モンゴル人の名前
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本記事では、モンゴル人の名前の原理について解説する。
モンゴル社会の近代化
モンゴル人は、基本的に氏(家族名、family name)をもたなかった。 父系血族集団の名(オボグ)が姓氏に近い役割を持っていた[1]。 16世紀後半、アルタン・ハーンのチベット仏教入信を契機に、チベット語による命名の習慣が急速に普及・定着する。 20世紀以降、モンゴル人の居住地域はソ連(現ロシア)領(ブリヤート、カルムイク)、独立国家のモンゴル人民共和国(現モンゴル国)、中国領(内蒙古、青海、新疆)など3カ国に分断、それぞれが独自に姓や、家族名の役割をはたす呼称についての習慣を確立していく。
- モンゴル国(旧モンゴル人民共和国)のモンゴル人
- 基本的に父の名(状況によって母の名)を「家族名」の代用として使用する習慣が成立した。
- ロシア(旧ソ連)領のモンゴル人
- 父の名を「家族名」とするのに加え、「父称」を用いるロシア(ソ連)式習慣を付加
- 中国領のモンゴル人
- 家族間では民族名を用いる一方、公的場面では中国姓・中国名を名乗る
- オボク(氏族名)+個人名をなのる
個人名の全体または一部にチベット語を用いる習慣も、根強く残っている。
命名の傾向
アルスラン(獅子)、ブルゲド(鷲)、トゥムル(鉄)のような勇猛な単語や動物名、ナラン(太陽)、オチル(金剛)、バヤン(富)、バヤル(歓喜)のような縁起のよい単語やその組み合わせ、時にチベット仏教を通じたチベット語やサンスクリット語由来の表現が名前に使われる[2][1]。チベット語由来の名前は減った[3]。名前の種類は多くない[3]。
モンゴル国の2012年初の統計によると、よくある名前は以下の通りである[4]。
| 名前 | ラテン文字転写 | カナ転写 | 人数 |
|---|---|---|---|
| Бат-Эрдэнэ | Bat-Erdene | バトエルデネ | 13,473 |
| Отгонбаяр | Otgonbayar | オトゴンバヤル | 11,083 |
| Алтанцэцэг | Altantsetseg | アルタンツェツェグ | 10,967 |
| Оюунчимэг | Oyuunchimeg | オヨーンチメグ/オユーンチメグ | 10,580 |
| Батбаяр | Batbayar | バトバヤル | 10,570 |
| Болормаа | Bolormaa | ボロルマー | 10,282 |
| Энхтуяа | Enkhtuya | エンフトヤー/エンフトゥヤー | 9,721 |
| Лхагвасүрэн | Lkhagvasüren | ルハグヴァスレン | 9,334 |
| Гантулга | Gantulga | ガントルガ | 9,268 |
| Эрдэнэчимэг | Erdenechimeg | エルデネチメグ | 9,232 |
| Ганболд | Ganbold | ガンボルド | 9,118 |
| Нэргүй | Nergüi | ネルグイ | 8,874 |
| Энхжаргал | Enkhjargal | エンフジャルガル | 8,843 |
| Ганзориг | Ganzorig | ガンゾリグ | 8,760 |
| Наранцэцэг | Narantsetseg | ナランツェツェグ | 8,754 |
| Мөнхбат | Mönkhbat | ムンフバト/ムンフバット | 8,612 |
| Батжаргал | Batjargal | バトジャルガル | 8,570 |
| Мөнх-Эрдэнэ | Mönkh-Erdene | ムンフエルデネ | 8,467 |