ヘリ基地反対協議会

実力的抗議活動を行う超党派の反米軍基地運動団体 From Wikipedia, the free encyclopedia

ヘリ基地反対協議会(ヘリきちはんたいきょうぎかい、正式名称:海上ヘリ基地建設反対・平和と名護市政民主化を求める協議会)は、日本沖縄県名護市の、辺野古における在日米軍辺野古新基地建設阻止を目的として、座り込みや海上抗議活動などの反対運動を行う市民団体任意団体[1][2][4]。1997年に名護市米軍ヘリ基地建設の是非を問う住民投票を担った市民団体「名護市民投票推進協議会」を前身として、1998年に結成された[1]オール沖縄結成時からの参加団体[6]

略称 ヘリ基地反対協議会[1]、ヘリ基地反対協[2]
前身 名護市民投票推進協議会[1]
設立 1998年[1]
設立者 宮城康博、名護市民投票推進協議会の構成団体関係者[3]
概要 略称, 前身 ...
ヘリ基地反対協議会[1]
海上ヘリ基地建設反対・平和と名護市政民主化を求める協議会[1]
略称 ヘリ基地反対協議会[1]、ヘリ基地反対協[2]
前身 名護市民投票推進協議会[1]
設立 1998年[1]
設立者 宮城康博、名護市民投票推進協議会の構成団体関係者[3]
法的地位 任意団体[4]
目的 在日米軍普天間基地辺野古基地移設の阻止[1]
所在地 沖縄県名護市大南1-10-18-203[1]
共同代表 仲村善幸浦島悦子[5]
顧問 安次富浩仲本興真[5]
事務局長 東恩納琢磨名護市議会議員) [5]
関連組織 オール沖縄[6]日本共産党[7]
ウェブサイト https://lovehenoko.org/
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活動内容

2004年4月19日から、在日米軍辺野古新基地建設に向けが行う海底ボーリング調査阻止をきっかけに、辺野古基地移設工事を阻止するため、辺野古漁港隣に「浜テント」や「テント村」などと称する拠点を構え、座り込みや、カヌーゴムボート小型船による海上抗議活動を行っている[8][9][10]


運動方針[11]

  1. 代執行を世論の力で阻止しよう。
  2. 辺野古新基地建設にストップを。
  3. 琉球諸島の軍事要塞化を許さない闘いと連携して闘う。
  4. 国内外の平和市民団体、環境団体、個人との連携強化。
  5. 住民の訴訟、国賠訴訟をささえる。
  6. 街宣活動を強める。
  7. 学習活動を強める。
  8. 広報活動の強化。
  9. 財政活動の強化。
  10. 会員、賛同会員を募る。

沿革

発足

1997年6月6日、名護市における米軍のヘリポート基地建設の是非を問う市民投票を担った前身の市民団体「名護市民投票推進協議会(正式名称:ヘリポート基地建設の是非を問う名護市民投票推進協議会が結成。ヘリポートいらない名護市民の会に所属していた宮城康博(後に名護市議会議員、南城市議会議員を務めた)が代表に就任[12][3]

1997年10月17日、名護市民投票推進協議会のメンバー全員が、市民投票運動を総括し、ヘリ基地建設の是非を問う市民投票を求める協議会としての役割を終え、「海上ヘリ基地建設反対」を明確にしていくため、「海上ヘリ基地建設反対・平和と名護市政民主化を求める協議会」を結成することを決議[3]

1998年、名護市民投票推進協議会を前身として結成[1]

2000年、安次富浩が共同代表に就任[13]

抗議活動開始

2004年4月19日、那覇防衛施設局が行う在日米軍普天間飛行場代替施設建設に向けたボーリング調査の抗議のため、辺野古漁港隣に「浜テント」や「テント村」などと称するテント拠点を設置し、座り込みなどの抗議活動を開始[8][14]

2005年、多田謡子反権力人権基金より、第17回多田謡子反権力人権賞を受賞[15]。日米両政府が辺野古沿岸部での新基地建設計画を進める中、長年にわたり抗議活動を継続してきた。計画が新段階に入った時期に、これまでの活動への敬意と今後の運動への連帯の意を込めて、賞が贈られた。

2014年7月7日、工事車両が出入りするキャンプ・シュワブのゲート前での座り込みを開始[14][16]

2015年6月10日、「辺野古基金」の基金運営委員会は贈呈式を開催し、ヘリ基地反対協に直接支援金1000万円が手渡された[17]

2015年12月14日、オール沖縄が結成。ヘリ基地反対協議会は結成当初から同団体に参加している[6][14]

2017年11月24日、オール沖縄として、ドイツの国際平和団体である国際平和ビューローより、ショーン・マクブライド平和賞を受賞。共同代表の安次富浩が、スペインバルセロナの授賞式に出席[14][18]

2018年1月22日、韓国池学淳(チ・ハクスン)正義平和基金より、第21回池学淳正義平和賞を受賞。テント村で授賞式が行われた[14][19]

2021年10月14日 、安次富浩共同代表が、総会で共同代表を退任し、顧問に就任。共同代表は東恩納琢磨仲村善幸豊島晃司の3名が引き続き担当する[20]

2021年12月18日、東京都千代田区連合会館において[21]、多田謡子反権力人権基金より、第33回多田謡子反権力人権賞を受賞[22][23]。沖縄・辺野古での米軍新基地建設に対し、海上でカヌーによる抗議行動を続けてきた市民チームが、厳しい規制や負傷者が出る状況下でも活動を継続し、基地建設反対運動に大きく貢献したことが評価され受賞した。

