141]、2025年4月13日にスター・マーで放送された[142][143]。同日にはアジアネットとカラーズ・カンナダでマラヤーラム語版・カンナダ語版がそれぞれ放送され[144]、同月14日にはスター・ヴィジャイでタミル語版が放送された[145]。5月31日にはジー・シネマでヒンディー語版が放送され[146]、インドで最も視聴された作品の一つとなった[147]。
評価
公開前の収益
公開前の収益と公開後の興行収入を合計した収益は108億5000万ルピーであり、公開前の収益は歴代最高額を記録している[148]。劇場配給権として64億ルピーの収益を上げており[149]、アーンドラ・プラデーシュ州とテランガーナ州の配給で22億ルピーの収益を得ている[150]。また、ヒンディー語版の配給で20億ルピーの収益を得ており[151]、タミル・ナードゥ州、ケララ州、カルナータカ州の配給で10億ルピーの収益を得ている[152]。海外市場の配給では14億ルピーの収益を得たほか[153]、デジタル配信権・衛星放送権・オーディオ権の売却で42億5000万ルピーの収益を上げている[154]。
2024年11月30日にチケットの予約販売が始まり[155]、販売数は200万枚を記録して10億ルピーの収益を上げている[156]。また、ブックマイショーでは『バーフバリ 王の凱旋』『K.G.F: CHAPTER 2』『カルキ 2898-AD』を抜いて史上最速で販売数100万枚を達成した[157][158]。
興行収入

公開初日の興行収入は28億ルピーであり、公開初日の興行成績としてインド映画史上最高額を記録したことに加え[159][160]、ヒンディー語版だけで7億2000万ルピーの興行収入を記録している[161]。また、公開2日目に40億ルピー、公開3日目には50億ルピーの累計興行収入を達成し、どちらもインド映画史上最速記録を更新した[160][162]。アメリカ合衆国では公開初日に170万ドルの興行収入を記録し、オープニング週末の興行収入は600万ドルと予測されていた[163]。『Deadline Hollywood』によると公開4日間の興行収入はインド国内で59億ルピー(7000万ドル)、海外市場で17億2000万ルピー(2000万ルピー)であり、合計で76億2000万ルピー(9000万ドル)を記録したという[164]。また、『シアトル・タイムズ』はオープニング週末の興行収入を490万ドルとし、週末興行成績第5位にランクインしたと報じている[165]。
公開8日目には1000カロール・クラブ入りを果たし[注釈 2]、累計興行収入は100億4000万ルピー(国内81億3000万ルピー、海外19億1000万ルピー)を記録している[169]。公開9日目には国内累計興行収入85億5250万ルピーを記録し[170]、公開10日目には92億7000万ルピーを記録している[171][172]。公開11日目には国内累計興行収入100億8500万ルピーを記録し、『バーフバリ 王の凱旋』に次いで国内累計興行収入が100億ルピーを突破したインド映画となった[173]。また、この時点で海外市場との合計興行収入は122億6000万ルピーを記録している[174]。一方、コムスコアでは11日間の国内累計興行収入を101億4000万ルピー(1億2000万ドル)、海外市場との合計興行収入を141億4000万ルピー(1億6700万ドル)としている[175]。公開14日目には国内累計興行収入111億ルピーを記録し、このうちテルグ語圏(アーンドラ・プラデーシュ州、テランガーナ州)だけで28億8250万ルピーを記録している[176]。
『デイリー・ニュース&アナライシス』によると、公開19日目の国内累計興行収入は129億920万ルピーを記録し、海外市場との合計興行収入は157億920万ルピーとなっている[177]。一方、『インディアン・エクスプレス』によると公開20日間の累計興行収入は110億ルピーであり、このうちヒンディー語版の累計興行収入は70億ルピーとなっており、ヒンディー語映画歴代興行成績の最高額を更新したと報じている[178]。このほか、『Box Office India』は海外市場を含めた累計興行収入を145億6000万ルピーとしている[179]。『ピンクヴィッラ』は公開22日目の累計興行収入を150億5000万ルピーと報じたほか、ネパールでは2億7030万ルピーの興行収入を記録し、同国で公開された外国映画歴代興行成績第1位にランクインしたと報じている[180]。また、『インディアン・エクスプレス』によると、公開25日目の累計興行収入は171億9500万ルピーを記録している[181]。
