米子自動車道
岡山県から鳥取県に至る高速道路
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概要
法令上の路線名は岡山自動車道と併せて中国横断自動車道岡山米子線(岡山市北区 - 境港市)である。
1989年(平成元年)12月14日に最初の区間である江府インターチェンジ (IC) - 米子IC間が供用を開始した。全区間を西日本高速道路(NEXCO西日本)が管理・運営している。険しい中国山地を通過するためトンネルやカーブが多く、冬季は湯原IC - 江府IC間でチェーン規制を実施することが多い。
蒜山高原サービスエリア及び大山パーキングエリアからは、日本百名山の一つでもある大山が一望できる。
付加車線設置、4車線化の動き
米子自動車道は、1992年(平成4年)の全線開通時点で落合JCT - 久世IC間を除く殆どの区間が暫定2車線で供用された。しかし、鳥取自動車道や松江自動車道がまだ全通していなかった事もあり、中国地方から山陰方面へのアクセスとして米子道が重宝され、ゴールデンウィークやお盆、正月等の連休には落合JCT - 湯原ICなどで容量オーバーによる交通渋滞が頻発した。
このため起点側区間で重点的に4車線化拡幅工事が進められ、2011年(平成23年)12月までに落合JCT - 蒜山ICまでの33.6 km間が4車線化した。
残りの蒜山IC - 米子JCTの32.6 kmについては一部を除いた約22 kmで対面通行が続いており、積雪のある冬期をはじめ安全性の問題が指摘されている。鳥取県や米子市など沿線自治体、および商工団体、旅館組合、バス・トラック協会など41機関で構成される期成同盟会[3]から、国土交通省やNEXCO西日本に対し、4車線化の要請が続けられている[4]。
2016年(平成28年)6月、付加車線設置検証路線として江府IC付近の約3.4 kmが選定された[5]。2019年(平成31年)3月には「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」の一環として溝口IC付近の約4.2 kmが付加車線の事業対象として選定された[6]。2019年(令和元年)9月、国土交通省 第35回国土幹線道路部会にて「高速道路における安全・安心基本計画」が検討され、4車線化の優先整備区間として、蒜山IC - 米子IC が選定された[7]。順次着手され、2022年(令和4年)度には全て事業化された。これにより米子自動車道の全線4車線化の道筋がついたことになる[8]。
米子IC/JCT以北の整備
中国横断自動車道岡山米子線は、終点が鳥取県境港市となっているが、米子自動車道が米子市まで整備されたあと、境港市までの延伸が棚上げとなっている。
2020年度(令和2年度)、国土交通省 、鳥取県、島根県、米子市、境港市、日吉津村、松江市、出雲市、安来市、NEXCO西日本による「中海・宍道湖圏域道路整備勉強会」が設立。中海・宍道湖圏域の機能軸強化を目的として、山陰自動車道・米子自動車道・境港出雲道路の3つの高規格道路による“8の字状の高規格道路ネットワーク”が示された[9][10]。2021年度(令和3年度)から2023年度(令和5年度)にかけては「米子・境港間の高規格道路 地元懇談会[11]」、「中海・宍道湖8の字ネットワーク整備による効果分析検討会[12]」、「中海・宍道湖・大山圏域 活性化シンポジウム[13]」が開催され、また、圏域の5市長や経済団体等で構成される「中海・宍道湖8の字ルート 整備推進会議」が設立された[14]。2024年度(令和6年度)には、国土交通省の社会資本整備審議会道路分科会にて審議が行われ、圏域の道路ネットワークの重要性が認識され、特に整備が進んでいない圏域北側の道路整備が必要であることが確認された[15]。
米子IC/JCT以北の整備については、2021年度(令和3年度)に、米子市、境港市、日吉津村で意見聴取が行われ、米子・境港間の高規格道路の早期整備が必要として地元意見が取りまとめられ、国土交通省、NEXCO西日本へ要望が提出された[16][17][18]。2024年度(令和6年度)には、国土交通省にて米子・境港地域道路整備勉強会が行われ、米子・境港間に高規格道路の整備が必要であること、概略ルート・構造や整備方針等について検討していくことが確認された[19]。
インターチェンジなど
- IC番号欄の背景色が■である部分については道路が供用開始済みの区間を示している。また、施設名欄の背景色が■である部分は施設が供用開始されていない、または完成していないことを示す。なお、未開通区間の名称は仮称である。
- スマートインターチェンジ (SIC) 等のETC専用ICは背景色■で示す。
- バスストップ (BS) のうち、○は運用中、◆は休止中の施設。無印はBSなし。
- その他の略字は、ICはインターチェンジ、JCTはジャンクション、SAはサービスエリア、PAはパーキングエリア、TBは本線料金所、TNはトンネル、CBはチェーンベースをそれぞれ示す。
| IC番号 | 施設名 | 接続路線名 | 起点から (km) |
BS | 備考 | 所在地 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| (15) | 落合JCT | E2A 中国自動車道 | 0.0 | - | 岡山県 真庭市 | ||
