メルセデスAMG・SL
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| メルセデスAMG・SL R232型 | |
|---|---|
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SL 43 フロント | |
|
SL 43 リア | |
| 概要 | |
| 製造国 |
|
| 販売期間 | 2021年 - |
| デザイン | 4 |
| ボディ | |
| 乗車定員 | 2+2 |
| エンジン位置 | フロント |
| 駆動方式 | 4WD/FR |
| パワートレイン | |
| エンジン |
3982 ccV型8気筒DOHCターボ 1991 cc直列4気筒DOHC電動ターボ |
| 最高出力 |
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| 最大トルク |
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| 変速機 | 電子制御9速AT |
| 前 | ダブルウイッシュボーン |
| 後 | ダブルウイッシュボーン |
| 車両寸法 | |
| ホイールベース | 2700 mm |
| 全長 | 4705 mm |
| 全幅 | 1915 mm |
| 全高 | 1353 mm |
| 車両重量 |
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| 系譜 | |
| 先代 | メルセデス・ベンツ・R231 |
メルセデスAMG SL(Mercedes-AMG SL R232)は、ドイツの自動車メーカーメルセデス・ベンツ・グループが、メルセデスAMGブランドで展開している高級スポーツカーである。
また、本稿においては、メルセデス・マイバッハ SL680 モノグラムシリーズについても記載している。
2021年10月28日(CEST)、メルセデス・ベンツは7代目のSLとして「メルセデスAMG SL」を世界初披露した[1]。
上記発表以前の同年5月19日には、使用されるシャシーが公開されていた。さらに6代目と同様にドイツのブレーメン工場で生産されることも公表となった。[2]
当代より、メルセデス・ベンツブランドとは異なり、サブブランドであるメルセデスAMGブランドから販売されることになった。クーペカブリオレの6代目までの「バリオルーフ」と呼ばれるリトラクタブルハードトップに代わって、4代目以来のソフトトップが採用されたほか、SLでは史上初となる4WDと四輪操舵が採用され、標準装備となっている。[1][3]
グレードとして、4種類が用意されている。
- SL55 4MATIC+(2021年10月28日発表)
- SL63 S 4MATIC+(2021年10月28日発表,トップモデル)
- SL43(2022年4月6日発表,エントリーモデル)
- SL 63 S E PERFORMANCE(2023年12月12日発表,トップパフォーマンスモデル)
デザイン
エクステリアでは、現行メルセデスにおけるデザイン言語となった伝統のロングノーズ・ショートデッキスタイルを踏襲し、近年のAMGブランドの証である「パナメリカーナ」グリルが装着される[1]。
また、ソフトトップの採用により軽量化と低重心化が図られ、ハンドリング性能の向上に寄与している[4]。この電動ソフトトップは、キャビン後部の専用ウェルに格納され約15秒で開閉でき、時速60kmまでなら走行中に動作可能である。
さらに、 アドヴィックスの新開発アルミ対向型6ポットキャリパが搭載されている[5]。メルセデスAMGがSL用に開発したロードスターアーキテクチャにより後席が設けられた。[3][6][7]
- フロント(SL 63)
- リア(SL 63)
- フロント(SL 43)
- リア(SL 43)
- 内装
メカニズム
プラットフォームはAMGによって新開発された、アルミニウム製スペースフレームと自立構造が組み合わされており、軽量の複合アルミニウム構造が採用されている。これによりMRAプラットフォームを採用していた先代よりもボディーシェルのねじり剛性が18%向上している。また、この他にも、スラストパネルやインストルメントキャリアでも軽量化が図られている。[1][3][6]
パワートレインは3種類用意されている。また、パワーユニットは他のAMGモデルと同様に「One Man, One Engine」の原則にのっとりアファルターバッハの同社工場にて手作業で組み立てられる。[1][3][7][8]
「SL63 S 4MATIC+」と「SL55 4MATIC+」には、AMG製の3982cc・V型8気筒ツインターボM177エンジンが搭載されている。また、駆動方式はAWDである。前者のSL63は、最高出力585PS・最大トルク800Nmを発揮し、0-100km/h加速3.6秒、最高速度315km/hを実現する。後者のSL55は、最高出力476PS・最大トルク700Nmを発揮し、0-100km/h加速3.9秒、最高速度295km/hを実現する。
