ロス154

いて座の変光星 From Wikipedia, the free encyclopedia

ロス154英語: Ross 154)は、いて座にある恒星である。視等級は10.495等[1] で、肉眼での観測は不可能である。ロス154を観測するには、少なくとも口径6.5cmの望遠鏡が必要となる[10]地球からは約9.7光年(約3パーセク)離れている[1][11]。ロス154は地球に近い恒星の一つとして知られる。

概要 ロス154 Ross 154, 星座 ...
ロス154
Ross 154
星座 いて座
見かけの等級 (mv) 10.495[1]
11.2 - 12.55(変光)[2]
変光星型 閃光星[1][3]
くじら座UV型変光星[2]
分類 赤色矮星
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α)  18h 49m 49.3637762005s[1]
赤緯 (Dec, δ) −23° 50 10.447375350[1]
赤方偏移 -0.000035[1]
視線速度 (Rv) -10.494 km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: 639.368ミリ秒/年[1]
赤緯: -193.958 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 336.0266 ± 0.0317ミリ秒[1]
(誤差0%)
距離 9.7063 ± 0.0009 光年[注 1]
(2.976 ± 0.0003 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) 13.07[4]
物理的性質
半径 0.24 R[5]
質量 0.17 M[4]
表面重力 5.00 ± 0.05 (log g)[6]
自転速度 3.5 ± 1.5 km/s[7]
スペクトル分類 M3.5Ve[1]
M3.6Ve[2]
光度 0.0038 L[8]
表面温度 3,340 ± 10 K[6]
色指数 (B-V) 1.76[9]
色指数 (U-B) ~1.3[要出典]
金属量[Fe/H] -0.25[7]
年齢 100億年以下[7]
他のカタログでの名称
いて座V1216星[1]
GJ 729[1], LHS 3414[1]
HIP 92403[1]
LCC 0110[1]
2MASS J18494929-2350101[1]
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概要

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大きさの比較
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ロス154は、1925年アメリカ天文学者フランク・エルモア・ロスによって発見され、彼が作成した、変光星をまとめた第4版の星表に、新たに収録された[12]1926年には、エドワード・エマーソン・バーナードが、この恒星の固有運動を測定し、彼の第2版の星表に記載された[13]1937年にWalter O'Connellは、南アフリカヨハネスブルグにあるイェール望遠鏡を用いて、ロス154の写真乾板を作成した。そして、年周視差を測定したところ、0.362 ± 0.006秒角という値が得られ、当時知られていた恒星の中で、6番目に近い恒星である事が分かった[14]

ロス154はくじら座UV型閃光星で、平均で約2日間の間に、太陽フレアによる変光を繰り返す[3]1951年に、オーストラリアから、ロス154の視等級が0.4等も上昇したのが観測された[15]。ロス154で典型的なフレアが発生した時、視等級は3等から4等上昇する[16]。恒星の表面の磁場の強さは、2.2 ± 0.1kGと測定されている[17]。ロス154は、X線を放出しており、いくつかのX線天文衛星でX線が観測されている。X線による光度は約9 ×1027エルグ/秒である[7]

スペクトル分類はM3.5Ve[1] で、水素を使って核融合反応を起こす主系列星の段階にある。質量は太陽の0.17倍[4] 半径は0.24倍[5] で、光度は0.0038倍[8] しかない。太陽のような恒星と対照的に、恒星内部の対流は非常に遅い[18]恒星の自転に基づくと、ロス154の年齢は数億年とされている[7]ヘリウムより重い元素の割合は太陽の半分ほどと考えられている[7]

ロス154に最も近い恒星バーナード星で、5.41光年離れている[要出典]。ロス154の周りに、太陽系外惑星などは2016年現在、発見されていない[19]。しかし、周辺で過剰な赤外線が観測されており、これは原始惑星系円盤の名残と考えられる。なお、赤色矮星の場合、周辺のガス円盤は1億年以上が経過すると恒星風によって消滅してしまう[20]銀河座標におけるロス154の固有運動は、[U, V, W]=[–12.21, –1.04, –7.20]km/sである[21]。この固有運動は、現在知られているどの運動星団にも属さない[22]。ロス154は、銀河系の中心から2万7650光年から3万660光年離れたところを軌道離心率0.052の軌道で公転しているとされている[23]。その低い空間速度からして、太陽と同じく種族Iの恒星とされている[24]。約15万7000年後には、6.39 ± 0.10光年(1.959 ± 0.031 パーセク)まで接近するとされている[25]

関連項目

脚注

外部リンク

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