| 1 | 久世IC | 国道181号 | 3.2 | ○ | |||
| - | 上野PA | - | 7.2 | ||||
| - | 摺鉢山南CB[22][23] | - | 9.3 | - | |||
| - | 摺鉢山TN | - | - | 上り線 4,093 m 下り線 4,099 m | |||
| - | 摺鉢山北CB[22][23][24] | - | 14.4 | - | |||
| 2 | 湯原IC | 国道313号 北条湯原道路 |
15.6 | ◆ | |||
| - | 玉田山TN | - | - | 上り線 1,655 m 下り線 1,627 m | |||
| - | 玉田山北CB[22][23] | - | 21.8 | - | |||
| - | 二川BS | - | 24.0 | ○ | 2016年7月15日供用再開[25][26] | ||
| - | 蒜山高原SA | - | 32.5 | ||||
| 3 | 蒜山IC | 国道482号 | 33.5 | ||||
| - | 三平山TN | - | - | 長さ 2,257 m | |||
| 鳥取県 | 日野郡 江府町 | ||||||
| - | 宮市TN | - | - | 上り線 336 m 下り線 366 m | |||
| - | 江府CB | - | 46.6 | - | 下り線のみ | ||
| 4 | 江府IC/CB | 国道181号(国道183号・国道482号重複) 江府三次道路 |
48.9 | ○ | CBは上り線のみ | ||
| - | 根雨原TN | - | - | 長さ 721 m | 西伯郡 伯耆町 | ||
| 5 | 溝口IC | 県道45号倉吉江府溝口線 | 57.2 | ○ | |||
| 5-1 | 大山PA 大山高原SIC |
県道326号大山高原スマートインター線 | 61.7 | ○ | |||
| - | 米子TB | - | 66.1 | - | 本線料金所 | 米子市 | |
| 6 (16) |
米子IC/JCT | E9 山陰自動車道 国道431号 |
66.5 | ICとJCTが一体化構造 JCTは松江・出雲方面のみ接続 ICは中国道・岡山方面出入口のみ | |||
| 米子北IC | 県道207号皆生西原線[27] | - | 事業凍結中[28] | ||||
| - | 米子 - 境港(計画段階評価手続き中)[21] | ||||||
| - | 境港市 | ||||||
歴史
- 1965年(昭和40年)6月11日 : 中国横断自動車道建設法において、中国横断自動車道(起点:岡山市附近、終点:境港市、主たる経過地:岡山県真庭郡落合町附近)が予定路線として定められる。
- 1966年(昭和41年)7月1日 : 国土開発幹線自動車道建設法において、中国横断自動車道岡山米子線(起点:岡山市、終点:境港市、主たる経過地:岡山県真庭郡落合町附近 米子市附近)が国幹道の予定路線に定められる。
- 1970年(昭和45年)
- 1972年(昭和47年)6月30日 : 高速自動車国道の路線を指定する政令(第7次改正)において、中国横断自動車道落合米子線に代わり、中国横断自動車道岡山米子線(起点:岡山市、終点:米子市、重要な経過地:総社市 岡山県真庭郡落合町 鳥取県日野郡江府町)が高速自動車国道の路線として指定される。
- 1973年(昭和48年)
- 1978年(昭和53年)11月21日 : 第25回国幹審において、落合 - 川上間(延長:33km、事業費:620億円、連結位置:久世町 湯原町)の整備計画が策定。同日施行命令が交付。[33][34]
- 1989年(平成元年)12月14日 : 江府IC - 米子IC間(17.6km、暫定2車線、事業費430億円)が開通。[35][36]
- 1992年(平成4年)12月18日 : 落合JCT - 江府IC間(48.9km、暫定2車線[37]、事業費1,481億円)が開通し全線開通。[38][39]
- 1998年(平成10年)12月24日 : 第31回国幹審において、落合JCT - 蒜山IC間の4車線化、溝口IC - 米子IC間の付加車線設置による変更整備計画が策定。[40][41]
- 1999年(平成11年)
- 2001年(平成13年)秋頃 : 湯原IC - 蒜山高原SA間の鳥居トンネル付近が4車線化。
- 2002年(平成14年)秋頃 : 大山PA - 米子IC間の佐陀川橋付近が4車線化。
- 2003年(平成15年)
- 2004年(平成16年)11月30日 : 上野PA - 湯原IC間(7.8km)が4車線化。[42]
- 2005年(平成17年)
- 2006年(平成18年)8月11日 : 米子JCTのCランプ(米子道から山陰道松江方面へのランプ)が供用。[47]
- 2009年(平成21年)12月18日 : 蒜山高原SA(上下線)のトイレが改装される。
- 2011年(平成23年)
- 2016年(平成28年)6月7日 : 付加車線設置検証路線として、江府IC付近が選定される[5]。
- 2019年(平成31年/令和元年)
- 2020年(令和2年)
- 2021年(令和3年)
- 2022年(令和4年)
路線状況
車線・最高速度
- ※ : 蒜山IC - 米子IC/JCT間の全線は4車線化優先整備区間[55][56][57]