「SL43」には、量産車では世界初となる48V電気システムを電源とする電動ターボチャージャー「エレクトリック・エグゾーストガス・ターボチャージャー」を組みこんだ2.0L 直列4気筒エンジンM139型が搭載されている。また、駆動方式はFRである。なお、4気筒エンジンを搭載したのは1954年から1963年に販売されていた190SL (R121)以来約60年ぶりである。[9]
「SL63 S Eパフォーマンス」はプラグインハイブリッドモデルで、エンジンとモーターを搭載している。フロントに4L・V8ツインターボのM177エンジン(612PS・850Nm)、リアに電動シフト式2段ATなどと一体化された駆動用モーター(204PS・320Nm)と自社開発のAMGハイパフォーマンスバッテリ搭載されている。システム全体としての最高出力は816PS(600kW)、最大トルクは1420Nmを発揮し、0-100km/h加速は2.9秒を実現している。なお、「Electric」モードでは、15kmの走行が可能である(WLTCモード計測)。[10][11][12]
マイバッハ SL680 モノグラム・シリーズ

概要
2024年8月17日(米国・現地時間)、「メルセデス・マイバッハ SL680 モノグラムシリーズ(Mercedes-Maybach SL 680 Monogram Series)」が発表された[13]。2シーターオープントップであり、マイバッハブランドとしては初のオープンモデルである[14]。
また、「モノグラム」という名前の由来は、オブシディアン・ブラックのボンネットに施されたグラファイトグレーのマイバッハのパターンである。さらに、「シリーズ」という名を冠するのは、赤と黒のツートンの「レッドアンビエンス」と白と黒のツートーンの「ホワイトアンビエンス」の2種類がラインナップされるためである。[15][16]
そのワールドプレミアは、米国のカリフォルニア州でのモントレー・カー・ウィーク(英語版)2024開催中のペブルビーチ・コンクール・デレガンス(英語版)で行われた[17]。日本およびアジアでの実車公開は2024年11月[15]、日本市場での発表・販売開始は2025年10月[18]であった。日本市場での販売は好調で、日本向けの2026年生産分は、2026年3月に確認された時点で受注の受付が閉め切られていた[19]。
メカニズム
同車のベースとなるのは「SL 63」であり、搭載されるのは4リッターV8ツインターボエンジンで最高出力585PS(430 kW)・最大トルク800Nmと同じである。また、全輪駆動システムの「4MATIC+」やトランスミッションも9速AT、後輪操舵機能も同様である。しかし、ベース車と異なることもあり、0-100km/h加速は4.1秒(SL 63より0.5秒遅い)と、最高速度も315km/hではなく、260km/hでリミッターが作動するようになっている。[14][16]
デザイン
同車のデザインは、メルセデス・ベンツのオーダーメード部門である「マヌファクトゥーア」によるもので、マイバッハの象徴的なスタイリングとなっている[16]。
フロントに関しては、MAYBACHのレタリングを中央に配した縦のピンストライプのマイバッハ専用ラジエーターグリルを装備し、そのレタリングやグリルはイルミネーション機能付きである。ボンネットにはスリーポインテッドスターのマスコットを備え、中央にはクロームフィンがあしらわれている。また、そのボンネットには、モノグラムのマイバッハ・パターンが施されているが、通常のペイントも選択可能である。ヘッドライト内部には、ローズゴールドのアクセントがあしらわれている。さらに、フロントスポイラーの左右に位置するエアインテークにも多数のマイバッハのロゴが組み込まれている。加えて、フロントグラスのフレームやサイドスカートにもクローム装飾が採用されている。ホイールも専用となっており、5穴デザインもしくはマルチスポークデザインの21インチ鍛造アロイホイールを選ぶことができる。[14][15][16][20][21]
リアについては、ソフトトップはライトブラックのファブリックで構成され、ここにもボンネットなどと同じく、ロゴがあしらわれるデザインとなっている。また、そのソフトトップには防音処理が施され、アコースティック仕様となっている。他にも、マイバッハのシグネット入りのテールランプやクロムトリムの入ったリアスカート、新たなリアディフューザーのデザイン、ルーバーを追加したエグゾーストエンドなどといった同車のモノグラムシリーズ専用のものとなっている。[18][20][22]

インテリアには、マイバッハらしい装備が使用されている。ドアパネルやセンターコンソール、シートには植物由来のなめし加工を施した「クリスタルホワイト」のナッパレザーが採用されている。シートには新たなフローラルデザインの刺繡が加工されている。コックピットディスプレイとメディアディスプレイは、ローズゴールドを基調としており、マイバッハ専用の表示スタイルとスタートアップアニメーションを採用している。[20][21]