2025年1月2日時点でヒンディー語版の累計興行収入は76億9750万ルピーを記録し、公開28日目には79億7700万ルピーを突破している[182][183]。同月13日には国内累計興行収入が140億8810万ルピー突破し[184]、最終的な興行収入は164億2000万ルピーから180億ルピーと推定されている[注釈 1]。また、観客動員数は6300万人から6500万人と推定され、COVID-19パンデミック以降の観客動員数として最高記録を樹立している[185]。
批評
『ニュース18』のニシャード・タイヴァラッピルは5/5の星を与えて「『プシュパ 君臨』は野性的で荒々しく、アクション満載の超大作。圧倒的な物語と演技、そして大衆的な魅力に満ちた今年最高のエンターテインメント作品だ。大スクリーンでアッル・アルジュンの素晴らしい姿を目撃するチャンスを見逃すな!」と絶賛しており[186]、『ボリウッド・ハンガマ』のタラン・アダルシュは4.5/5の星を与えて「大衆を魅了する超人気エンターテイナーが提供する激しいアクション、緊迫したドラマ、感情的な深み、そして映画の格を底上げするアッル・アルジュンの類まれなる才能が見事に融合した作品だ。彼のファンと観客の双方にとって見逃すことのできない作品になっている」と絶賛したほか[187]、『DNAインディア』のシムラン・シンも4.5/5の星を与えて「『プシュパ 君臨』が興行成績を席巻した。この映画の可能性は無限大だ。アッル・アルジュンと製作チームは大衆エンターテインメント作品の新たな基準を打ち立てたばかりでなく、第3作についても大きな期待が寄せられている。そう、プシュパの物語は続いている。『プシュパ 君臨』を絶対に見逃さないように」と絶賛している[188]。
『ファーストポスト』のガネーシュ・アーグラヴは4/5の星を与えて「全体的に、『プシュパ 君臨』はより大規模で、より壮大で、より素晴らしい作品だ。アッル・アルジュンの存在感の大きさが、興行成績を席巻することだろう」と批評し[189]、『ヒンドゥスタン・タイムズ』のニーシタ・ニャヤパティは「『プシュパ 君臨』はエンターテインメント満載で、思わず笑わせてくれるだけでなく、タイトルロールである主人公に感情移入できる点は評価できるが、完璧とは言えないし、女性の安全に対するメッセージが希薄であることは否めない。だが、これほどまでに長い上映時間が気にならないのなら、それは勝利を手にしたと言ってよいだろう」と批評したほか[190]、『ザ・タイムズ・オブ・インディア』のポール・ニコデマスも3.5/5の星を与えて「『プシュパ 君臨』は、前作を規模、物語、そして感情の深みといったすべての点で凌駕する続編だ。スクマールのビジョンとアッル・アルジュンの圧倒的な演技力、多層的な物語、息をのむような映像美、そして素晴らしいアンサンブルキャストが相乗効果を生み出し、この映画を大スクリーンで観るべき傑作に仕上げている」と批評している[191]。
『ピンクヴィッラ』のリシル・ジョガニは3/5の星を与えて「『プシュパ 君臨』はフランチャイズのファンを必ず満足させてくれる、典型的な大衆娯楽大作である。アクション、ドラマ、そしてカリスマ性といった、前作で愛された要素を惜しみなく提供してくれる。一方で、この映画がテンポの悪さ、脚本上のご都合主義展開、そして物語の緊張感を保つための悪役の不在に悩まされているのも事実だ」と批評し[192]、『インディアン・エクスプレス』のアーナンドゥ・スレーシュは2.5/5の星を与えて「『プシュパ 君臨』の最も簡潔な批評はこうである。"すべてはプシュパについてである"」と批評したほか[193]、『インディア・トゥデイ』のジャーナニ・Kも2.5/5の星を与えて「前作と比較すると、『プシュパ 君臨』は少しまとまりに欠けた印象を受ける。どうやら、この続編は一貫性のある物語よりも、瞬間的な場面作りに重点を置いているようだ」と指摘している[194]。また、『デカン・ヘラルド』のプラナティ・A・Sも2.5/5の星を与えて「ファハド・ファーシルは不穏さやユーモラスな演技で存在感を放つ一方、デーヴィ・シュリー・プラサードの音楽には真新しいものは見られなかった。ミロスワフ・クバ・ブロジェクのカメラワークは特に素晴らしいが、これは過剰さが目立つ他作品から得られた発見の一つである」と批評している[195]。
『ザ・ウィーク』のサジン・シュリジットは2/5の星を与えて「知性とピーリングに対する重大な侮辱である」と酷評し[196]、ニューデリー・テレビジョンのサイバル・チャテルジーは2.5/5の星を与えて「『プシュパ 君臨』は猛烈な勢いで突き進んでいくが、その巨大過ぎる野心に耐え切れずに押し潰されてしまう場面が少なからず見られる」と批評したほか[197]、『Rediff.com』のアルジュン・メーノーンも2/5の星を与えて「『プシュパ 君臨』は前作で構築した豊かな世界観を活かし切れていない、見当違いで疑問符が付く続編となってしまった」と酷評し[198]、『マッシャブル・インディア』のサムユクタ・タークルも1.5/5の星を与えて「不必要なアクションが多用され、一部のファンにしか受け入れられないだろう。マハーラーシュトラ州のヒンディー語圏の観客向けに行われたと思われる改変も、大きな効果をもたらすことはなかった。『プシュパ 君臨』にとって最大の敵は、上映時間の長さだったのだ」と指摘している[199]。
