レイ・バルガス
From Wikipedia, the free encyclopedia
アマチュア時代
1990年11月25日、メキシコシティで生まれた[3]。4人兄弟で唯一の男の子である[4]。両親とともにメヒコ州オトゥンバに移り住み、10歳の頃から父親で元プロボクサーのカルロスにボクシングの手ほどきを受け、学校に通い、仕事をする傍らで練習を続けた[3]。
2005年には国内外の大会でメダルを獲得[4]。この頃からナショナルチームの一員として数年間、CDOM(Centro Deportivo Olímpico Mexicano、メキシコオリンピックスポーツセンター)でトレーニングを積んだ[3]。北京オリンピック出場を目指したが、国内予選で敗退。年齢もオリンピック参加資格の基準に達していなかった[3]。2007年12月、メキシコ開催のグアンテス・デ・オロでは、バンタム級決勝戦で亀田和毅にポイント勝ちを収め、優勝している[5]。2009年には米大陸選手権で同級金メダルを獲得[6]。同年の世界選手権では、後にロンドンオリンピックで同級金メダリストとなるルーク・キャンベルに4–13のポイント負けを喫した[7][8]。アマチュア戦績は124勝7敗[9]。
プロ時代
スーパーバンタム級
エクトル・ガルシア率いるHGボクシングプロモーションと契約し、2010年4月10日にプロデビュー[4]、初回KO勝ちを果たした。
2012年2月25日、グアダラハラでガブリエル・アグイロンとIBF世界スーパーバンタム級ユース王座決定戦を行い、初回1分17秒KO勝ちを収め、王座を獲得した[10]。
2013年4月27日、メキシコシティのアレナ・メヒコで開催されたメキシコと日本の対抗戦で高野誠三(真正)とWBC世界スーパーバンタム級ユースシルバー王座決定戦を行い、3回2分22秒TKO勝ちを収め王座獲得に成功した[11]。
2013年8月24日、カリフォルニア州カーソンの スタブハブ・センター・テニスコートで行われたアブネル・マレス対ジョニー・ゴンサレスの前座でアメリカデビュー[12]。ファニト・ルビリアルに4回KO勝ちを収めた[13]。
2013年10月26日、トルーカで日本バンタム級10位の村井勇希(グリーンツダ)とWBC世界スーパーバンタム級ユース王座決定戦を行い、3-0の判定勝ちを収め王座獲得に成功した[14]。
2013年6月、オトゥンバにジムを開設した[1][15][3][7]。
2016年9月3日、サラゴサのデポルティボ・サラゴサにて、元WBA世界スーパーフライ級王者のアレクサンデル・ムニョスとWBCインターナショナルスーパーバンタム級シルバー王座決定戦を行い、5回2分22秒TKO勝ちを収め王座を獲得した[16]。
2017年2月25日、キングストン・アポン・ハルのハル・アリーナでWBC世界スーパーバンタム級2位のギャビン・マクドネルとWBC世界同級王座決定戦を行い、12回2-0(117-111、116-112、114-114)の判定勝ちを収め王座獲得に成功した[17][18]。3月12日、WBCの2017年3月度の月間優秀選手賞に選出された[19][20]。
2017年6月、ゴールデンボーイ・プロモーションズと複数年のプロモーション契約を結んだ[21]。
2017年8月26日、カリフォルニア州カーソンのスタブハブ・センター・テニスコートにてミゲール・コット対亀海喜寛の前座で、WBC世界スーパーバンタム級3位のロニー・リオスとWBC世界同級タイトルマッチを行い、12回3-0(118-110×2、115-113)の判定勝ちを収め初防衛に成功した[22][23]。
2017年12月2日、マディソン・スクエア・ガーデンにてミゲール・コット対サダム・アリの前座でWBC世界スーパーバンタム級10位のオスカル・ネグレテと対戦しWBC世界同級タイトルマッチを行い、12回3-0(119-108×2、120-108)の判定勝ちを収め2度目の防衛に成功した[24][25]。12月11日、WBCの2017年12月度の月間MVPに選出された[26][27]。
2018年5月12日、ニューヨーク州ヴェローナのターニング・ストーン・リゾート・アンド・カジノ内ターニング・ストーン・イベント・センターにてWBC世界スーパーバンタム級8位のアザト・ホフハニスヤンとWBC世界同級タイトルマッチを行い、12回3-0(116-112、117-111、118-110)の判定勝ちを収め、3度目の防衛に成功した[28][29]。
2019年2月9日、カリフォルニア州インディオのファンタジー・スプリングス・リゾート・カジノにてアルベルト・マチャド対アンドリュー・カンシオの前座で、WBC世界スーパーバンタム級3位のフランクリン・マンサニージャとWBC世界同級タイトルマッチを行い、12回3-0(117-108×3)の判定勝ちを収め、4度目の防衛に成功した[30]。この試合でバルガスは7万5千ドル(約810万円)、マンサニージャは2万ドル(約210万円)のファイトマネーを稼いだ[31]。