ギャラリー
- フロント(レッドアンビエンス)
- フロント(ホワイトアンビエンス)
- サイド
- リア
- フロント(ソフトトップ開放時)
- リア(ソフトトップ開放時)
歴史(日本国内)
2022年10月24日、日本導入が発表され、同日より発売。日本仕様では、発売当初前述したSL 43(Mercedes-AMG SL 43)のみの導入であった[23]。
2023年4月25日、日本仕様車に4.0L V型8気筒エンジンM177型を搭載した4WDモデルSL 63 4MATIC+を追加導入し発売。併せて、SL 43は自宅駐車場などのA地点と乗降場所などのB地点のルートを車両に記憶させることで車両が区間の移動や駐車(公共での駐車スペースなど公道での使用は不可)を行う「メモリーパーキングアシスト」が標準装備され、ボンネットエンブレムを新デザインに変更。有償オプションにヒマラヤグレーペイント21インチAMG10ツインスポークアルミホイールと内装色のクリスタルホワイト/ブラック(ナッパレザー)を追加する装備内容の一部変更も実施された[24]。
同年6月28日、特別仕様車SL 63 4MATIC+ Motorsport Collectors Edition(モータースポーツ コレクターズ エディション)が発表され、同日より日本での予約注文の受付が開始された。SL 63 4MATIC+をベースに、外観は車両先端から後輪前部までをハイテックシルバー、後輪部分以降をオブシディアンブラックをグラデーションにより組み合わせた専用ツートーンペイントとするとともに、車体後部にスターパターンのペイントワークも施された。併せて、AMGエアロダイナミックパッケージとAMGナイトパッケージが特別装備され、アルミホイールはマットブラックペイント21インチAMG10ツインスポークが採用され、PETRONASのリムフリンジも施され、ブレーキキャリパーをブラックとした。内装にはAMGパフォーマンスステアリングが特別装備された。世界で100台の限定販売で、このうち日本には17台が用意される。予約注文は同年7月12日までの受付となり、販売台数以上の申込があった場合には抽選となる[25]。
2024年11月29日、メルセデス・ベンツAGとメルセデス・ベンツ日本は「メルセデス・マイバッハ SL680 モノグラムシリーズ」をアジアで初公開した。この発表イベントは都内の六本木で催され、雅楽師の東儀秀樹氏の演奏から始まった。メルセデス・ベンツ日本合同会社社長兼CEOのゲルティンガー剛、メルセデス・ベンツ・グループ社メルセデス・マイバッハ部門責任者(Head of Mercedes-Maybach)のダニエル・レスコーが参加した。日本市場への導入については翌年の第4四半期を予定していることも明かされた。[15]
同年12月19日、トップパフォーマンスモデルでプラグインハイブリッドの「SL63 S Eパフォーマンス」を追加設定し、日本国内での販売を開始し、価格は3350万円とされている。また、左ハンドル仕様のみが設定される[10]。
2025年10月29日、メルセデス・ベンツ日本は「メルセデス・マイバッハ SL680 モノグラムシリーズ」日本市場での導入を発表し、同日に販売も開始された。価格は3650万円となっており、左ハンドルのみとなっている。[18]
| グレード | 排気量 | エンジン | 最高出力
(システム最高) |
最大トルク
(システム最大) |
駆動方式 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| SL 63 4MATIC+ | 3982 cc | V型8気筒DOHCターボ | 585 PS (430 kW) / 5500 rpm – 6500 rpm | 800 N・m / 2500 rpm – 5000 rpm | 4WD | 四輪操舵を搭載 |
| SL 55 4MATIC+ | 476 PS (350 kW) / 5500 rpm – 6500 rpm | 700 N・m / 2250 rpm – 4500 rpm | ||||
| SL 43 | 1991 cc | 直列4気筒DOHC電動ターボ | 381 PS (280 kW) / 6750 rpm | 480 N・m / 3250 rpm – 5000 rpm | FR | 四輪操舵はオプション設定 |
| SL 63 S E PERFORMANCE | V型8気筒 ツインターボエンジン・交流同期電動機 | 816 PS (600kW) / 5750 rpm – 6500 rpm | 1420 N・m / 2500 rpm – 4500 rpm | 4WD | ||
| Mercedes-Maybach SL 680 Monogram Series | 3982 cc | V型8気筒DOHC直噴ガソリンツインターボエンジン | 585 PS (430 kW) / 5500 rpm – 6500 rpm | 800 N・m / 2500 rpm – 5000 rpm | 4WD |