サービスエリア・パーキングエリア
- 米子道のサービスエリア (SA) は蒜山高原SAのみである。一般的なSAの設備をもつが、下り線のガソリンスタンドについては深夜営業を行っていない。
- 売店があるパーキングエリア (PA) は、大山PA上り線のみだが、下り線からも歩行者用通路を介して利用することができる。なお、その他のPAは自動販売機のみの営業である。
- 大山PA - 宍道湖SA(山陰自動車道)間にはSA・PAがない。なお、島根県東部高速道路利用促進協議会では、インターチェンジや管理事務所及びインターチェンジ周辺のコンビニエンスストアにあるトイレ(いずれも道路外の施設)を記した案内図を独自に制作・配布し、利用者の便宜に供している[73][74]。
- これとは別に、米子TBには、下り線料金所ブースより松江・出雲寄りにある駐車場とトイレが一般に開放されているため、下り線専用のPAとしての機能を果たしている[73]。
トンネル
米子道沿線には、22のトンネルが設けられている。トンネル要目およびIC間ごとの設置数は下記を参照。
| 区間 | トンネル名 | 長さ | 備考 |
| 落合JCT - 久世IC | なし | ||
| 久世IC - 湯原IC | 大内原トンネル(おおうちばら) | 上り 215 m 下り 206 m |
|
| 米来トンネル(めき) | 上り 156 m 下り 161 m |
||
| 木谷山トンネル(きたにやま) | 上り 107 m 下り 98 m |
||
| 二川トンネル(ふたがわ) | 上り 245 m 下り 253 m |
||
| 横瀬トンネル(よこせ) | 上り 158 m 下り 174 m |
||
| 打井畑トンネル(うついばた) | 上り 176 m 下り 117 m |
||
| 伏ヶ茅トンネル(ふしがかや) | 上り 73 m 下り 94 m |
距離表示のない短いトンネル | |
| 芦谷トンネル(あしだに) | 上り 157 m 下り 165 m |
||
| 摺鉢山トンネル(すりばちやま) | 上り 4,093 m 下り 4,099 m |
米子自動車道の中で最長のトンネル 湯原IC側トンネル出口付近に チェーンベースあり | |
| 湯原IC - 蒜山IC | 久見トンネル(ひさみ) | 上り 853 m 下り 711 m |
|
| 玉田山トンネル(たまだやま) | 上り 1,655 m 下り 1,627 m[注釈 2] |
近くにチェーンベースあり | |
| 鳥居トンネル(とりい) | 上り 642 m 下り 612 m |
||
| 蒜山IC - 江府IC | 三平山トンネル(みひらやま) | 2,257 m | トンネル内は対面通行 |
| 宮市トンネル(みやいち) | 上り 336 m 下り 366 m |
||
| 小江尾トンネル(こえび) | 上り 212 m 下り 250 m[注釈 2] |
||
| 江府トンネル(こうふ) | 上り 470 m 下り 520 m[注釈 2] | ||
| 江府IC - 溝口IC | 佐川トンネル(さがわ) | 166 m | トンネル内は対面通行 |
| 柿原トンネル(かきばら) | 227 m | ||
| 根雨原トンネル(ねうばら) | 721 m | ||
| 宮原トンネル(みやばら) | 496 m | ||
| 谷川トンネル(たにがわ) | 602 m | ||
| 添谷トンネル(そえだに) | 185 m | ||
| 溝口IC - 米子IC/JCT | なし |
道路管理者
警察
ハイウェイラジオ
- 蒜山(湯原IC - 蒜山IC)
交通量
24時間交通量(台) 道路交通センサス
| 区間 | 平成11(1999)年度 | 平成17(2005)年度 | 平成22(2010)年度 | 平成27(2015)年度 | 令和3(2021)年度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 落合JCT - 久世IC | 7,633 | 8,145 | 10,572 | 8,742 | 6,678 |
| 久世IC - 湯原IC | 7,481 | 8,397 | 10,790 | 8,846 | 6,776 |
| 湯原IC - 蒜山IC | 6,249 | 6,503 | 8,693 | 6,980 | 5,246 |
| 蒜山IC - 江府IC | 5,813 | 5,916 | 7,435 | 6,364 | 4,574 |
| 江府IC - 溝口IC | 5,709 | 5,757 | 7,335 | 6,274 | 4,477 |
| 溝口IC - 大山高原SIC | 5,441 | 5,542 | 7,177 | 6,107 | 4,368 |
| 大山高原SIC - 米子IC | 6,057 | 4,380 | |||
| 米子IC - 米子北IC間 | 未開通 | ||||
(出典:「中国地方の平成17年度道路交通センサス断面交通量」(中国地方整備局ホームページ)・「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」「令和3年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)