2019年7月13日、カリフォルニア州カーソンのディグニティ・ヘルス・スポーツ・パーク・テニスコートでWBC世界スーパーバンタム級暫定王者の亀田和毅と団体内王座統一戦を行い、12回3-0(117-110×3)で判定勝ちを収め亀田の暫定王座を吸収し団体内王座統一に成功するとともに5度目の防衛に成功した[32]。
2019年11月5日、WBCは推奨するVADA(ボランティア・アンチ・ドーピング協会)のドーピング検査で、バルガスが禁止薬物クレンブテロールの陽性反応を示したものの、ごく微量のクレンブテロールの陽性反応で、意図的な摂取ではなく、メキシコで流通する肥育目的でクレンブテロール入りの餌を与えられた家畜の汚染食肉が原因と判断し、処分を科さないと発表した[33][34]。
2020年1月、プロモーション契約していたゴールデンボーイ・プロモーションズを離れ、有力マネージャーのアル・ヘイモン及びTGBプロモーションズと契約した[35]。
2020年8月、足を怪我したため正規王者から休養王者に認定され[36]、同月14日に剥奪された。
2021年1月、1階級上げてフェザー級に転向し、WBC世界フェザー級1位にランクインした[37]。
フェザー級
2021年11月6日、約2年4か月ぶりに試合を行い、ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナでレオナルド・バエズとフェザー級10回戦を行い、10回3-0(100-90×2、99-91)判定勝ちを収めた[38]。
2022年7月9日、サンアントニオのアラモドームでWBC世界フェザー級王者のマーク・マグサヨとWBC世界同級タイトルマッチを行い、12回2-1(115-112×2、113-114)の判定勝ちを収め2階級制覇を達成した[39]。
スーパーフェザー級
2022年10月3日、WBC理事会は、バルガス陣営から提出された空位のWBC世界スーパーフェザー級王座に挑戦したいという要求を全会一致で承認し、WBC世界スーパーフェザー級1位のオシャキー・フォスターと対戦交渉を行うよう指令した[40][41]。
2023年2月11日、テキサス州サンアントニオのアラモドームにてWBC世界スーパーフェザー級1位のオシャキー・フォスターとWBC世界スーパーフェザー級王座決定戦を行うも、プロ初黒星となる12回0-3(112-116、111-117、109-119)の判定負けを喫し王座獲得と3階級制覇に失敗した[42]。
フェザー級復帰
2024年3月8日、サウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナにてアンソニー・ジョシュア対フランシス・ガヌーの前座でフェザー級復帰戦としてWBC世界同級1位のニック・ボールとWBC世界同級タイトルマッチを行い、8回に左フック、11回に右フックで計2度ダウンを奪われるも12回1-1(114-112、110-116、113-113)の引き分けで王座の初防衛に成功した。しかし、多くのファンがボールの勝利を支持するなど物議を醸し、ボクシングプロモーターのフランク・ウォーレンも「ボールがこの試合に勝った。正直、何が起きているのか分からない。どうして判定が割れたのか理解できない」と語っている[43]。
WBCはバルガスとWBC世界フェザー級暫定王者のブランドン・フィゲロアに対して団体内王座統一戦を行うように指令していたが、バルガスが肩を負傷したことに伴い2024年10月11日付で王座剥奪および休養王座に認定されたため団体内王座統一戦は白紙となり、フィゲロアは同日付で暫定王座から正規王座に認定された[44]。
戦績
- プロボクシング:38戦 36勝 (22KO) 1敗 1分
| 戦 | 日付 | 勝敗 | 時間 | 内容 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2010年4月10日 | ☆ | 1R | KO | クラウディオ・パラシオス | プロデビュー戦 | |
| 2 | 2010年5月29日 | ☆ | 4R | 判定3-0 | ヘクトル・エスナー・ボバディージャ | ||
| 3 | 2010年8月21日 | ☆ | 2R | TKO | ファン・アントニオ・ドゥクエ | ||
| 4 | 2010年9月4日 | ☆ | 2R | TKO | ホセ・ルイス・メデリン | ||
| 5 | 2010年10月2日 | ☆ | 1R 2:23 | KO | ファビアン・ルイス | ||
| 6 | 2010年11月6日 | ☆ | 1R 2:07 | TKO | ホルへ・オトカニ | ||