『ザ・ヒンドゥーのサンギータ・デーヴィ・ドゥンドゥーは「素晴らしい"jatara"の歌曲シーンを中心に、アッル・アルジュンの卓越した演技と対決シーンが輝きを放つが、スクマールの『プシュパ 君臨』は、まとまりを欠いた未完成品といった印象を受ける」と批評し[200]、『ハリージ・タイムズ』のラカ・メーノーンは「音楽は騒々しく、編集は継ぎ接ぎだらけ、アクションシーンの振り付けはキャラクターが宙を舞い、プシュパが一方的に悪党を袋叩きにするというものだ。このすべてが205分という果てしなく長い上映時間の中で展開される。確かにテンポがよくて面白い面もあるが、全体的な映画体験としては退屈なものだ」と批評したほか[201]、『オンマノラマ』のスワティ・P・アジットは「単なる物語の枠を超え、『プシュパ 君臨』は忘れがたい経験を与えてくれることを約束する。特にアッル・アルジュンのファンにとっては尚更だ。彼がこの役柄に心血を注ぎ、スクリーン上のあらゆる場面を魅惑的なものにしていることは明らかだ」と批評している[202]。
受賞・ノミネート
| 映画賞 | 授賞日 | 部門 | 対象 | 結果 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1回テランガーナ・ガッダル映画賞 | 2025年6月14日 | 主演男優賞 | アッル・アルジュン | 受賞 | [203] |
| 女性プレイバックシンガー賞 | シュレヤ・ゴシャル 「Sooseki」 | ||||
| 第13回南インド国際映画賞 | 2025年9月5日 | 作品賞 | 『プシュパ 君臨』 | ノミネート | [204] |
| 監督賞 | スクマール | 受賞 | |||
| 主演男優賞 | アッル・アルジュン | ||||
| 主演女優賞 | ラシュミカー・マンダンナ | ||||
| 助演女優賞 | パヴァニ・カラナム | ノミネート | |||
| 悪役賞 | ファハド・ファーシル | ||||
| 音楽監督賞 | デーヴィ・シュリー・プラサード | 受賞 | |||
| 作詞家賞 | チャンドラボース 「Sooseki」 |
ノミネート | |||
| 男性プレイバックシンガー賞 | シャンカル・バーブ・カンドゥコーリ 「Peelings」 |
受賞 | |||
| 女性プレイバックシンガー賞 | シュレヤ・ゴシャル 「Sooseki」 |
ノミネート | |||
| 撮影賞 | ミロスワフ・クバ・ブロジェク | ||||
| 第70回フィルムフェア賞 南インド映画部門 | 2026年2月21日 | 作品賞 | 『プシュパ 君臨』 | 受賞 | [205] [206] |
| 監督賞 | スクマール | ||||
| 主演男優賞 | アッル・アルジュン | ||||
| 主演女優賞 | ラシュミカー・マンダンナ | ノミネート | |||
| 助演男優賞 | ファハド・ファーシル | ||||
| 音楽アルバム賞 | デーヴィ・シュリー・プラサード | 受賞 | |||
| 女性プレイバックシンガー賞 | シュレヤ・ゴシャル 「Sooseki」 |
ノミネート | |||
| 美術賞 | ラーマクリシュナ・サッバーニ モーニカー・ニゴートレー |
受賞 | |||
トラブル
2024年11月30日にグリーンピース財団に所属する男性がアッル・アルジュンを訴える騒動が起きた。彼はアッル・アルジュンがプロモーション活動中にファンを「軍隊(army)」と呼んだことを問題視し、「これまでに軍隊が払ってきた犠牲を軽んじる発言である」と主張している[207][208]。12月には「映画の内容が暴力・汚職・密輸を称賛するものであり、社会に悪影響を与える」として上映の禁止を訴える請願書がテランガーナ高等裁判所に提出されたものの、「請願を正当化する証拠はない」として請願は却下された[209]。また、同月4日にハイデラバードのRTC X通りにあるサンディヤ劇場でプレミア上映が行われた際、群衆の押し合いに巻き込まれた女性が死亡し、息子が重傷を負う事故が発生したことを受け[210]、アッル・アルジュンを始めとして製作会社・警備チーム・劇場所有者に対して訴訟が提起された[211][212]。同月13日にハイデラバード市警察によってアッル・アルジュンが逮捕されたが[213]、数時間後にはテランガーナ高等裁判所の判断によって仮釈放が認められた[214]。