2022年9月、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ前で、「日中友好・不再戦」を掲げて新基地建設への反対を訴え、約60人が座り込み抗議を行った。中国人強制連行補償裁判に取り組んだ弁護士・内田雅敏が参加し、日中共同声明の歴史的背景について講演した[24]

2024年4月、「代執行の取り消しを求める住民の訴訟」学習会を開催。題目は「辺野古代執行の法的問題点と『仇討ち訴訟』の意義」。講師は辺野古弁護団の白充弁護士[25]

2025年1月、仲本興真が海上行動責任者を引退。後の辺野古沖抗議船転覆事故で亡くなった「不屈」船長(日本基督教団所属の牧師)、東恩納琢磨と他1名による共同責任体制となり、「不屈」船長が海上行動責任者の代表に就任する[26]

2026年2月、辺野古住民の訴訟学習会を開催。題目は「住民が原告となった辺野古訴訟が映し出す日本社会の様相」。講師は辺野古弁護団の白充弁護士[27]

2026年3月16日、辺野古沖抗議船転覆事故が発生し、「平和学習」のため乗船していた同志社国際高等学校の生徒1名と、幹部で「不屈」を操舵していた船長が死亡した。詳しくは後述参照。

運航船舶

  • 平和丸(重さ5トン未満、長さ7.63メートル、最大搭載人員13人、後述の事故で転覆)[28]
  • 不屈(重さ1.9トン、長さ6.27メートル、最大搭載人員10人、後述の事故で転覆)[28]
  • ゆがふ世[29]
  • ラブ子[29]

構成団体・関連団体

2000年9月時点での構成団体は20団体[30]。2026年6月時点での構成団体は10団体。2026年3月の辺野古沖抗議船転覆事故を受け、同年4月に2003年に設立された団体が解散するなどし、事故発生当時の12団体から減っている[31]

政治家

政党・政治団体・政治勢力

市民団体・環境保護団体

基金・財団法人

その他

元関係者

元関連政党

問題・不祥事

2014年(平成26年)以降、団体が関係する事故や法令違反は少なくとも10件以上に上ることが明らかになっている[29]

所有船の漂流・転覆事故

2014年10月、辺野古から北に位置する汀間漁港で所有する抗議船「ラブ子」の係留ロープが外れて漂流し、これを回収しようとした別の抗議船船長が死亡した[47]。また、2015年4月に抗議活動中の同船に海上保安官が乗り込もうとした際には転覆事故も起きている[47]。その後同船は廃船となったとされる[47]

所有船による潜水漁師の酸素ホース巻き込み事故

2025年1月21日、辺野古新基地建設に反対する自然保護団体「じゅごんの里」によるサンゴ礁の調査を取材する沖縄県内メディアの記者を乗せた、ヘリ基地反対協議会が保有するグラスボート「ゆがふ世(ゆ)」が[48][29]、辺野古平島海域付近で潜水漁が行われている現場に接近し、漁船から潜水している漁師へ空気を送るコンプレッサーのホースを、「ゆがふ世」のプロペラが巻き込む海難事故が発生した[29][49][50][51][52]。漁師は「ゆがふ世」に引きずられて海水を飲んだものの、ホースの結束部が外れたため脱出することができ、怪我はなく無事であったが、命を落としかねない状況であった[49][51]。当時、潜水漁師の漁船は、潜水作業中を示す国際信号旗のA旗(「本船で潜水夫が活動中。徐速して通過せよ」の意味)を掲げており、「ゆがふ世」は速度を落とし漁船の周囲を迂回して航行する必要があった[49]

事故後、海上保安庁中城海上保安部は、当時「ゆがふ世」を操縦していた船長に対して厳重注意を行った。また、名護漁業協同組合の組合長は「漁業者が危険にさらされる可能性がある」と事態を重く懸念し、同年1月30日に名護漁業協同組合は、汀間漁港を管理する名護市に対し、「ゆがふ世」の占用許可を取り消すよう要請した。これを受け名護市は、「ゆがふ世」が占用許可を受けていない場所で無断停泊していたとして、同年4月1日以降の占用許可を許可せず、「ゆがふ世」所有者である東恩納琢磨事務局長(名護市議[注釈 1]に対し、汀間漁港から「ゆがふ世」を撤去するよう求めた。東恩納琢磨事務局長は、沖縄八重山日報の取材に対し「船長から漁業者にはお詫びし、今後は気をつけるということで解決した」と説明した。名護漁業協同組合は、沖縄八重山日報の取材に対し、辺野古海域では移設反対派の船が、作業船や警戒船として貸し切られた漁船に接近し、船体をつかむなどの危険行為が、2024年から数件報告されていると話した[29][49][52]

所有船転覆による高校生死傷事件

2026年3月16日、ヘリ基地反対協議会が保有する在日米軍普天間基地辺野古基地移設工事に対する海上抗議活動にも使用される小型船「不屈」と「平和丸」の2隻が転覆し、乗船していた修学旅行中同志社国際中学校・高等学校の生徒18人と乗組員3人の計21人が転覆に巻き込まれ、「平和丸」に乗船していた女子生徒と「不屈」船長の71歳男性(日本基督教団牧師)の2人が死亡、生徒14人と協議会乗組員2人の計16人が負傷する海難事故が発生した[53][54][55]

5月29日、代理人弁護士は協議会には法人格がなく、『非営利の市民の集合体』であり指揮命令系統もないとした。このため安全管理に責任を持てる団体ではいが、個々メンバーが漫然と未成年を受け入れをしていたのを見過ごしたと述べた。本件事件の責任は団体の性質上即時に結論は出ないとしながらも、船長らの民事賠償責任を当協議会も引き受ける方針としている[56][57]

脚注

外部リンク

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