| 7 | 2011年1月22日 | ☆ | 7R | TKO | ヘスス・サンティジャン | ||
| 8 | 2011年2月26日 | ☆ | 3R 2:22 | TKO | マリオ・アルベルト・ガルシア | ||
| 9 | 2011年3月25日 | ☆ | 2R | TKO | ホルへ・モラレス | ||
| 10 | 2011年7月23日 | ☆ | 2R 0:26 | TKO | レネ・バスケス | ||
| 11 | 2012年2月25日 | ☆ | 1R 1:17 | KO | ガブリエル・アグイジョン | IBF世界スーパーバンタム級ユース王座決定戦 | |
| 12 | 2012年6月2日 | ☆ | 5R 2:47 | KO | ルイス・ルーゴ | ||
| 13 | 2012年12月22日 | ☆ | 5R 1:40 | TKO | マルコス・カルデナス | ||
| 14 | 2013年4月27日 | ☆ | 3R 2:22 | TKO | 高野誠三 | WBCインターコンチネンタルスーパーバンタム級ユース王座決定戦 | |
| 15 | 2013年6月8日 | ☆ | 2R | KO | セシリオ・サントス | ||
| 16 | 2013年8月24日 | ☆ | 4R 2:58 | KO | ファニート・ルビラース | ||
| 17 | 2013年10月26日 | ☆ | 10R | 判定3-0 | 村井勇希 | WBCユース・世界スーパーバンタム級シルバー王座決定戦 | |
| 18 | 2013年12月21日 | ☆ | 10R | 判定3-0 | アーニー・サンチェス | WBCユースシルバー防衛1 | |
| 19 | 2014年3月15日 | ☆ | 7R 終了 | TKO | シルベスター・ロペス | ||
| 20 | 2014年6月14日 | ☆ | 6R 2:34 | TKO | バーヘル・ネブラン | WBCユースシルバー防衛2 | |
| 21 | 2014年8月23日 | ☆ | 2R 1:01 | TKO | ダニエル・フェレーラス | WBCユースシルバー防衛3 | |
| 22 | 2014年11月1日 | ☆ | 8R 2:12 | TKO | シルベスター・ロペス | WBCユースシルバー防衛4 | |
| 23 | 2015年1月24日 | ☆ | 2R 1:17 | TKO | ネストー・フーゴ | WBCインターナショナルスーパーバンタム級王座決定戦 | |
| 24 | 2015年5月23日 | ☆ | 10R | 判定3-0 | エドワード・マンシト | ||
| 25 | 2015年9月5日 | ☆ | 10R | 判定3-0 | ルシアン・ゴンザレス | ||
| 26 | 2016年2月27日 | ☆ | 3R 1:01 | TKO | クリスティアン・エスキベル | ||
| 27 | 2016年6月11日 | ☆ | 12R | 判定3-0 | アレクシス・カボレ | ||
| 28 | 2016年9月3日 | ☆ | 5R 2:22 | TKO | アレクサンデル・ムニョス | ||
| 29 | 2017年2月25日 | ☆ | 12R | 判定2-0 | ギャビン・マクドネル | WBC世界スーパーバンタム級王座決定戦 | |
| 30 | 2017年8月26日 | ☆ | 12R | 判定3-0 | ロニー・リオス | WBC防衛1 | |
| 31 | 2017年12月2日 | ☆ | 12R | 判定3-0 | オスカル・ネグレテ | WBC防衛2 | |
| 32 | 2018年5月12日 | ☆ | 12R | 判定3-0 | アザト・ホバニシャン | WBC防衛3 | |
| 33 | 2019年2月9日 | ☆ | 12R | 判定3-0 | フランクリン・マンサニージ | WBC防衛4 | |
| 34 | 2019年7月13日 | ☆ | 12R | 判定3-0 | 亀田和毅 | WBC世界スーパーバンタム級王座統一戦 WBC防衛5 | |
| 35 | 2021年11月6日 | ☆ | 10R | 判定3-0 | レオナルド・バエス | ||
| 36 | 2022年7月9日 | ☆ | 12R | 判定2-1 | マーク・マグサヨ | WBC世界フェザー級タイトルマッチ | |
| 37 | 2023年2月11日 | ★ | 12R | 判定0-3 | オシャキー・フォスター | WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ | |
| 38 | 2024年3月8日 | △ | 12R | 判定1-1 | ニック・ボール | WBC防衛1→休養王座に認定 | |
| テンプレート | |||||||