ヴェナチコスクス

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ヴェナチコスクスVenaticosuchus)は、アルゼンチン上部三畳系から化石が発見されている、オルニトスクス科に属する偽鰐類[3]Venaticosuchus rusconiiのみが知られている単型である。ホロタイプ標本PVL 2578は約2億3000万年前に堆積したアルゼンチン北西部に分布するイスキガラスト層英語版から回収されており、不完全な頭蓋骨と顎、および失われた前肢と皮骨板を含む。本属はオルニトスクス科に属する別の属であるオルニトスクスリオジャスクスの形態的特徴を多数有しているが、下顎に関して複数の固有の特徴も有している[4]

ヴェナチコスクスの顎の筋組織の復元からは、本属がデスマトスクスをはじめとする植物食性の鷲竜類と同様に緩慢で強力な咬合を持っていたことが示唆されている。肉食傾向を示す一方で生きた獲物の処理に適応していないことを示唆する特徴の組み合わせから、本属と他のオルニトスクス科の偽鰐類は腐肉食に特化していた可能性が高い[5]

ヴェナチコスクスの化石は1960年代初頭にアルゼンチンの1個の化石産地で発見された。この化石サイトはラ・リオハ州のCerro Las Lajasに位置しており、後期三畳紀に堆積した中部イスキガラスト層英語版露頭を含む。Cerro Las Lajasのサイトには最古級のワニ形類の1つであるTrialestes (en) シレサウルス科あるいは最古級の鳥脚類恐竜の1つであるピサノサウルスが保存されている。しかし、イスキガラスト層の他の産地と比較すると発見されている化石の量が少なく、またCerro Las Lajasで発見された化石はイスキガラスト層の他の産地で発見されていない[4]。このためCerro Las Lajasの堆積年代を正確に推定することは困難であるが、イスキガラスト層の最古と最新の岩石放射年代に基づき、堆積年代は2億3170万年前から2億2500万年前までの間と見積もられている[6]。その後行われたCerro Las Lajasでのさらなる発掘調査では、イスキガラスト層の他の産地と共通する動物化石が複数発見されている。ヴェナチコスクスのホロタイプ標本が産出した層準では、リンコサウルス類Teyumbaita (en) の新種が多産する。Teyumbaita化石帯に基づけば、当該層準は約2億2794万年前から約2億2724万年前に形成されたことが示唆される[7]

ヴェナチコスクスの化石は1個体に由来する頭蓋骨と顎で構成されており、神経頭蓋の大部分と頭蓋骨の最上部が失われている。アルゼンチンの古生物学者であるホセ・ボナパルテ(José Bonaparte)による最初の原記載では、ラテン語で「狩り」を意味するvenaticus、ラテン語化したギリシア語で「ワニ」を意味するsuchusから属名が命名された。種小名は1969年に 死去した古生物学者 Carlos Rusconi Sassi への献名。タイプ標本には部分的な前肢と皮骨板も保存されていたが[8]、2010年代時点の古生物学者らはこれらの骨の保存を確認できておらず、紛失したと考えている[9]。頭蓋骨の右側に由来する骨は紛失したと2015年まで考えられていたが、右側の方形頬骨方形骨上角骨関節骨角骨が再発見されている。これらの骨は2018年にオルニトスクス科の顎のバイオメカニクスの研究の一環で記載された[5]。ヴェナチコスクスの既知の全ての骨はトゥクマン国立大学英語版の古脊椎動物コレクションに所蔵されており、ホロタイプ標本にはPVL 2578の標本番号が与えられている[4]

特徴

古生物学

出典

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